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理学療法士になりました                    ~リハビリ 日々是好日~
リハビリスタッフとして仕事をしながら、日々思うこと、記憶に残ったことを記録していきます。

プロフィール

どら吉

Author:どら吉
年齢   : 39歳
性別   : 男性
略歴   : 大学  ドイツ文学科を専攻
     : その後 金融機関に就職
           システムエンジニア
     : 退職後 専門学校に入学
           理学療法学科を専攻
     : その後 病院・診療所に勤務
     : 現在  診療所にて
           通所リハビリ業務
           訪問リハビリ業務



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大腸がん

こんばんは。

 2日前の新聞において、
国立がん研究センターは、2015年にがんと新たに診断されるのは
98万2100人とする予測を発表しました。

 これは、約10万人増加したことになります。

新たに診断される人は、男性は前立腺がん、女性は乳がんが最多だったのですが、、、
男女を合わせてみると、

 大腸がんが13万5800人で初めて最多となったようです。

 部位別でみてみると、、、
 <部位別のがん患者数順位>
 (1)大腸  13万5800人
 (2)肺   13万3500人
 (3)胃   13万3000人
 (4)前立腺  9万8400人 (男性1位)
 (5)乳房   8万9400人  (女性1位)
 (6)肝臓   4万7300人
 (7)膵臓   3万8700人
 (8)子宮   3万人
 (9)悪性リンパ腫  2万9700人
(10)腎・尿路(膀胱<ぼうこう>除く)  2万8700人

<部位別のがん死亡数順位>

 (1)肺    7万7200人
 (2)大腸   5万 600人
 (3)胃    4万9400人
 (4)膵臓   3万2800人
 (5)肝臓   2万8900人

とまぁ、生活習慣病に由来するものがほとんどですね。

 ちょうど、俳優のIさんが本日、大腸がんを告白したことでも、
多少注目された結果です。

 まぁ、 初の、、といっても、あまりめでたいものではないですがね。
chou.gifdocu0001.jpg
日本人では
< S状結腸 > と < 直腸 > 
にがんができやすいといわれています。
特に増えてきているのが、 結腸 です。

大腸がんの発見に関しては、便に血液が混じっているかどうかを検査する
< 便潜血検査 > が有効であることが明らかになっており、
症状が出る前に、検診などでの早期発見が可能です。
早期に発見できればがんを完全に取り除ける可能性が高くなります。

多い症状としては、
血便、 下血、 下痢と便秘の繰り返し、
便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛、貧血、原因不明の体重減少

などがあります。
中でも血便の頻度が高いのですが、
痔(じ)などの良性疾患でも同じような症状があり、
早めに消化器科、胃腸科、肛門科などを受診することが早期発見につながります

大腸がんの罹患率、死亡率は男性では女性の約2倍と高く、
結腸がんより直腸がんにおいて男女差が大きい傾向があります。

生活習慣では、 < 過体重 > と < 肥満 > 
で結腸がんリスクが高くなることが確実であるとされています。
MD712.gifdaicho2-1.gif
大腸がんの検診、この呼びかけは、かなり国としても真剣なものとなっています。

 ステージがあがると、必ず転移が起こるのが大腸がんです。
早期発見といはいいますが、、、なかなか検診に対しては腰が重い方が多いのが
日本人の特徴であるようです。



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訪問看護師の業界用語?

こんばんは。
 
  本日は、訪問リハビリを行っている際に、他の事業所の入っているケースも多いのですが、
 例えば、訪問看護や訪問入浴が入っている場合は、その記録が利用者さんの家に残されています。

 私の所属する診療所の場合は、カルテは診療所内にて記入し、管理しているため、利用者さんや
家族が閲覧希望をしないかぎり、その日のことを利用者さんの家に書き残すことはないのですが、
事業所によりけり、のようです。

 訪問看護ステーションから派遣されている訪問リハビリの場合は、その場でその日のカルテを残す
ところもままあるようです。また、往診医も、診療所によっては、簡単な記載を残していきます。

 その内容を見ると、利用者さんのお家に残していく記録にも関わらず、結構専門的な用語が多いようです。
その事業所の方針にもよるのでしょうが、
 家族や利用者さん本人に対して残しておく記録なのか、、、
 それとも、他の事業所の専門職と共有する情報を残す、という意味での記録なのか、、、

 正直、わかりかねますが、実際には、専門用語の説明を、家族にちゃんとしている事業所や、
記録について説明している事業所は少ない印象です。

 例えば、、、
呼吸について言えば、 

< 喘鳴あり >   < ヒュー音あり > < 肺雑音あり >
< エア入り良好 >< 換気OK >  ・・・・などなどです。。

喘鳴 というのは、ある意味医学的な用語に近い感じがしますが、、
気道が部分的に狭くなった結果、呼吸の際にゼイゼイ、ヒューヒューと鳴る音です。

ただ、 呼吸の際 といっても、  吐く時? 吸う時? これは、案外、記載に抜けがあります。

一般に気管支の内径は息を吸う (吸息) ときに広がり、
                 吐く (呼息) ときに細くなるため、
喘鳴は、通常  吐く時に  発生しやすいのですが、、、
もちろん、吸息時にも発生することがあります。

とりあえずは、 吐く時 のことを記載している記述が多いのが現状です。

吸うときのみ におこる喘鳴は、喉頭以上の病変によるものであり、
気管由来のものは 吸うとき、吐く時 の両相に、
また気管支由来のものはおもに 吐く時 に聴取されるという考え方もあります。

ところで、、、、 喘鳴 ・・・ < ぜいめい > という読み方は、正確には間違いです。

< ぜんめい > です。  ま、、、、知っていますかね。。私はしばらく勘違いしていました。

さて、、、

 医療用語において、 エアー入り という用語は存在しません。
ですので、正しくは、 < 換気音 > の方です。

ただ、 換気OK とすると、、、まぁまぁなのか、良好なのか、、、わかりづらいです。
ですので、 正確には、

< 換気音良好 > の方が良いですね。 ま、換気のうち、呼気・吸気に関しての
コメントがさらにあればなお良いです。

< ヒュー音 > というのは、これもまぁ、そう聞こえたから、の擬音ですね。。。

厳格には間違いですが、
ただ、、わかりやすいですね。聞いたとおりなので。 < ヒュー > < ギュー >と
書くひともいるようです。。。 これは、主に、呼気 のようです。

 ただ、、、看護師さんの指導の仕方によっては、この書き方はダメーとなる場合も多いようです。

 ヒューヒュー を、            乾性ラ音  (連続性 ラ音 とも言います   主に呼気)
 ゼーゼー・ギューギューを        湿性ラ音 (断続性 ラ音 とも言います   主に吸気)

 ときちんと表記するよう指導されている看護師も多いようです。

カルテに肺音 L〉R とあるような場合は、

 左の方が、右よりも、 呼吸が深い、換気が良好 という意味です。。
 正直、 肺音? 左>右 、何?となってしまうこともありますよね。。

ま、、厳格には、、
国際肺音聴診学会で表現を統一しています。
wheeze 高い連続音
rhonchi 低い連続音
fine crackle  高い断続音、捻髪音
coarse crackle 低い断続音、水泡音
日本聴診音研究会でもこれらの使用を勧めています。

ただ、、、これだと分かりにくいですよねぇ。。


板さん と ぷち袋

こんばんは。

 本日は、94歳の変形性膝関節症・アルツハイマー型認知症・廃用症候群の利用者さんSさん
女性の、、、内縁の夫のお話しです(笑)。

 Sさん自身は、かなり耳が遠く、認知症もかなりのもので、実際に、夢とうつつの区別が
ついているかどうか。。という状態ですが、
この方には、10歳以上年下の内縁の夫がいます。

 その夫が昔、板前さんとして活躍していた話を聞きました。

この夫、Kさんは、
東京駅の近くにある、和食・寿司・洋食を出す食堂で主に勤めていたようなのですが、
板前さんというのは、朝早くから、夜は10時くらいまで、かなり拘束時間の長い職業だったようです。

飲むのがすごく好きな方で、生涯結婚はせず、今、となりの平屋のアパートに住むSさんの
世話をしています。この二人の出会いは、またの機会にお話できればと思います。

 Kさんは板前さんなので、そういう人は、自分の食事は自分で作って勝手に食べるのかと思いきや、
ちゃんと、食事に関してはまかないさんがいるようで、休憩時間にきちんと食事が出ていたようです。

 本来、板前さんは、何かしら、協会か組合のようなもの、○◯会という組織に所属しているので、
一つのところにずっと勤めることはなく、その○○会に相談すれば、いろいろと全国にて修行が
できるようです。

 Kさんは、ある時期、石和温泉の旅館に勤めて、そこで料理を作っていたようです。
生活面においては、料理はまかないがいて、お酒も旅館のお酒を自由に飲めて、
近くのアパートも旅館が所有しているので、家賃もかからず、光熱費も全部旅館持ち、
そして、なんと、温泉も、入り放題、だったようです。

 Kさんの話では、温泉も、入り慣れてしまえば、ただの風呂とおんなじだということで、
宿泊客と同じように入浴時間内に温泉に浸かっていたとのことでした。

 面白いことに、近隣の旅館に関しても、
どこどこで料理人をしているKです。と一言いえば、どこの温泉にもタダで入ることができたようです。

 近隣の温泉宿は、ほとんど入って回ったとのことでした。

なので、お金も使うこともないから、たまるたまる、、、ということでした。

 まぁ、旅館の料理人なので、勤務も午後3時から11時くらいと、変則的なのもあったようですね。

面白いのが、われわれが旅行に行く時に仲居さんに渡す、チップ、ありますね。。。

 それを、仲居さんは自分のものとせず、ちゃんと月末に、そこで働く従業員に均等に配るとのことでした。

ひと月あたり、だいたい3万円ほどはもらっていたようですね。 
普段は厨房にいるのに、なんだか貰えた、自分ならだまって懐にしまうのに、、、とKさん。

旅館の仲居さんや
女将さんは、かなり仲間意識が強いらしい、、ということでした。。。

 いやはや、なかなか興味深いと思いましたので、利用者本人ではなかったのですが、書かせてもらいました。

このSさんのお家に行くと、ときおり、Kさんがカレーライスを料理していて、食べさせてくれます。
ただ、朝一番だったり、昼一番だったりすると、、、結構、ヘビーですよね、カレーライス。。。

