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理学療法士になりました                    ~リハビリ 日々是好日~
リハビリスタッフとして仕事をしながら、日々思うこと、記憶に残ったことを記録していきます。

プロフィール

どら吉

Author:どら吉
年齢   : 39歳
性別   : 男性
略歴   : 大学  ドイツ文学科を専攻
     : その後 金融機関に就職
           システムエンジニア
     : 退職後 専門学校に入学
           理学療法学科を専攻
     : その後 病院・診療所に勤務
     : 現在  診療所にて
           通所リハビリ業務
           訪問リハビリ業務



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がん と サイコオンコロジー

こんばんは。

 今日は、先日受講してきた講演会を受けて、
自分の知っている部分も加味して、現在のがんと心理学について、軽く述べます。

さて、本日のタイトル、 サイコオンコロジー という言葉についてです。

これは、 
心の研究を行う  心理学 (Psycology  サイコロジー ) と
がんの研究を行う 腫瘍学 (Oncology  オンコロジー ) をくっつけた 言葉です。

ま、造語です。 精神腫瘍学 とでもいうのでしょうか。
これの目的は、大きく2つあります。

 ① がんが、がん患者やご家族、スタッフの精神面に与える影響についての検討をする

    → 本人や家族だけでなく、
      医療やケアに携わる我々セラピストを含めたスタッフへの影響も研究してます。

 ② 精神的・心理的因子が、がんに与える影響についての検討

この2つです。
 2010年度において常勤の精神腫瘍医(精神科医・心療内科医)が配置されている施設は、
都道府県がん診療連携拠点病院では84%、地域がん診療連携拠点病院では65%とのことです。

 拠点病院に関しては、かなり精神面のサポート体制は整っているという感じです。
01.gif
さて、図のように、
がんです、と告げられた時、 また、 再発です、と告げられた時、 抗がん剤治療を中止しては、
と告げられた時の反応は、おおよその人がどーんと大きなショックを受けます。

 その後、2週間を目安に、気持ちを立て直せるかどうか、です。
上記のように、通常の生活に支障がない場合までもどれる場合、
うつ病や適応障害を起こしてしまう場合、に分けられます。
02.gif
 図のように、
・ 遺伝子検査の結果の時点
・ がんと診断された時点
・ がんの治療後の時点
・ 再発の時点
・ 抗がん治療が中止との時点 で、
うつ病や適応障害を有病している率に変動があります。 
ここでは乳がんの例ですが、再発時は4割の人が日常生活を送れない心理状態に陥ることが分かります。
03.gif
アメリカの精神医学会の基準で、世界基準ともなっていますが、
上の症状の5つが2週間持続、というのは、私の感覚からすると、皆そうなるのでは、と思っていまいます。

 さて、今回の講習では、
① その人の性格が、 がんの発症に影響するのか? 
② その人の性格が、 がんの予後に影響するのか?

という2点についての研究に関して、現在はかなり進んでいること、今後の研究が必要のないレベル
まで解明されていることが発表されました。

①について、
性格を 4つにわけて
 ・ 外交的なひと         陽気な楽天家
 ・ 情緒不安定なひと      心配性なひと
 ・ 自己中心的なひと      攻撃的 冷たいひと
 ・ 社会的に望ましいとされるひと ( 律儀 ・ 社会的に純真 ・ 虚栄心)

がん発症に影響するのか、、、という研究ですが、、、、

 ◎ 自分のパーソナリティのせいで、がんに罹るのでないか、または、がんになった、
    と考える必要はありません。

ということです。結論だけですが(笑)。 どの研究も 有意差、ありません。

②についても、、、

 ◎ がん罹患後、 自分のパーソナリティ、抑うつなどの心理面のために、寿命が短くなるのではないか、
   と考える必要はありません。

いっぽうで、 がん患者家族(ここでは配偶者)への健康影響ですが、
 2012111200106_1.jpg
上図のように、配偶者のストレスもかなりありますよ、場合によって本人以上ですよ
ということでした。

