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理学療法士になりました                    ~リハビリ 日々是好日~
リハビリスタッフとして仕事をしながら、日々思うこと、記憶に残ったことを記録していきます。

プロフィール

どら吉

Author:どら吉
年齢   : 39歳
性別   : 男性
略歴   : 大学  ドイツ文学科を専攻
     : その後 金融機関に就職
           システムエンジニア
     : 退職後 専門学校に入学
           理学療法学科を専攻
     : その後 病院・診療所に勤務
     : 現在  診療所にて
           通所リハビリ業務
           訪問リハビリ業務



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装具の作成について

こんにちは。

 装具に関しては、デイケアだけでなく、訪問リハビリにても関わりのある共通の課題です。

脳卒中の既往のある利用者さんで、回復期の病院に入院中によく作成してくるのが、
いわゆる短下肢装具(AFO : Ankle Foot Orthosis 但し、年配のセラピストは’シューホン’とも呼ぶ)
と呼ばれるものです。

この短下肢装具という装具は、利用者さんの足指から下腿までを’義肢装具士’と呼ばれる
装具の専門家が型どり(採型と呼びます)をし、その利用者さんフィットしたもの装具を作成します。
プラスティックにて足首を固定するタイプ、足首が可動となるタイプや、
金属(アルミ合金製が主)の支柱を左右二本たてて足関節の角度も調節できるタイプなど、
詳細に言えばかなり細かく種類があります。
また、オルトップAFOと呼ばれる、サイズがS/M/Lなどといった既成品などもあります。

この短下肢装具をなぜ作るかというと、
歩行が可能な人の場合、

足関節の動きを装具により調整し、歩行中、足を振り出す際の動きをスムーズに行わせること
により、その人の転倒リスクを軽減すること

を第一の目的にしています。
他にも、足関節の保護、関節可動域の確保、痙性の抑制といった細かな目的がありますが、
その人を、なるべく発症前の歩行状態に近づけるための一助と考えています。

対象となる疾患は様々ありますが、代表的には脳卒中の患者さんです。
上下肢に運動麻痺を呈した場合に、
その人の足関節は、思うように動かせなくなり、歩行といったダイナミックな動きの中での調整は、
かなり困難となります。足関節がコントロールできないことで、歩行中、足を振り出す時の
前足部の引っかかりや、足をついた際の捻挫のリスクも高くなります。

さて、ここまでは前置きです。

私が介護保険分野にて仕事をする上で、なかなか大変だと感じているのは、
病院から退院してくる際に、短下肢装具を作成してこなかった利用者さんや、
作成してきたとしても、足首の可動性のないシューホンタイプのプラスティックAFOや、
既成品のオルトップAFOをつけるだけで自宅に戻ってきた利用者さんへの対応です。

回復期の病院では、毎日のようにリハビリが可能です。
現在のところ、理学療法1時間・作業療法1時間・言語療法1時間と、かなり充実した
病院でのリハビリを受けてこられる方もいます(病院によっては、これよりかなり少ない
時間しか受けられない場合もあるようですが…)。
そのようなところでは、セラピストの方針によっては、装具を用いずとも静かにきれいに
歩行練習ができる場合が多いかもしれません。
また、病院のリハビリルームは平地ですし、利用者さんにとっての環境的な
転倒リスクはなるべく少なく設計されているはずです。

一方で、自宅に戻ってくると、かなり環境は変わります。そして、最大半年間入院してきた
利用者さんも、その後はずっと自宅の環境にて動くことになるわけです。

歩行が可能なレベルの脳卒中の利用者さんの場合は、私の経験上は、多くの方が、
その後の生活で、麻痺側の下肢の筋力や筋の状態が少しずつ変化していきます。
よく歩く人の場合がとくに厄介で、多くの方は自己流の歩き方となり、また無意識に
頑張って歩く、努力的に歩くことに慣れていくため、徐々に装具によって固定されていた
足部の状態が変わってきます。
多くは、硬くなったり、ちょっとした足底の刺激により筋肉の緊張状態が強まります。
それが進行すると、今度は歩行中の痛みや、装具の不適合となっていきます。
足関節が動くタイプのものであれば、そこまで急速には変化しませんが、どうしても
固定したタイプや、下腿の型すらとっていないオルトップAFOでは、すぐに不適合が生じます。

ここで、退院後、利用者さんの装具の作成について説明します。

まず、上記などの理由で、
 
①今までの装具と違うタイプの装具を作成する場合
  →これは、医療保険にて作成が可能です。
  デイケアの場合は、病院やクリニックに併設されているので、医者からの診断書がもらいやすい
  のは良い点です。訪問の場合は、主治医の意見書を取ることに苦労する場合が多いです。
  デイケアが義肢装具製作所と連携がとれている場合は、デイケア利用時に義肢装具士にきてもらい、
  その場で作成をします。
  訪問リハビリの場合は、製作所によっては、医師の立会のもとでないと採型できませんとか、
  自宅への訪問、採型は行っていないとか、行ける時間がかなり限られるとか、いろいろと調整が
  厄介です。

②今までの装具と同じ装具を作成する場合、または修繕する場合
 
  →身体障害者手帳や介護保険にて作成することになります。
   医療保険にて作成する場合と違い、更生用装具として、装具を作成する場合は、
   かなり手順が厄介です。そして、その手順は各自治体によっても違いがあります。
   多くは、県に2箇所程度ある、装具の相談センターにて、そこの医師や義肢装具士に評価を
   してもらい、そこで装具の修理や再作成が認められた場合は、給付券というものが
   その利用者さんに後に送られてきます。それを持って来ていただければ、
   改めて義肢装具士に依頼して装具を作り直すことができるわけです。
   そのために、まず相談センターに利用者は行かねばならず、それだけでも大変です。
   家族の協力も必要となるわけですから。
   ただ、自治体によっては、病院が、月に一度程度はそのセンターの代わりに評価をして
   くれる場合があります。

上記のような問題点に重ねて、最近では、病院を除くと、義肢装具士の所属する製作所
の数が少なく、地域の拠点も少ないため、なかなかじっくりと装具の再作成や評価、
調整がむずかしくなっています。
不況のあおりでしょうか、義肢制作会社も、事業所が順調に拡大しているところは少ないようです。
装具が合わないことを分かっていて手が出せないデイケアや訪問リハビリのセラピストも
多いはずです。
そして、何よりも困るのは利用者さんです。

回復期の病院に務めるセラピストの皆様に言いたいのは、入院中、医療保険の制度下で
比較的装具が作成しやすい環境に患者さんがいる間に、その後の帰宅後の生活をなるべく
イメージして、必要な場合はなるべく可動性のあるタイプの短下肢装具を作成して自宅に
帰してあげてください。
これは、私が回復期の病院に勤務していた時も、ベテランの義肢装具士さんとよく話していた
ことですが、
その義肢装具士さんも、足関節のコントロールができないような装具や、オルトップAFOは、
私は絶対に作成しません、と言っていました。
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