 Kさんは、実際には、和食担当の料理人だった、、、ということでした。いやはや。

ステロイドの副作用

こんばんは。

 本日は、ステロイドという薬について述べたいと思います。

ま、 ステロイド って何? というところからです。
misc_about_004001.gif
上の図からわかるかと思いますが、、、

 ステロイド というのは、 身体の中から作られる ホルモンの一つです。

男性ホルモン、女性ホルモン、副腎皮質ホルモン という言葉は、よく聞くかと思います。

例えば、 男性ホルモン を 薬として過剰に摂取すると、 < ドーピング > という
言われ方をして、何だか悪者のように思われますが、、、われわれ誰もが分泌しているものです。
筋肉の量を増やすという特徴があるのは、悪い意味でなく、人が成長する上でも
大切です。もちろん、胎児にも 男性ホルモン はあるわけです。
性欲や性衝動も、このホルモンのおかげです。 女性にも男性の10%ほどは出ています。

 一般的に、 ステロイド薬 というと、何だか副作用の強い怖い薬のような印象があるようですが、
実際には、誰もがもつ < ホルモン > なのですね。 

 細かいことを説明すると、 ステロイド薬の成分は、グルココルチコイドという < 物質 > です。

グルココルチコイドはさまざまな作用を持つ重要なホルモンで、
体内の< 副腎皮質 (腎臓の上にある小さな臓器)  >という場所で作られます。

 上図の3つの ホルモン のうち、 副腎皮質ホルモン に属します。
 con3_01.gif
ステロイド薬は、1950年代に薬効が確認されて以来,、
膠原病、 ネフローゼ症候群の治療や臓器移植後の薬物療法として一般的に用いられています。
ぜん息の治療にも使われています。

 その効果としては、
① 炎症を鎮める
② 免疫を抑制する
③ 抗アレルギー作用  などなどなどあります。。非常に効き目が強いものです。

良薬は、、、というわけで、マイナス面も大きいのがこのステロイド薬の特徴でもあります。

まず、イメージしやすいのは、
副腎という場所で作られるものなので、薬として使うと、、、
(というよりも、、多くの人が、 長い期間 使うことになるので、、、)

副腎では、本来作られているはずの ホルモン をあまり作らなくなるのです。
よって、改善後も、、
薬をゆーっくりと減らして、この副腎からの 本来の ホルモンをまた出してもらわないといけません。

また、本来は、 この副腎ホルモンだけでなく、 男性ホルモンや 女性ホルモンの
血中の濃度は、朝の方が高いのです。
ホルモンは 朝活発。。。よって、 薬も 朝を多めに飲む、または、朝だけ飲むという感じです。。
img_medicine_01.gif
上図のうち、われわれセラピストが、
膠原病などの難病の方のリハビリを行うにあたり注意することは、

① 筋力低下
② 骨粗しょう症
③ 高血圧
④ 白内障による視力低下

などの可能性に関してです。 もちろんこれらは、 出ない場合も結構あります。
副作用というのは、 必ずしも出るものではないからです。

 まぁ、一般の方にとって、よく知られているのは、

ムーンフェイス や 野牛肩 といわれるものです。

ステロイド薬は、代謝を促すので、

脂質代謝では脂肪分解を促進し、体脂肪の分布を変えます。
代謝を促せば痩せるのでは、、、とも思いますが、そうも上手くいかず、分布が変わり、
顔や肩、お腹に脂肪沈着が多くなり、 手足の脂肪が少なくなる というアンバランスになるようです。

これが タンパク質 の代謝を促すと、 骨粗しょう症や筋力低下  となり、、、

これが 糖 の代謝を促すと、 糖尿 となります。。。

よって、 もともと、糖尿病性の腎症がある方には、 この ステロイド は使わないようです。

ま、あくまで 多量に摂った方の、可能性の一つですし、必ずしも、ではないことに注意です。

 難病の方を相手にリハビリを行う機会も増えてきているので、
このような代表的なステロイド薬についても知っておくことが必要となります。
われわれも自分たちで日々 ホルモン として作っている物質だとわかれば、
一般の方もそれほど嫌な感じにはならないかと思っています。。。



過用性筋力低下

こんばんは。

 昨年12月に、筋力増強訓練についてコメントしました。

最近、私の担当する訪問リハビリの利用者の中にも、以前に比較すると、ベッド臥床時間の長い、
または寝たきりの利用者さんが増えてきました。

 これは、ある意味、訪問リハビリによって身体機能が改善したり、ADL動作が向上した場合は、
デイケアやデイサービスに移行することもあるため、どうしても徐々に状態の重たい方が残ってしまう
という現実もあります。
 ただ、その一方で、状態の重たい人というのは、肺炎や急性増悪などで、入院加療を受ける機会も
増えるため、ま、一概には言えませんがね。。。

 さて、本日は、 OVERUSE WEAKNESS 
     または、 OVERWORK WEAKNESS についてです。

これは、 < 過用性筋力低下 >  といふうに訳されますが、普通のパソコンで、 ’かようせい’
と打っても、これまたなかなか 過 用 などという漢字には変換されません。やってみてください(笑)

 意味としては、 過度な運動によって、かえって筋力が低下してしまうこと です。

過度な運動によって、筋肉が損傷してしまうことを、 < 過用性筋損傷 >  ともいいますね。

 これは、リハビリのセラピストにとっては、かなり大きな問題です。
ただ、実際には起こります。

 この概念は、 ベネットさんという方が、最初に ポリオ患者 さんを観察していて報告されました。
ただ、そのベネットさんより以前に1915年にやはり ポリオ患者さんによる報告もあるようです。

 ある一定期間の筋使用によって引き起こされた筋力と筋持久力が持続的に低下する状態

を指します。 < 廃用性筋力低下 > と違うのは、
負荷をかける筋力増強訓練によって筋力は改善しないということです。
逆に、筋力が落ちてしまうのです。

 特に、注意するべき疾患を少しあげてみますと、、、

・筋萎縮性側索硬化症(ALS)
・多発性硬化症(MS)
・ギランバレー症候群
・進行性ジストロフィー
・多発性筋炎
・重症筋無力
・パーキンソン病

 などです。特徴としては、
 神経筋疾患 に生じやすい 

単なる筋疲労による短期間で一過性の 筋力低下 は含まれません。
また、診断名ではなく病態を示す概念であることにも注意が必要です。

リハビリ泣かせですね、この病態は。。。

患者さんは、やればやるほど 筋力がつく、と考えているわけですから、
なんでもっとやらせてくれないんだ (怒) となるわけです。

ただ、こちらとしては、

運動は 低負荷 + 反復回数を増やす  という方法をとるのが一番です。

そして、

① 翌日の疲労感
② 運動後の筋力低下
③ 運動後の痛み
④ 本人の自覚症状

これが非常に有効な評価となります。 

なぜこれが生じるのか、、、どんなメカニズムなのか、、、、

これは、各疾患によってもメカニズムが異なり、かなりマニアックになります。。

筋形質蛋白と筋原線維蛋白が低下する
末梢神経の異常(軸索変性や神経線維の脱落、髄鞘の異常)
結果的に血中クレアチニン燐酸化酵素(CPK)の上昇を招く

とまぁ、、このような単語で頭がクラクラしない人は、いろいろと調べてみて貰えればよいかと思います。

 私の担当する ポリオ後症候群の方も、
上肢を前方に挙上するのは、せいぜい3回です。それ以上は腕が上がらないか、あげた腕ががくっと
下に落ちてしまいます。
 本人がいくらもっとやりたい、と言っても、ダメ、となります。。なかなか難しいですね。。。

握力について

こんばんは。

 本日は、握力について、コメントしたいと思います。

デイケアにおいては、利用者さんの身体機能・認知機能を定期的に、
客観的な指標として粗大に評価するために、

 ・ 体重
 ・ 握力
 ・ 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
 ・ BI(バーセルインデックス)   

などなどを計測しています。まあ、全員というわけにもいきませんが、そのうちの握力について、、です。

 なぜ、握力なのか、ですが、、
皆さんは、握力といのは、背筋力とともに、小学校→中学校→高校 くらいまでは、
運動能力測定か何かの際に年に一度くらいは測定したことがあるかと思います。
 握力計    photo_05.jpg
左の写真のようなものがオーソドックスなタイプですが、
医療としての正確な握力計は、油圧式である右のタイプです。
BtI7g1SCEAAqZEA.jpg
さて、握力は、男女の差でみると、10代の頃から男女差が急激に広がり、
40代頃になると男女ともに低下していきます。

 なぜ体力測定で握力を測るのか、といのは、これは < 握力 > が < 脚力 > とも
高い相関(r=0.76)があるのです。 つまり、

 全身の筋力の平均との相関が高い、、全身の筋力を大雑把に把握できるということです。 

ま、背筋力の測定でもわかるのですが、
背筋の測定というのは、姿勢からもわかるように、正しく行われなかった場合の
腰背部痛などのリスクが高すぎです。

 yjimage9ULCQR2O.jpg
 高齢者やリウマチや脊髄損傷など、疾患の影響にて握力が出ない場合は、
このようないわゆる血圧計の 送気球 というプシュプシュ押す部分を握ってもらい、
mmHgにて表記する場合もあります。

 ピンチ力という面では、
150402_photo3.jpg
このような装置にて、母指と示指・中指のピンチ力を測定する装置もあります。

 ある論文では、握力と相関があるのは、

・ 足の指の力
・ 大腿四頭筋の筋力
・ 片足立ちの保持時間
・ 上体起こし
・ 10m障害物歩行時間
・ 6分間歩行距離
・ 骨格筋量

これらの項目であったと報告されています。
一方で、

・ 最大歩行速度

との相関はなかったようです。

ある論文では、
 握力と、 BI(バーセルインデックス)の項目のうち、 

・整容
・更衣
・移乗
・排便管理

との相関も高かったようです。

いずれにしても、かなりこの 握力 という数値が 高齢者の全体像を把握するために参考になる
ことがわかるかと思います。
片足立ちの保持時間は、転倒リスクとの相関もあるため、
握力を把握することで、その人の転倒リスクについてコメントすることも、あながち間違いではありません。

 ま、他の人との比較よりも、 その人の握力を定期的に把握することで、その人の
体力や筋力が維持されているかどうか、を検証することができるかと思います。

 握力、あなどりがたしです。 たかが粗大筋力 されど 粗大筋力 です。


便秘について

こんばんは。

 本日は、われわれセラピストが、訪問リハビリにせよ、通所リハビリにせよ、よく利用者さんやその家族から
相談されるテーマの一つ、
 便秘について です。

便秘に関しては、 国際的な基準があります。

 ① 排便回数が一週間に3回未満
 ② 4回に1回以上は硬い便
 ③ 4回に1回以上は綿棒や指による摘便
 ④ 4回に1回以上は残便感・閉塞感・努責(強くいきむ)が見られる