 まぁ、このあたりは各家庭において個人差ありそうですが、

我々セラピストは、
 上記の 2つの ◎ にかんして、利用者さんや利用者さんの家族に対して、
性格は関係無いですよ~  
とフォローしていくことは大切だと思います。




 
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ペットロス

こんばんは。

 本日は、脳梗塞にて右片麻痺の運動麻痺を呈している女性の利用者さん、Sさん60歳のお話です。

Sさんは夫婦そろって小学校の先生をしており、子供が中学生になったのをきっかけに
マンションから一軒家に引っ越しをし、その時に、子供の情操教育の一環として、
犬を飼ったようです。

 Sさんは、飼い犬が死んでしまうことを考えると、飼うのはやめようと言ったようですが、
ご主人のほうが、飼い育てて、亡くなるまでの一連の流れが子供の教育になると譲らず、
飼うことに決めたようです。

 柴犬 = しばいぬ  と読むらしいですね。 私は しばけん と読んでいました。

その飼い犬が、現在15歳直前らしいのですが、昨年末くらいから調子が悪くなったようです。
食べなくなり、10キロの体重が5キロほどになり、
歩いていても、片方にバランスを崩して、コテンコテンと転ぶのだそうです。
 
 柴犬というのは賢い犬のようで、排便・排尿は決まったところにしっかり行うようしつけができる
とのことでした。 それが、できなくなってしまったことが、まず病気の前段階だったようです。

 実際には人間でいう脳卒中ではないか、という感じで、片側の運動麻痺、嚥下障害があるようです。

 離れて暮らす娘さんのお子さん(お孫さんですね)が、昨年末に生まれたのですが、その犬
の看病につきっきりで、夫婦ともにまだ直接会えないでいるようです。
 その柴犬が大好きで、出産間近の娘さんには、犬のことは言えず、その後も理由をなかなかうまく
説明できないまま、お孫さんとは会っていなかったようですが、
 出産前に娘の旦那さんには伝えたようでした。
娘さんもその柴犬をすごく大事にしているので、今の状況を言えなかった、とのことでした。

 リハビリ中、その柴犬は2階にいて、ご主人が相手をしているようなのですが、
その柴犬の鳴き声が聞こえると、みるみるうちにSさんの 身体の固さが強くなり、また、
昔話をしはじめて犬の話となると、かなり環状失禁が強くなります。

 リハビリの流れとしては、体をほぐして、ストレッチして緊張を抜いてから、
さて立ちましょう、という練習になるのですが、その直前に体がこわばってしまうことが多々あります。

 いずれにしても、その柴犬が生きているうちに、娘さんに会わせたいということで、
Sさんも必死のようです。
お孫さんの首がようやくすわってきたようで、その日は近いかと思います。

 ただ、心配なのは、その柴犬がなくなったらとても平気でいられない、と現在の状態からSさんが
常に言っている、という点です。

 私自身は、ごくごく小さな時以外は、犬を飼うような環境にはなかったため、知らなかった
言葉ですが、
 < ペットロス > という言葉がありますね。

 今まで大事に飼育してきた動物がなくなったことがきっかけで、心の病となってしまうケースが
時に見られるようです。
 
 実際、Sさん以外にも、デイケアに通う利用者の家族が、ペットロスによるうつ病のため、
その利用者さんの介護がまったくできない状況になっていて困っているケースもあります。
 
 そう考えると、意外と身近に多いのかもしれません。
核家族化によって、ペットを飼う家庭は増えていると聞きます。 
こういう問題も、我々の仕事の中で絡んでくる問題の一つであると、よく感じます。

 なんとか、Sさんがまだこれから先に生じるであろう、ペットロスからくる心理的なショックに
立ち向かえるよう、私としてもフォローしていきたいところですが、どうなるでしょうか。
008-1.jpg

 私の友人から聞きましたが、
あきた犬 = あきたいぬ と読むのが正しいようですよ。 知らないのは私だけかもと思うこともありますが。。。


肥満について

こんばんは。

 本日は、訪問リハビリにて、普段接している利用者さんより、
’先生、太っていて、何がどう体に悪いのですか? 肥満って、なんですか?
と質問されました。

 シンプルな質問ですけど、、、皆さんならどう答えますか?
セラピストとしての知識で答える、というより、一般的な会話の中の、一般的な話題なのでしょうが、
意外と答えにくい質問だな、と思いました。