これが6ヶ月前から3ヶ月以上続いている場合とのことです。

日本の基準に絞っていえば、

 日本内科学会    : 3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態

 日本消化器病学会 :  排便が数日に1回程度に減少し、
                排便間隔不規則で便の水分含有量が低下している状態(硬便)

とのことです。

09_fig_02.png
上記は便の形状を表した < ブリストル 排便スケール > です。
便の形状、 だいたい 7 段階です。

 基本的に、栄養素は 小腸 にて吸収されます。
そのほかの部分は、
 大腸にいくのですが、、、この大腸に到達した時は、ほぼ < 液体 > の状態です。

だいたい、1日の食べ物の中の水分やら唾液などは、  合わせて <3リットル> 
いっぽうで、消化管から分泌される胃液・胆汁・膵液は  合わせて <6リットル>
ま、
9リットル くらいの液体は 小腸に突き進みます。

9リットルのうち、 5-6mもある小腸にて、 7 リットル 程、吸収されます。

さて残ったのは 2 リットル 、、これが1.6m程度の 大腸にいきます。

要は、この 液体 から どの程度の状態に変化をしていくか、、、ということになります。
大腸は、基本的には、 水分 や 電解質 が吸収されるところです。

b1.jpg
 便秘というのは、大腸に便が長く居座ってしまい、硬くなって出にくくなる状態です。
図のように10時間 ~ 100時間 の幅があるので、

昨日食べたものが 今日出てくる  とは一概にいえないですね。。。 早いと、10時間ですよ。
これが下痢ですね。

 便秘となると、固形便が、S上結腸を、重力に抗して上に登って行かないのですね。。。

さて、脳卒中などで、腹圧をかけられなかったり、座位を長くとれなかったりする利用者さんは、
やはり便秘となりやすいようで、われわれセラピストは、運動療法だけでなく、
マッサージを行ったり、利用者さんに対してセルフマッサージの指導を行います。
腹部マッサージ
 セルフマッサージの指導としては、このように、

①上行結腸へのアプローチ
②S状結腸へのアプローチ
③腹圧を高めるアプローチ

これの指導が主になります。
exercise_gai_img_04.giffc2blog_20150420205213e7a.png
セラピストが行うマッサージとしては、

よく一般的には の の字を描くように、、、といいますが、、、実際には、、Mの字を描きます。

ま、特にS状結腸の動きを出すように、マッサージを行います。
これだけでも、かなり効果がありますね。便秘の人は、かなりこの部分硬いのですが、
あまり強く押しすぎると腸壁を痛めることもあるため、あくまで、腸の血流を良くする程度の
マッサージで良いかと思います。

 腹圧を高めてもらうために、 < 腹横筋 > を収縮させるような、運動指導や
呼気の練習をします。口すぼめ呼吸による長い呼気、これも効きますね。。。

さて、、このような対処療法で難しい場合は、、下剤の出番となります。
130808_04.jpg
下剤には、大きく分けると、

①刺激性下剤  → 腸の粘膜を刺激 して 腸の運動を高める

②機能性下剤  → 便を柔らかくしたり、 便の量を増やして 排便反射を増やす
             
            (上の表では、 膨張性下剤  塩類下剤 となります)

この2つのパターンがあります。 

その他の下剤として、 浣腸 や 座薬 となります。

①の下剤だと、あまり続けて服用すると、 効かなくなります。
②だと、一緒に水分をしっかりとることが必要です。

いずれにしても、われわれセラピストは、下剤までにはアプローチできませんが、
下痢のひとにリハビリ中に対応する場合は、

 急な下痢の場合は、

伝染病やその他の感染症、食中毒のことが ありますので気をつける必要があります。

また慢性にだらだらと下痢が続く場合には、過敏性腸症候群のことが多いのですが、

中には潰瘍性大腸炎、クロ ーン病など < 難病 > に指定されている

重大な病気がかくれていることもあります。 




糖尿病による足病変について

こんばんは。

 本日は、糖尿病と足 というテーマです。ま、昨日の私の経験談の裏付けとなる内容となります。

糖尿病と足、というのは、かなり関係が深いのです。

 糖尿病により高血糖となると、、、

① 神経障害                 →  痛みを感じにくく、ヤケド ケガ に気がつかない
② 動脈硬化による血流障害        → 細胞が必要とする酸素・栄養が供給されない
③ 細菌や真菌に対する抵抗力の低下  → 傷が治りにくい 傷ができやすい 化膿しやすい

 このような①-③の状態になりやすいのですが、、、

特に、足というのは、気が付きにくいことが多いのです。
発見の遅れ、、、まぁ、デイサービスや訪問入浴や、家族やヘルパーによる入浴介助など、
第3者が介入する機会があれば別ですが。。。

血管2
②について
  上の写真は、糖尿病からくる 閉塞性動脈硬化の一例をあらわしています。
下腿動脈が、、固くなり、血管にカルシウムがたまり、石灰化して、血流を阻害します。
上の写真のように、血管なのに、レントゲンにしっかりと写っている事自体、ヤバい状態です。
血管
この図は、いわゆる末梢の血管、、毛細血管といわれるものですが、、見てください。
しっかりと抹消まで血液が行き渡ってから 動脈 → 静脈 に渡るのではなく、
その手前で、近道ができてしまい、抹消まで行き渡っていない感じですね。

kaiyo_06_2.gifkaiyo_01_eso.gif
③について
  上の図からわかるように、このように、既に血流の問題が生じている状態で、
 菌が入り込んでしまった場合は、< 虚血 > と < 感染 > の両方で壊疽が進行します。

この両方での壊疽となってしまうと、かなりのスピードで、進行します。
だいたい、1週間程度あると、指先だけ黒くなっていたのが、足部の1/3くらいはおかしくなります。

 診断というのは、だいたい

① 感染の有無 の診断 (菌の種類の特定)

② 血行障害の有無 の診断 

を行います。  皮膚潅流圧検査 と 動脈造影検査 が行われます。

手術をする、しないの前に、 脳の検査や心臓の検査も行い、心臓や脳に動脈狭窄がないか、調べます。

壊疽や潰瘍がある場合の 治療としては 切断をのがれるため、

① バイパス術 ~ 下肢の長い静脈を取り出します 
           → 大腿動脈から足の甲や裏までの動脈に血管移植します。

          あまり短いバイパス術だと、3年くらいでまた動脈硬化となるようですね。
         また、人工血管だと、5年ほど経つと、85%ほどはまた閉塞するようです。

② 壊疽部分の切除 ~ 壊死に陥った足趾は切断が必要となりますが、
                この時点では生きている組織はすべて残します
             
バイパスの術後は、結構、注意が必要です。

 術後に、まずは足の浮腫みが強くなる場合があります。 せっかく手術が成功しても、
その後、蜂窩織炎になったりして、結局、切断ということも多いようです。

 < 切断 > に至る一番の原因は、、、 < 感染 >  です。

よく、われわれ医療や介護の現場では、 < デブリ >した。。という 言葉が聞かれます。

デブリ → デブリドマン のことで、つまり、死んだ組織を切除して、感染を抑制するのです。

なんとか、切断 しないために、 感染を防ぐために、 デブリして、洗浄する、 これの繰り返しです。

セラピストからしても、なるべく足趾を切断しないこと、これは、歩行の面においても大きくその人に
作用します。

 特に、第1、2趾は歩行の踏み出し、5趾はバランスの機能を担っています。

これらのどれかがないだけで、かなり歩行に影響するのです。。。
ashi06.gif
とにかく、糖尿病のかたに関しては特に、
足のチェック、大切ですね。

爪の手入れも大切です。 爪を治療する場合、塗り薬はまったく効きませんよ。飲み薬だけです。

靴と足の相性も大切です。以前も書きましたが、 足の甲があまり圧迫されると、
足の甲にも潰瘍ができますよ。。気をつけなくてはなりません。


100歳で、、足趾の切断

こんにちは。

 本日は、先日100歳の誕生日をお祝いした男性の利用者さんKさんについてです。
この方は、糖尿病のほか、腰部脊柱管狭窄症、認知症の診断を受けていますが、
今でも晩酌に日本酒2合をお燗にして飲んでいる元気な方です。

 この方は、縮んでしまった現在でも身長が175cmほどあり、
以前は写真家として活動していた方です。
若い頃はさぞもてたであろう、と思わせる雰囲気があります。
 
拘縮がありしっかりと伸びない膝を何とか伸ばして、平行棒の中を歩きながら、
女性スタッフに対しては鼻の下を伸ばして、嬉しそうにお話しをしています。
まぁ、耳はかなり遠いので、会話にならないことも多いのですが、、
私の職場はおそらく40歳台が多いのですが、100歳からしてみると、自分の年の半分以下な
わけですから、、、たいしたおじいちゃんです。
 男性の私のリハビリは黙々と受けています(笑)

 さて、1ヶ月ほどまえより、このKさんの足に腫れが見られたため、
リハビリから看護師に相談し、家族の方にそのことを伝えてもらいました。
予後が分かりにくい場合は、リハビリの側で写真をとらせてもらいます。
実際、100歳はもちろんのこと、80台も後半になると、
<腫れる> といっても 実際に 熱感 があるとはいえません。
炎症反応の特徴の一つが、あまり感じられないのです。
ただ、われわれセラピストが気をつけるべきは、

 腫れてない → 感染ない、炎症ない、骨折してない 

などと勝手な判断は禁物で、初期の段階から、まずは浮腫みと腫れを鑑別して、
医師や看護師やチームにその状態を伝えることが大切です。

 特に、糖尿病の既往がある場合は、より顕在化しにくい場合が多いのです。

今回、残念だったのは、家族の方があまりこちらのデイケア側からの情報を信頼せず、
皮膚科のクリニックの医師が、まだ大丈夫、血流障害はない、と言っていたから、、、
と、主治医でない皮膚科の情報のみを信頼し続けたことです。

 まぁ、100歳の父親をもつ娘さんやお孫さんもかなりの歳なのですが、
誰もがあまり真剣にKさんの状態を気にしていなかったようです。

 以前も、リハビリ側で、玄関の上がり框に手すりをどうですかと提案していましたが、
まだ大丈夫。としてまったく改修には応じませんでした。

 今回は、足関節周囲~足趾(母指・示指・中指)にかけて徐々に状態がわるくなり、
壊死の心配もあったため、繰り返し家族には伝えましたが、、、
なぜだ、皮膚科の医師はそう言っていなかったということになりました。

 そのうちに本人は荷重時にかなりの痛みを訴えるようになり、
さらには、少し触れただけでも顔をしかめるようになりました。
 
その後1週間で、足趾に穴があく状態になったのです。
 足趾の後ろに穴が開いても、そこをシリコンで埋めるという情報だけ家族からきていましたが、
本人は歩くのも難しくなり、立つのも大変そうでした。

 結局、1ヶ月たった昨日、家族から突然、 切断することになった という一報が
入ったようです。

 未然に防げたかどうか、そこは専門的には分かりませんが、
主治医でもない場合は、デイケアでの対応には限界があることを思い知らされました。。。

 軽口をたたきながら、元気に平行棒内を膝を曲げてあるくKさんの姿が懐かしいです。

いずれにしても、今後も関わりが続いていくので、なんとかデイケアに復帰していただければ
と思います。
20120123-1.gif
糖尿病患者の足病変(潰瘍・壊疽)は、
血糖コントロール不良にともなう神経障害、血流障害、感染症などが複雑に関連しあい起こります。

 これについては次回に回したいと思いますが、

日本医師会、日本糖尿病学会、日本糖尿病協会が対策推進会議を開いて
上図のようなチェックシートも出しています。

 足の病変というのは、その人のADLやIADLに大きく関わることですので、
今回の経験も踏まえて、いろいろと考えていきたいと思っています。
 
 

仙腸関節について軽く一言

こんばんは。

 本日は、多少リハビリ専門職らしい解剖学を交えた分野、骨盤についてです。

その骨盤、ま、以下の図のように、 仙骨・寛骨・尾骨で形成された部分です。
寛骨っていうのは、坐骨と腸骨と恥骨、これが合わさった部分です。左右に1対の寛骨、その間に
挟まっているのが仙骨です。 

 ここでは、仙骨と寛骨の境目、、、仙腸関節の大切さについて述べます。
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骨盤の動きが悪い人や、左右のバランスが悪い人というのは、
この仙腸関節の問題がある場合が多いのです。

 ま、関節 というにはかなり広い接触面のある部分ですが、この仙腸関節は、動きがあるのです。

この動きに関しては、リハビリだけでなく、マッサージさん、カイロプラクティック、
美容関係、世の中で、骨盤マニアいろいろいるのですが、研究やら偉そうな論理やら、
いろいろとうたわれています。
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ま、矢状面からみて、 (横からみて)
この仙腸関節を挟んで、仙骨と寛骨はこのような動きをします。
ま、あまりにマニアックな感じになるので、あと、説明も面倒なので詳細は省きますが(笑)
(また、別の機会に)

つまり、ここの動きは、 なくても ダメ。 ありすぎてもダメ。 左右差があってもダメ。
という感じです。
ダメ、というのは、つまり、
 ・ 座位・立位・歩行時のバランス低下や痛みの誘発、体幹機能の低下
   などが生じるということです。

腰の痛みが出ている場合には、筋肉や筋膜による腰痛でなく、
圧迫骨折や腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症などでもなく、、、
という場合、、
この仙腸関節の不安定さが原因となる場合もあります。
img_10_201504152221379d8.jpg
上のような、仙腸関節を挟んだ動きに左右差があったり、可動性の問題があったりすると、、
骨盤のゆがみ とザクっと言われる状態となります。

 この仙腸関節の評価といのは、案外むずかしいです。微妙な動きをしますしね。
分かりにくいだけに、それを専門にしてあーだこーだ言う人達がいるわけですね。。

 この評価の指標としては、
ASIS_yogaanatomy.pngpsis.png
骨盤の前面にある、 ASIS と言われる部分 と 後面である PSIS と言われる部分
が重要です。

 ま、骨がボコっと出ていて触れやすいので、 ランドマーク となるわけです。
もちろん、男女差もありますし、個体差もありますがね。

 ASISやPSISも骨盤のバランスをみる上で重要です。 
仙腸関節の動きが悪くなっているとASISやPSISの位置が左右で異なったりします。
wps_clip_image-4989.png8055684_orig.png
ASISは男性の場合PSISより約1.3cm低く、女性の場合約1.9センチ低いと言われています。
ま、座位でも立位でも、
本人の指2本分くらい、 ASISのほうが低いのが、ノーマルな骨盤の傾き、
と大雑把に把握できます。

上図の a に関しては、骨盤が 前傾 しているという言い方になります。

また、座位において、 PSISを触れておいて、 その人に
ゆっくりとおじぎをしてもらいます。 (頸部 → 胸部 → 腰部)と曲げてもらう感じ
その時のPSISの動きをじっくりと触っていると、 左右差がある場合はわかります。

 ま、そんなこんなで評価していき、左右差などがあると、それが
痛みだったりバランスだったり、何かしら影響しているのでは、、、と考えるわけですね。

 ま、詳細なことは、そのうち書きますが、、最後に、、
tsukekata2.gif
 仙腸関節がゆるくて痛みが出ている可能性がある場合、
骨盤ベルトは、この位置に巻きます。そのことで、仙腸関節の緩みをなくしてみて、
様子をみます。
 ベルトの巻く位置は、意外とおへそのあたりにしている人もいてそれだと少し高すぎるのです。
介護職員さんなどは、よく腰痛予防に巻いていますね。。

共感覚について

こんばんは。

 本日は、脳卒中にて右片麻痺を呈した利用者さんのお家での話です。
残念ながら、この利用者さん自身は、5回の脳卒中を経て、
現在、胃ろう・尿カテーテル・意識レベル低下・発話なしと、ほぼ寝たきりの方です。
コミュニケーションをとることはできません。

 この方の娘さんが、たまたま本日上京してきており、お話しをすることができました。

この利用者さんは、以前は、いわゆる ’ 共感覚 ’の持ち主だったようです。
そのことについて娘さんから、いろいろと教えていただきました。

 共感覚というのは、いろいろと謎の多い感覚です。(シナスタジア、synesthesiaと言います)

例えば、

 文字を見る → 文字に色を感じる

 音を聞く   → 音に色を感じる  (絶対音感のある人には、こういう感覚を持つ人もいるようです)

 色を見る   → 音を感じる

 形を認識する → 味を感じる

 数字を見る  → 数字に色を感じる

 味をしる   → 形を感じる

 人を見る   → その人の性格や姿に色を見る(オーラ?)
            または、 
            触覚を感じる (第3者が人を触っていると自分が触られているように)

などなどです。
この共通覚の所有者は、圧倒的に女性が多いということらしいですね。

 特徴としては、意図的にこのような感覚は生じることはなく、共感覚の持ち主は、
自分が知覚したものが現実であるという確信をもっている、ということです。

 この感覚は、生涯にわたって続くと言われています。

 また、新生児の脳は生後3ヶ月までは、われわれ皆全てがこの共感覚をもっているようです。
新生児の五感が未分化であるためであるが、その後、分化が進むと消えてしまうケースが
多いようです。
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 この共感覚は、記憶との結びつきも強いようで、この感覚をもつ人びとを集めて、
この感覚を強く意識させながら、記憶に関してアプローチしたところ、
被験者のIQが向上したというデータがあるようです。

 よく、TVにてドラマを見ると、その人物のオーラなり、背景に色が浮かんでいるようなCGは
よく見ますが、このような、オーラが実際に見えているひとがいるのであれば、
それはすごく不思議な感覚かと思います。ただ、本人にしてみれば、当たり前のことなのでしょう。

 この感覚は、アスペルガーなどの神経系の病気とみなされてしまうこともあるようですが、
日常生活ではあまり問題にならないため、
DSM(精神障害診断便覧)やICD(国際疾病分類)においても、記載されないようです。

詩人・童話作家の宮沢賢治 は 音より情景が見えたようですし、
ピアニストであり指揮者のフランツ・リスト などはオーケストラの指揮の際に色で指示をしたようです。
また、ムンク も 叫び の絵が有名ですが、 散歩中に聞いた声が元となっているようです。
ダ・ヴィンチに関しても言われているようですが、、、どうでしょうか。

 感覚に対しては、われわれセラピストは、原則なかなかアプローチが難しいです。
脳卒中の方の感覚障害に関しても、よく言われるのが、
リハビリ病院の入院中の6ヶ月の間にどれだけ回復したかで、その予後がだいたいわかる
と言われます。ある意味、その後の大きな変化が望みにくいのが、
体性感覚・知覚の部分です。

 ちなみに、この利用者さんは、数字を見ると、立体的なイメージが伴うようです。
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爆笑問題の田中さんも本物らしいですね。 

 あなたの周りには、そのようなかた、いらっしゃいますか。。
 

回復期の病院について

こんばんは。

 本日は、回復期の病院の存続にも関わる部分、その入院期間に関してのコメントです。
現在、回復期の病院は、いわゆる < リハ病院 >  という言い方もされています。

この < リハ病院 > の存在は、
その後、生活期 (以前は維持期と呼んでました) として、自宅復帰や老健やデイケアに流れてくる
介護保険分野の利用者さんとなる人びとの方向性として、
われわれ介護保険分野のセラピストとしても関わりのあるテーマの一つです。

 本日、日本慢性期医療協会(日慢協)の武久洋三会長は
定例記者会見において、

2016年度診療報酬改定に向け、現在は最大で< 180日 > と設定されている
回復期リハビリテーション病棟(回復期リハ病棟)の入院料の算定上限
を半分程度の < 3か月 > にすることを要望する方針を示した。

とのことです。
この武久さん、 前回は、 病院での回復期のリハビリに関して、 看護師と同じように、
リハビリテーションの加算に関しても、看護師のように、基本入院料に包括すべき、、、
という発言をしていたばかりです。

この方、、、慢性期医療協会にて活躍しているはずですが、、、何となく、世の中のリハビリセラピスト
にとっては、天敵のような発言をしています。医療保険のことは考えているのでしょうが、
患者さんのことはまったく考えていないのでしょうね。。。

 現場にいるデイケアのセラピストとして発言するならば、、、

現在、多くの利用者さんが、 本来は最長で6ヶ月間過ごせるはずの、
毎日リハビリを受けられる環境であるはずの、リハビリ病院から、
すぐに退院してきてしまっている、それも、まるで追い出されるかのように出されてしまい、
あとは介護保険の下でのリハビリに頼らざるを得ない状況に立たされている、、、という状況になっています。

 われわれセラピストの仕事がなくなるから、という保身的な立場で私は述べているのではなく、

あくまで、 利用者さんにとって、 患者さんにとって、 リハビリがますます受けにくくなってきている

という現状となってきていることが気がかりです。 

 病院の経営者も、さっさと患者さんを退院させたほうがお金になる、ということになれば、
どんどんと退院させてしまいます。 

 困るのは、われわれセラピストもそうですが、それ以上に、実際に脳卒中や骨折をした患者さんです。
このリハビリ病院での滞在期間が、官僚が適当に定めた180日から、
これまた都合の良い、きりのよい90日、3ヶ月、という期間に減らされてしまったとすれば、、、、

 毎日のようにリハビリを受けていた患者さんは、 本当に厳しい状況になります。。

私自身、以前はリハビリテーション病院にて勤務していて、急に制度が変わり、
脳卒中の患者さんも6ヶ月、180日しか入院してリハビリができない、となってから、
かなりリハビリの途中、まだ回復の途上である患者さんを退院させなければならないことに、
かなり動揺しましたし、立腹しました。

それが、、なんと3ヶ月ですよ。。。いやはや、いくら医療保険が厳しいとはいえ、、、これは
ほんとうに厳しい現状ですね。

 患者さんのためには、このような発言通りにことが運ばないことを祈ります。

もちろん、
回復期リハビリテーション病棟協会の宮井一郎会長は、
この流れに苦言を呈しています。

 慢性期 と 回復期 の病院関連の争いごとはどちらでも良いですが、
患者さんの予後を本気になって考えるなら、
この90日の入院にて退院してくる脳卒中患者さんが増えるということは、
介護保険分野にて働くわれわれにとっては、
かなり深刻な問題です。
 まだ回復途上の方々が、毎日のリハビリが受けられない状況にさらされるわけですし、
その責任を、こちら側の責任とされる可能性もあるわけですから、、
デイケアや訪問リハビリでは、正直、
とても回復期病院と同じような密度のリハビリはできませんから。。

プッシャー現象について

こんにちは。

 本日は、プッシャー症候群 というものに関して述べたいと思います。

プッシュといのは、押すという意味そのままです。
押す ・ 体軸がずれている というのが、その用語の意味するところなのですが、、、

こちらからみると、、< あなた、身体傾いてますよ > なのですが、、、
本人にしてみれば、
           < 身体を左右対称に保とう > としている状態なのです。
この、 本人にしてみれば、 脳の正常な反応なのです。 (脳卒中後の 脳 ですので支障があるのです)
ま、だからやっかい。

実際には、理学療法や作業療法にてアプローチしていくのは、かなり難しいのです。

プシャー症候群に対してのアプローチ、というものはある程度あるにしても、
そういう患者さんは、そのほかの高次脳機能障害がかなり混合されており、
こうすればいい、というような説明を与えられる症状とは違います。

(そんな先輩PTやOTがいたら、、、ちょっとあやしいですね)

プッシャー症候群は運動維持困難、病態失認、認知症などの脳全般的障害と関連し、
頭頂葉の障害によって視覚、迷路、固有感覚の統合がうまくいかず、
体の位置関係を修正することが難しくなっているもの、と推測されています。

ただ、これはあくまで < 症状 >です。 

私の経験上では、入院中(回復期の病院を含めて、発症から6ヶ月程度)にてある程度
修正されない場合は、予後の修正はなかなか難しい、と言えます。
文献も非常に少ないです。エビデンスも少ないです。よって、つまり、個別対応、が基本です。

ただ、共通して言えることは、、、
F2_medium.gif2013123000395548c.jpg
このように、、、
① 座位でのバランスについて
    ・麻痺側に身体を傾けると、、、立ち直り反射は容易におこる(自分で押してくることも多い)
                   → 簡単に麻痺側に倒れます。(ほっとくと)
    ・非麻痺側に身体を傾けても、、、、立ち直り反射は起こらない
                   → 敏感に傾きを感じ取り、怖がる。

② 立位でのバランスについて
    ・麻痺側に容易に転倒していく (立ち直り反射は出ますが、、、倒れるという自覚、ないですね)

ま、 基本的には、 右の脳(劣位半球ともいいます) の頭頂葉の障害が推測されており、
左麻痺に多いのですが、もちろん、逆もありますね。

左麻痺に多いということは、半側空間無視という、左側の空間認知の低下も伴います。

さて、、、ま、このプッシングという現象は、
普通の人が、動作をする場合に、 < 頭部 > と < 体幹 > をきちんとバランスよく保てるか、
という部分が崩れることから生じます。

難しい言葉では、 ① 固有受容器 ②迷路からの情報 ③視覚からの情報 

です。
あくまで 単なる 症状です。 根本は、 病巣にあるので、 この症状は、、ただの氷山の一角です。
このようなプッシャーを起こしている人は、
基本的には、重たい麻痺の患者、高次脳機能障害も、基本的には重たい患者。。。

ですので、単純にはいきません。

さて、、、ではどのようなアプローチをすればよいのか、、、ですが。。これにも原則、答えはありません。
ただ、共通して言えることは、、、、

① 頭部の動きを回復させること  ~ つまり、、平衡感覚や、視覚からのフィードバックを用います。
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この点滴の棒。。。これは私が病院にて勤務しているときは、ゴロゴロ見つかったので、よく使わせて
もらいました。
 座位にて、この棒を握る。できれば、目の前に鏡をおいて、その鏡の真中にテープで線を引いておき、
その鏡の前に顔の鼻の正中がくるようにする、そして、点滴棒もくるようにする。

 そして、握ってもらいます。

 患者さんは、身体の軸が傾いていますので、鏡を見ながら、ずーっとその点滴棒を握ってもらうのです。

 また、頭を支える頸部のちからを抜いてもらい、、、まずは、頭を側屈(主に麻痺側へ)
できるように、左右に傾けてもらえるよう促していきます。
なんだ、簡単じゃん、と思うかもしれませんが、、、、結構、このようなケースの方には、難しいですよ。。

人によっては、あくまで、人によっては、、、正中をある程度修正できますね。。。

 場合によっては、鏡をみながら、自分自身の身体を触らせたり、、鏡の真ん中に垂直にテープを貼って、
鏡の自分の姿と、 セラピストの姿と、 鏡のテープとを 比べてもらう
こんなかんじで修正出来る人も、、、います。 

drmart_sa08110500.jpg
② このようにリーチ動作を、 非麻痺側 → 正中 に対して行う

 これも、非麻痺側に対しての恐怖心や、体軸の傾きを修正するために行う運動です。
座位の場合は、あえて非麻痺側の足裏を床面に付けないでリーチ動作を行い、プッシングをさせないよう
気をつけることもあります。
 輪入れの場合、注意するのは、輪を途中で投げないこと、離さないこと。。。
最後まで(ポールの足元まで)しっかりと下ろすことがポイント。 途中で投げるとプッシングします。

 最初は非麻痺側側から、、、徐々に、われわれからみての正中にもっていきます。
本人にとっての正中は、、多分かなりちがいますから。。。

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③ このように、非麻痺側の上肢を、テーブルや、このような台の上に載せます。
  手の平をどこかに乗せると押しますよ。
  あくまで、上腕全体を乗せる、というイメージです。本人も安心感がありますね。
  接地面は大きく→小さく の変化をさせます。

④麻痺側の上下肢がある程度は動く場合は、、、この上下肢に対して、協調性運動を行います。

 ま、なんでもいいです。膝の曲げ伸ばしでも、股関節の曲げ伸ばしでも。。。
とりあえず、基本的には麻痺側の随意性の高い人にしか使えませんがね。。。

 非麻痺側で押してしまうということは、麻痺側の動きも自然と封じてしまうからです。
 
歩けるようなひとに対しては、階段昇降や、歩行練習にてしっかりと真っ直ぐに歩いてもらうこと
なども有効なアプローチとなります。

⑤壁に背中をしっかりとつけて、姿勢の矯正やリーチ動作を行います。
 (立位が難しい人は、麻痺側を下にして側臥位をとらせることも有効です
  ただし、その姿勢で痛みなどを生じない場合に限ります)

プッシングのある人は、自分の身体がどの程度傾いているか、
自分の頭の位置がどこにあるのか、、なかなか認識できていません。
それどころか、本人は、これが正中と思っています。

ですので、壁に身体や後頭部をしっかりとつけて、まずは、自分の中に
感覚的に、触れている、、、という部分を感じてもらいます。
そして、その自分の姿勢がおかしいということを、フィードバックしてあげます。
(基本は、視覚的なフィードバックとなりますが)

その上で、動きを出します。 リーチ動作でも、骨盤の左右への体重心移動でも構いません。。。

壁に背中や頭部が触れているだけで、、、かなり、自分の身体の位置の修正に役立つ場合も
多いのです。。。

⑥ 歩行練習においては、平行棒の高さを、いわゆる教科書的な高さよりも高くする。

 しっかりと非麻痺側の手で、平行棒を握ってもらって歩かせると、、、かなり押しますし、
かえってバランス崩します。
 ですので、ここはあえて、高くします。 杖ならば、一般的な高さよりも 高くします。
その上で、立位や歩行練習です。 鏡もあればなおいいですね。。。

杖の場合は、特に、前方へと杖を出せません。 ですので、 あえて、
<前に出してください>と促すことも必要です。

立位 や 歩行の場面では あえて フリーハンド 杖を用いずに後方介助によって
(前方は鏡)練習を行うこともよくありますね。。。

ま、偉そうにこのように書いていますが、、、実際には、これはあくまで <症状> です。

対症療法的なことはできても、根本的にはアプローチできません。。
とくに、回復期病院の入院中に症状が消えてしまっていない場合が難しい。

また、上記についてはあくまでプッシャー症候群単独でのアプローチを言っているので、

麻痺や痛み、その他に観念運動失行や失認などの高次脳機能障害の問題によって、

治療・アプローチ自体が困難になることは明らかです。

あくまでケースバイケースとなります。

失行や失認の例も多いので、、、かなり厳しいですね。。

とくに 失行と合わさる場合は、

本人はいろいろと認識できている  → ただし、、、、距離感つかめず、、怖い。。。

このような、 失行が優位に強い場合は、なかなか、なかなかむずかしいですね。。。
 
*********
最後にもうひとつ、

介護職や家族などが、プッシャーの現象を理解せず、教科書通りにアプローチしている場合、
そのやり方を(例えば移乗の場合、非麻痺側から移る、など)
常に行ってしまっている場合は、、、いくらリハビリで修正をしようったって、、、そうはいきませんね。。
こういう時こそ、 介護職や家族に対して、リハビリ側が発信すべきですね。。

介助方法を、プッシャー現象に対して統一する。これも手段の一つです。

*******
最後の最後にもう一つ、、、

評価の仕方の一つ(あくまで一つですが)

Pusher重症度分類

座位(背もたれなし)  2:常に押す
               1:ときどき押す
               0:押さない

立位(平行棒+装具)    2:すぐに押し修正困難
                1: 修正可能
                0:押さない

歩行(杖+装具+介助)   2:開始時から押し介助に抵抗する
               1:杖を側方につくと押す
               0:介助部分を押さない

最重症は6、Pusherがないときは0。

このような分類もあります。。





                   

線虫 と がん ?

こんばんは。

 本日は、 以前新聞をにぎわした、線虫 を 用いた がんの発見方法についてです。

実際、治療の現場では、

< がんの患者には、特定のにおいがある > ということです。本当なのか、全く分かりません。

ただ、がん探知犬 という試みは、実際にあるようです。

これを、線虫にやらせたのが九州大学のチームのようです。

線虫??
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1ミリくらいだそうです。 線形動物 というのが正式な名前です。

 人間の寄生虫もそうですが、人間の生活と関わりの深いものも多いようです。

だいたいの線虫は、土の中や海の中にいるようですが、人間に寄生しているものもあります。
回虫というのも、この線虫の一種のようです。

 <実験してみると、がん患者の尿のにおいを好んで近寄り、
   逆にがんではない人の尿は嫌って遠ざかることが分かった。
   健診で採取した242人の尿を使って調べると、がんと診断された24人のうち、
   線虫は23人の尿 を選ぶことができた>

論文をみる限りは、誤診率 が 2.8% ということです。

マンモグラフィーの 誤診率 は 7.5% とのことですので、 ある意味、精度高いですね。
血液を調べる検査マーカーにおいて同じ患者を検査しても、1/4程度しか 、 がん と
診断できなかったようですので、意外や意外、精度高いです。

がん探知犬といのは、育成に時間がかかり、普及するには課題が多いようです。
また、集中力がいるため、1日に5検体ほどしか、犬には対応できないらしいのです。

検査の期間に関しても、 これまで数週間かかっていた血液などの検査に比べると、
好きなにおい = がん患者のにおい となるこの線虫に頼めば、1時間半ほどで
寄っていくらしいのです。

 早期発見の難しいと言われる、 すい臓がん に対しても、高い精度で反応するようです。

C. elegans というこの線虫 まさに エレガントです。

私がすごいと思ったのは、ステージ0やステージ1の、早期発見が微妙な がん に関しても、
きちんと検出できているという点です。

 問題点としては、 全てのがんを検出できる 、 但し、 特定のがんだけに反応する ことは難しい

ということです。

 九州大学は、日立製作所 と共同開発しているようですが、 これは乞うご期待です。
2019年に実用化ということですが、、、そうなってほしいですね。

座位姿勢 仙骨座り

こんばんは。

 本日は、せんこつ座り についてコメントしたいと思います。
私のように介護保険分野の世界にいると、高齢者の座位姿勢の基本がこれになります。
 
 学校で習うような、いわゆる理想的な座位姿勢でデイケアに一日座っている人などいません。
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< 骨盤の後傾位 > が最大の特徴です。

この特徴が導くリスクをあげることができるのも、われわれセラピストの強みです。
ま、この他にも答えはいろいろあるでしょうが、、、一例としては、、、

 ・  胸椎部への負担増  (胸椎と仙骨部の2点支持による坐位) 
 ・  頸部後方の筋の負担増
 ・  誤嚥しやすい
 ・  円背の促進
 ・  坐骨結節付近のせん断力(前方へ滑ろうとする力)の増大
 ・  ハムストリングスの短縮
 ・  股関節の可動性の低下  股関節の外転外旋位の強要(開拝位)
 ・  腰背部痛の出現
 ・  体幹筋群の筋力低下
 ・  肺活量・コンプライアンスの低下
 ・  上肢機能の安定性低下

などなど、挙げられると思います。 おそらく、リハビリの人であれば、運動連鎖や
内部障害やバイタルやなんやらかんやら、とあと 30くらいはあげられるかと思います。
ま、つまり、いろいろと影響が出やすい姿勢の一つなのです。

 ただ、この姿勢をとる側の立場からすれば、 この姿勢をとることは、ある意味
その人にとって、

自然となってしまっている。 または、比較的楽な姿勢となってしまっている。。

とも言えます。 
逆説的ではありますが、、、
低めのソファーに腰を下ろしてもたれかかることで、、立ち上がったり、しばらく座っていると
いろいろと苦労すると分かっていながら、、、(または毎回忘れてしまうのかもしれませんが、、)
ソファーに座りたがる、という点も、
われわれセラピストは注目する必要があるかと思います。

この骨盤後傾に対応するために、
20140228214003362.jpg
このように座面のクッションによって調整するような方法もあれば、、、

2014040613195316e.jpg
骨盤後傾位から足踏みを促して徐々に骨盤を前傾させていく、(もちろんごく一部の例ですが)
ような運動アプローチによって、
姿勢の調整を行う場合もあります。

 われわれセラピストが基本的に座位姿勢の改善について促すところは、
① 股関節の可動性をあげる(特に屈曲)    
                      → 自然と 脊柱(脊椎)が起きてくる。伸びてくる
② 脊柱の可動性をあげる (特に腰椎~胸腰椎移行部)
                      → 脊椎と脊椎の間の椎間関節の可動性(副運動)の改善
③ 体幹のインナーマッスルの収縮を促す (深層の筋群)
                      → 長く、良い姿勢にて座るだけの筋力が改善
                                  
ま、簡単に言えばこんなところです。

 その人にとっての、楽な姿勢が、必ずしも良い姿勢ではないということは、その人の
身体が、普段から修正力をなくしてしまっているということです。
このような姿勢に関しては、 糖尿病のひとがいつの間にか元に戻れないような血管を
手に入れてしまうのと同じくらい、
修正するのに根気がいるものです。

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 さきほど、ハムストリングス、という大腿後面の筋群の短縮、ということをさらっと書きましたが、
仙骨座りをするひとを、

 長座位にしてみるとよく分かります。 膝をまっすぐ伸ばせず、イタタタたとか言うことでしょう。。。

いやはや、一度短縮した筋を元に戻す、、、これまた大変困難なものなのです。。

 よく見る仙骨座りも、根が深いこと、どこから手を付けるかわれわれセラピストが悩んでしまうこと、
分かっていただければと思います。


 

お風呂での溺死 と 不慮の事故について

こんばんは。

 本日は、96歳、、両膝変形性関節症の女性の利用者さんMさんのお話です。

この利用者さんは、96歳でありながら、一軒家に一人暮らしをされており、
ヘルパーも導入せず、ADLもほぼ自立されているスーパーおばあちゃんの1人です。

 実際には、娘さんが週に1泊2日ほど泊まり込み、その間に入浴を済ませているようです。

一度ヘルパーさんを導入したのですが、
そのヘルパーさんが、食事を作る際に、こちらがボウルを用意したのに、玉ねぎを、切ったまま、
洗うことをせずに煮ようとした、というのを目撃してから、いっさいヘルパーさんを
信用しなくなり、自分で食事を作り続けたというエピソードもあります。

 さて、このMさんのお話しでは、
お風呂での事故が多いということを、デイサービスを利用している利用者さん同士の話や、
自分の家の周りでもそのような事故が多いという実体験にもとづいてお話してくれました。

 隣のお家では、高齢の奥様が入浴した後、そのご主人は2時間ほどベッドで寝ていたのですが、
ふと起きて隣をみてもまだ妻が寝ていないので、お風呂を見に行ったところ、妻が風呂の浴槽にて
溺死していたとのことでした。。

 そして、そのお隣のさらにお隣でも、そこのご主人がお風呂に入浴後しばらく出てこないので、
奥様が様子を見に行ったところ、湯船の栓が外れており、湯も全部流れていたにもかかわらず、
本人が溺れてあがいたようで、少し血を流して湯船の中に倒れていたようです。

 奥様1人ではその夫を持ちあげられなかったため、隣のひとに助けを求め、浴槽の外に出したようですが、
その夫は結局お亡くなりになったようでした。
ただ、その隣人が、手を貸したために、
その後、警察から殺人ではないかと疑われたのか、、、4度も警察に呼び出されて大変だったらしい、
という話をしていました。

 普通、助けを求められ、奥様が1人では湯船から外に出せず、そして本人もぐったりしていたら、、、、
ま、私でも手を貸そうとするかもしれませんが、、、、死んでしまっている場合は、少しでも手を貸すと、
どうやらその後が大変らしいですね。。。

 Mさんは気丈にもその話をしながら、 ’そんな時に手を貸したりしなければよかったんだね
あとが大変だから’

などと言うのです。。いやはや、このおばあちゃんには、参ったとしか言えません。。。

 さて、不慮の事故について、私は 
厚生労働省のホームページより、

 ホーム > 統計情報・白書 > 各種統計調査 > 厚生労働統計一覧 > 人口動態統計特殊報告

の順に検索してみました。

最も新しいデータが、平成21年のものでした。

01b.gif
まずは、このグラフより、
交通事故者の数は、どんどん減っていることが分かります。(7499名)

これを上回ったのが、 窒息死です (9419名)

転倒・転落死 (7170名)

溺死 (6464名) 

となります。
交通事故以外は、65歳以上からは急上昇していますし、年々、増加傾向にもあります。

発生場所が家庭に限って言えば、
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このグラフのように、
火災による死亡がトップ、 それについで、 溺死が60%を超えています。
つまり、溺死の方の6割以上のひとが、自宅の入浴中に亡くなっている、ともいえます。

シャワー浴が中心の欧米では、あまりこのような傾向はありません。日本特有なものです。

日本特有の、 湯船に浸かる、という世界的にもまれなこの風習が、

入浴中の急病や急死につながっています。 

お風呂好きな人、日本に多いですが、なんとなく皮肉な結果ですね。。

入浴により、、、いったい何が起こっているのかといいますと。。。。

 入浴 → 温熱により、末梢血管の拡張 → 血流が脳や心臓から 末梢へいってしまう
(温熱作用)

 → * 浴槽内での失神のリスクにつながる可能性があります。

 入浴 → お腹や下半身に水圧がかかる → 静脈の血液が還流する → 心拍出量の増加
(静水圧作用)

 その後の湯船からの立ち上がり → 急に静水圧が解除 → 心拍出量が低下

 * 湯船から立ち上がった際に、 めまい、失神のリスクとなります。

また、血圧に関しても、入浴は影響を与えます。

 42度のお湯に浸かった後は、その後12時間ほどは、血圧低下が見られるといいます。。。
それにより、脳・心臓の血流低下がおこり、

 入浴後の脳梗塞や心筋梗塞などが生じるリスクがあるのです。。。

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入浴時このメカニズムはこの図のとおりです。

外的要因は、先にあげた、 温熱作用や静水圧作用だけでなく、脱衣所において
服を脱いだ際に、気温の差により生じる 寒冷曝露 という状況によっても起こりえます。

また、 脱水 というのも、意識障害やめまいにつながり、溺死を生じさせる原因となります。

ですので、、、
(1)  脱衣所や浴室をあらかじめ暖め、入浴時の温度差を少なくする。
(2)  浴槽は浅め(あるいは水位を低く)で半身浴が望ましく、縁に手をかけておく。
(3)  ぬるめの温度(39~41℃)で、長湯はしない。  42度は高めです。
(4)  一日の中で体温が上昇し、血圧の安定する16時から19時頃までの入浴が望ましい。
         Mさんは、14時頃、入浴しています。
(5)  血圧下降の原因となるような飲酒や食後の入浴や、
    入浴中の急激な起立は避ける。
(6)  入浴後は水分を補給する。
(7)  高齢者が入浴しているときは、家人や周囲のひとが声かけするようにする。
    単身者の場合、出浴時に浴槽の栓を抜く習慣をつけるのも溺水の予防となります。

 入浴し、出る前に栓を抜くと、徐々に湯船から湯が減るので、、、これも良いのでしょう。。

 溺死について淡々と世間話をするMさんは、すごいなー、お元気だなぁ、とつくづく思います。






花粉症について

こんばんは。

 3月もそうでしたが、この時期も、花粉症の方、結構いますね。

その中で、スギやヒノキの花粉については、皆様からよくお話を聞く機会があります。
 
つまり、 戦後 の 大量植林 による 現在の 花粉症の 蔓延です。

まぁ、これはかなり有名な話ですが、利用者さんからもよく聞くようになりました。

 スギは、日本の森林の 30% をも占めます。

なんと、スギ・ヒノキの人工林の 90% は戦後に植林されたものです。

昭和33ー44年に植えられた、植林されたものが、現在のスギ人工林の50%を占めます。

スギやヒノキの花粉が飛ぶのは、植えてから30年後、と言いますから、まさに、
高度経済成長期に大量に植えられた植林のせいで、我々の周りの花粉症は生じているわけです。

 どうやら花粉が飛びまくることになった原因は、自然の気まぐれではなく、
人間が心ならずも花粉を飛ぶように仕向けた結果のようです。

 私などは、 年配の方は、アレルギーに強い、だとか、花粉症に強い、
今の若者は、花粉症に弱い、などと何となく話をしていましたが、、、、そういうわけでもないようです。

 日本では、既に江戸時代から、
留山制度という管理システムや植林政策を導入して、

天然のスギを保護、森林資源の枯渇を防いでいたそうです。

それが、太平洋戦争時、日本の木材は軍需目的で大量に伐採されました

 鉄などの金属を使い切ってしまった戦争末期には、
木製飛行機や木製輸送船なんてものまで造ったそうです。

そして、最悪なのが、  経費削減のために   植林はされずに切りっぱなし

こういった意味でも 戦争は 自然破壊ですよね。。。

それが、思わぬ形で、 大量植林 → 花粉症 となっているのです。。。。

 成長が早いといっても、スギ が木材として使えるまで40~50年かかることを、

やはり我々も知るべきですね。

 林業 というのは、 今だけを考えてできるものではないのですね。

花粉症。。。これは、 人災 とも言えるものですね。。。


ヘルパーや訪問リハビリの労働について

こんばんは。

 先日、私の所属する勤務先の ○◯県労働局、 動労基準監督署の方のお話を聞く機会がありました。

その人の話によると、どの介護保険の事業所も、 介護職員や、ヘルパー(初任者研修)の職員が、
なかなか募集をしても集まらない現状がある、と言う話がありました。

私が、週に一度行っている都内での話においても、先日、新聞紙上にて、
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都内では、10年後には、65歳以上の高齢者のうち、

4人に1人が 要介護になり (現状ですら5人に1人)

さらに、、介護職員として必要となる人材は、10年後には 24万8000人が必要となるのにたいして、
(現在よりも、10万人増やす必要あり)、 3万6000人不足すると見通しています。

なぜ、職員が集まらないのか、、、これは、時給が安い、という給与面のほかに、
時間的に融通が効きにくい、という面が理由としてあるようです。
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例えば、ヘルパーの一日の仕事は、身体介護や生活援助などの時間のほか、
待機時間や、移動時間などで占められています。

これは、訪問リハビリのセラピストとも共通しています。

ここで一つ、待機時間は、労働時間に含まれるのか?という問題です。

待機時間に関しては、
’ 待機時間については、使用者が急な需要等に対応するために事業所等にて待機を命じ、
  当該時間の自由時間が労働者に保障されていないと認められる場合には、労働時間に該当します’

とあります。 つまり、次の利用者さんのお家の前で、その時間まで待機している場合は、
これは労働時間なのです。
もちろん、訪問リハビリテーションのパートタイマーによる仕事に関しても同じことが言えます。

 待機時間も、それが完全に休憩時間として提供されない限りは、時給が発生しないと違法なわけです。

 移動時間についても、れっきとした労働時間、というように 監督署より説明を受けました。

つまり、このあたりを曖昧にしていると、必ず労使の間で問題が起きるわけです。
これでもめているようでは、なかなか人が集まりませんね。 

 私の所属する勤務先の県 における最低賃金は、 時給 798 円 です。 

待機時間や移動時間は、若干時給を下げることはできるとのことですが、労働時間であることには
変わりありません。

 さて、では、我々訪問リハビリを行っているセラピストが、
訪問リハビリに絡む待機時間や、移動時間以外で、

① カルテを書く
② 利用者さんやその家族に対して、 またはケアマネージャーや他の医療職に対して書類を作成する
③ 患者さんのことで調べたり、先輩に聞いたりする
などなどです。

特に我々医療人は、残業代の支給される要件を知らなかったりする場合も多いようです。
私自身は、民間企業にて勤務していたこともあり、事務長からは可愛げがありませんでしたが、
徹底的にやりあった記憶があります。
上司や経営者からはいい顔はされませんでしたが、同僚や、若いスタッフからは、労働者としての姿勢
について参考になったようでした。

 ヘルパーにしても、セラピストにしても、 労働時間とは、使用者 (直属の上司とは違いますよ~)
の指揮監督の下にある時間をいい、 介護サービスや、リハビリを行っている時間に限りません。

 以下の場合は、労働時間に含まれなければ、違法となります。

① 交代制勤務による引き継ぎ業務
② 業務報告書等 の 作成時間
③ 利用者へのサービスに関わる打ち合わせや会議の時間 (新規患者に関して上司と打ち合わせ
   したり、医師と相談したりするのもこの時間に含まれます)
④ 使用者の指揮命令に基づく施設行事等の時間とその準備時間 
   (例えば、、冬に備えてスタッドレスタイヤに訪問の車のタイヤを入れ替えるために
    車を整備士に持って行きましょう、とか、
    施設で定められた勉強会の打ち合わせや準備時間の手伝いなども全てが労働時間です)
⑤ 勉強会や研修時間 (実質的に、上司の指示もあり、強制的なものもあるかと思います。
   また、その研修にでないと職場において不利益が多い場合や、業務との関連性が強い場合も
   すべて含みます)

使用者は、しっかりと現場を確認して、その対応をしなくてはなりません。
残業時間を短くしようと働きかけるような使用者は、違法となります。

 これらに少しでも当てはまる場合は、
時間外に関しては、契約した時給の25%増の給料を支払うことが定められています。
(休日労働は 35%増 以上)

また、 6時間の 労働がある場合は、 少なくとも  45分 の休憩
     8時間の 労働がある場合は、 すくなくとも 1時間 の休憩 が

労働時間以外に必要です。

その間に、 移動時間があってもダメです。 電話などにより勤務の話があってもダメです。
仕事上の待機時間 があってもダメです。

 完全にフリーな時間が必要です。

現場では、実際の話し、、、なかなか難しいのでしょうが、これらがしっかりと保証されている職場は、
職員が長く仕事のできる職場なのだと考えています。

 人を確保する。そして、その人を大切にして、長くその場で働いてもらう。

これは、介護や医療の現場では、なかなか難しい問題ですが、経営者や上司の立場にある人は、
しっかりと考えていかなければなりません。

 訪問リハビリにおいても、 訪問している時間以外では残業と認めない、、、というのは、
間違いです。違法となります。 そこをしっかりと認識していくことが、我々セラピストには必要です。

私が知る限り、いわゆる体育会系の体質の上司や経営者が多く、また、
労働者としての声が上がりにく病院や施設、というのは、実際にあるからです。

 労働者と雇用の問題、、なかなか難しい部分がありますが、このままだと、介護職やリハビリのセラピスト、
ますます減っていくのではないでしょうか。。。

 これらの話は、労働基準法に詳しい専門家からの話なので、、、
非常に参考になりました。

 つい先日、マタニティ・ハラスメントの記事が出ていましたね。

厚生労働省は3月30日、妊娠や出産、復職などから1年以内の 降格 や 
契約打ち切り  などの不利益な取り扱いは、

 原則として 男女雇用機会均等法 などに違反すると判断することを決め、公表しました。

妊娠中に負担の少ない部署に移ったから、 負担のすくない業務をしたからといって、

減給やら降格やらが、全て違法、となりました。

 脱線しますが、トラックドライバーの業界も、若者がまったく入らない、という問題があるようです。

荷降ろしの間の待機時間が問題で、この間の時間が労働時間であるはずなのに、この待機時間
がないがしろにされています。

 トラックドライバーの長時間労働の慢性化、これも大きな問題です。他の業界も、
待機時間や仕事をどこまで仕事として定義するか、これは大きな問題であり、
経営者としては、なるべく組み込みたくない部分もあるようですね。。。

 いろいろと労働者に対する 法律が 整備されてきてほしいと思います。 
 

肺がんリスクについて

こんばんは。

 本日は、肺がんについて述べたいと思います。
肺がんは肺の気管、気管支、肺胞の一部の細胞が何らかの原因でがん化したものです。

近年、肺がんは日本人のがんによる死亡原因のトップとなってしまいました。
がんの統計というのは、だいたいが1-2年は統計上かかるようですので、

現在、予測、ではなく、確定されている死亡数は、2013年のものが最新かと思います。
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ここでわかるように、
死亡数は、 男性1-3位 肺がん  胃がん 大腸がん
        女性1-3位 大腸がん 肺がん 胃がん
        合計1-3位 肺がん  胃がん 大腸がん
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となります。
一方、罹患者数となると、 男性は 肺がんが2位  女性は 4位 となり 男女合計で 3位です。
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 小細胞がん というのは、 脳・リンパ節・肝臓・副腎・骨などに転移しやすく悪性度の高いがんです。

 日本で最も発生頻度が高い  腺がん  は、
 男性の肺がん全体の40%、
 女性の肺がん全体の70%  以上を占めています。
 
 たばこをあまり吸わない人であってもなってしまうのが、この 腺がん です。
 女性の肺がんで多く、症状が出にくいのも特徴です。
 
 肺の末梢、端っこに生じるやつです。

 一方、喫煙との関連が大きいのが、扁平上皮がん となります。
 
 男性の肺がん全体の40%、
女性の肺がん全体の15%を 占めています。

太い気管支に発生するのが特徴です。 なぜか肛門型とか言う場合もあります。

 大細胞がん といのは、文字通り、大きながんで、 増殖も早いようです。

さてここで不思議なのは、 欧米では、 たばこが肺がんの原因となるのは、
< 90% > と言われています。

一方で、日本では、 男性で <69%> 女性に至っては、< 20% >程度、
だということです。

 受動喫煙 というのは、 がんの原因として、 科学的根拠→→ かなりあるようです。

非喫煙者でも受動喫煙の影響によってリスクが上がっていることが、
特に女性において考えられます。
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タバコの煙は、 吸った人の体に入る       主流煙  と 
          吸った人の呼気で出される   呼出煙
          タバコからあがる         副流煙  
とにわけられます。

そもそも、  受動喫煙 とは、 副流煙 と 呼出煙 とが合わさったものです。

この副流煙の中には、 主流煙 の2.8倍のニコチン 46倍のアンモニアなどが排出されます。
火の着いたタバコ、、かなりやっかいです。

さて、近年女性の肺がんは急増しており、 タバコを吸わない人の 腺がん が急増している原因
がかなり調査されています。

もちろん、受動喫煙もその原因ですが、、、
女性の場合、 調理の際の 油 から出ている有害な物質もあるようです。

また、 遺伝子による部分も大きいようです。
この、肺がんを発症する可能性のある遺伝子素因は、女性のほうが高いようです。
なかでも、喫煙しない女性のほうが、より悪化しやすい遺伝子素因がはたらくようです。 

それだけでなく、 性ホルモンも原因の一つと言われています。
エストロゲンというホルモンの受容体の数も問題となるようです。
閉経が遅い人のほうが、発症する可能性が高くなる、ということでしょうか。

その他、環境要因として、飲料水中の ヒ素 は確実なリスク要因です。

アスベスト、シリカ、クロム、コールタール、放射線、ディーゼル排ガス、
さらに、石炭ストーブの燃焼なども影響が強いようです。
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いずれにしても、
肺がんによる死亡率は、欧米でもほぼ1位となっているようですので、

生きるための < 空気 > をやりとりする 大切な 臓器である 肺 、
この肺は大事にしたいですね。

失語症について

こんにちは。

 本日は、失語症について述べたいと思います。

これについては、いろいろな本もあれば、ネットで検索しても、わんさかと出てきます。
ですので、あまり大きなテーマとして取り上げるつもりはないのですが、、、
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言語というのは、その中枢(司令塔)が、主に左の脳にあるようです。
右利きのひとは、95%は左脳、と言われます。
左利きのひとでも、70%は左脳にあります。 

まぁ、つまり、僅かなひとは、脳の両方に言語の中枢があったり、右にあったりするようです。
女性は、左と右の脳をつなぐ部分(脳梁) が太いと言われます。
脱線しますが、
言語では 男性は 女性に かなわない。 という面もあります。

さて、この左の脳が脳卒中などで障害されると、 右の手足の麻痺が出る場合が多いのです。
そして、失語症、、、そして、左半側空間無視という空間認知能力の低下が見られます。

つまり、 左の脳は、、、なかなか重要な役割をしていることが多いのです。

やはり、言語をつかさどる、というのは、かなりの役割です。 ですので、 優位半球とか言われるのです。

さて、 失語症 というものは、一点だけ、勘違いしてはいけないのは、
運動障害性構音障害 とは異なるということです。

運動障害性構音障害は、 言語中枢は大丈夫。。。発話のための運動中枢がうまく働かないだけです。
舌や口唇の運動麻痺のため、、、、ろれつがまわらない、ってやつです。
このようなかたは、文字盤を使ってもうまくコミュニケーションがとれます。

言語障害 というのは、 失語症や運動障害性構音障害をひっくるめた言い方ですので、

われわれが、 < 言語障害 があります。 > 

 というと、、 かなりアバウトな言い方になりますね。

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さて、上図のように、失語症となると、
① 話す  ② 聞く ③ 読む ④ 書く  そして、計算など の 能力に関して問題が起こります。

これらの組み合わせによって、 失語症の種類わけがされているのです。

ま、ここからさきは、専門用語となりますし、専門家の出番ですので、
一般的にはきょとんとされてしまいます。
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それだけ、ではないのですが、脳卒中の利用者さんでよく見かけるのは、

 運動性失語 という言い方で簡単に言われるものです (専門的には3種類ありますが)

これは、ことばを 聞いて理解もできますし、文章を読むこともできます。。。が、、、
           話すこと(発音)は難しく、書くことも難しい、、、 
このような方です。
ストレス溜まりますね。本人は。。。

 もうひとつ、 感覚性失語 という言い方で簡単に言われるものです(専門的には3種類ありますが)

これは、話すことや、書くことは、そこそこできます。。。(結構難しい方も多いのですがいっぽうで
     ぺらぺらしゃべるひともいます)
     聞いての理解や、文章を読むこと、、、これができません。。。
     ま、何が言いたいのかわからないひと、、このタイプです。
     本人は自分の間違いに気がついていないことも多いのです。

このような方です。

 いずれにしても、 失語症の方に関しては、
前述したように、空間認知の低下や、注意障害による集中力の低下が見られ、疲労しやすいかたも多いので
適度に休憩をとりながら接することも大切です。

 また、接し方としては、

① 人格を尊重した接し方をします。病前と同じ語調やことばづかいを心がけます
② 会話は落ち着いた雰囲気の中で行います。
  聞く側がイライラしていると失語症の人は混乱してますます言えなくなります。
③ お互いの表情がわかるような位置で会話します。
④ 失語症の人のお話は最後までゆっくりと聞きます。
  途中で遮ったり代わりに言ったりせずに、最後まで聞きます。
⑤ 同じことを言うのにも短い簡単なことばで表現します。
⑥ 間を十分に入れて話しかけます。

 リハビリが長引きやすいので、、、こちらもある意味ストレスとなりますが、
自分の言いたいことだけをべらべら言うようなひとにとっては、なかなか良い人生の経験と
なるのではないかと思います。

 家族はかなりストレスフルとなりますが。。。
 

布団をはぐ動作 そして起き上がること。。。

こんばんは。

 本日は、起き上がり動作、、について書こうと思ったのですが、

最近利用者さまのご家族からの相談の一つに、

< 夜、2-3回、トイレに起きる際に、自分で掛け布団がはがせなくなった。。

 だから起き上がれず、自分がそばに寝ていないと夜間のトイレに誘導できない。。。 >

 というお話しがありました。

 これは、廃用症候群、胃がんの94歳の男性利用者さんTさんの長女からのお話しです。

この、 < 布団をはがす > という行為は、意外と盲点です。

起き上がり動作 ・ 横たわり動作 といのは、リハビリのスタッフは、基本動作として
いろいろと考えます。 私も以前のブログにて、寝返りや起き上がりに関して記載したかと思います。

ただ、日本の四季はあなどれません。

ようやく暖かくなり、花冷え、花見の季節を経て、現在関東では、花ちらしの時期に差し掛かっています。

我々も、普段の衣類だけでなく、寝具に関しても悩むところです。

さて、利用者さんレベルになると、布団を自分でかける、布団を自分ではがす、、、
この行為は、かなり負担となる行為です。
 
起き上がり動作だけであれば、
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方法1のように、腹筋群を用いて垂直に上半身を持ち上げる方法、
方法2や写真のように、基底面を前腕と骨盤で作り、重心をコントロールすることで、
    上半身を持ち上げる方法、があります。

ただ、布団があると、別です。この布団をまずは仰臥位や側臥位の状態から、
何とか脇へ避けなければなりません。 
この動作は、本当にパターン化が難しい行為です。

上肢の筋力、握力、体幹での固定による布団の上部のはがし、
下肢の筋力、キッキングの瞬発力、足趾の握力、骨盤や股関節の可動性、、などによる布団の下部の
はがし、
これらの協働が必要となります。

我々セラピストは、何もない状態にて 起き上がり動作 を評価します。

これはこれで、本人の身体機能や基本動作能力をはかる上で大切なことですが、
訪問リハビリにおいては、布団の存在、特に冬の布団、利用者さん全員がかる~い羽毛布団を
使っているわけではありませんね。

この布団をはがす行為は、かなり頭を悩ませる点です。
futon2.jpgfuton3.jpg
このような、上に持ち上がる装置もあります。
これは、上肢も下肢もうまく用いることができない方にはよいかもしれません。
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このような装置を足元に用いることで、足の力が弱い方、うまく下肢にて布団をコントロールできない方
の足の動きを助けることもできます。
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ただし、廃用症候群のこのTさんは、認知症もあることもあり、布団をよそにはがして、
起き上がるという行為がかなり難しくなっています。

 今後、布団をどのように寝ぼけまなこで身体から遠ざけることができるか、私も頭を悩ませています。







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