 現在、日本で 太っている、 肥満である 、 だけで済んでいる人は、 20% だけです。

肥満に加えて、  糖尿病 ・ 高脂血症 ・ 高血圧症 この3つのうち、
① どれか一つを 有病 している人 : 47 %
② どれか二つを 有病 している人 : 28 %
③ 三つとも    有病 している人 :  5 %  です。 (足して 80%)
103_13_7.gif
上の表は、日本肥満学会において、
 肥満症の診断に必要な10の合併症の項目に、 2011年になって、11番めの項目、
< 肥満関連腎臓病 > が追加されていることを表しています。

また、肥満の定義は基本的にはBMIにて判断しますが、
103_13_4.gif
上の図のように、肥満に関してBMI35~40を肥満度3 、 BMI40以上を肥満度4 と、
BMI35以上を、高度肥満として改めて定義しました。
gma_knowledge_fig09.gif
上の図は年齢や性別により分けていますが、成人における肥満の割合は30%となります。

 日本において、肥満症専門医 と  生活習慣病改善指導士 なる資格ができたというのも
あまり歓迎はできませんね。
 余談ですが、肥満と関連の深い 4つのがんは、
①胆道がん
②大腸がん
③乳がん
④子宮内膜がん
です。       前立腺がんは、科学的根拠が不十分として、除外されています。

 さて、世界的には、 WHOが、 メタボリックシンドローム という病態を定義しました。
これが1998年の話なのですが、 日本では、 2006年頃より取り上げられています。

 太っている、肥満、 イコール  メタボリックシンドローム ではありません。

これは、直接訳すと、 < 代謝異常症候群 > です。 ただ、これは非常に分かりにくい訳です。
わかりやすく訳すと、 < 内臓脂肪症候群 > のほうがよいかと思います。
 metabolic_01_20150225213703569.gif
日本のメタボリックシンドロームの診断基準は、
腹囲が男性85cm 女性90cm となります。 この腹囲だけがかなり強調されていますが、
実際には、これプラス、、、、

 ① 血清脂質  : 中性脂肪       150mg/dl 以上
             HDLコレステロール 40mg/dl 未満   のいずれか、または両方
 
 ② 血圧高値  : 収縮期血圧      130mmHg 以上
             拡張期血圧       85mmHg 以上   のいずれか、または両方

 ③ 血糖高値  : 空腹時血糖      110mg/dl 以上

 上のうち、 2つがあてはまる場合を、メタボリックシンドローム といいます。
1つだとまだ予備軍です。

 ですので、 腹囲だけではないですよ、 です。
腹囲の測り方も、 一番細い部分、くびれ、ではないです。
おへその高さの お腹まわり、 です。 このあたりの測り方も、意外と皆さん勘違いしています。

 一般的に、女性は 洋梨 になりやすく、 男性は、 りんご になりやすいみたいですね。
皮下脂肪型 か、 内臓脂肪型か、 という意味です。

女性のほうが、90cmと、診断が甘いじゃないか、というのは、
女性ホルモンが脂肪をつけやすいから多めに見ています、ということのようです。
特に、閉経後はつきやすいようですね。

いずれにしても、メタボリックシンドロームは、 あくまで、生活習慣病になっているということなので、
診断はあまめです。
 
 つまり、このままだとやばいので、 生活習慣を改善しましょう。 という程度の指標です。
ですので、一つ一つは、別に病気でもなんでもないのです。
ただ、一歩手前です。

 メタボ という言葉だけ、ひとり歩きしているようですが、あくまでこれは警鐘です。

いずれにしても、肥満 と メタボ どちらも
 血糖 ・ 血圧 ・ 脂質異常 の3つが大きく絡んできますよ、というのだけは、
セラピストとして説明したいところです。

 肥満 : BMI + アルファ   メタボ: 腹囲 + ①から③ 

 私も、意外とあいまいな覚え方をしていたので、わかりやすい説明を利用者さんにできたかどうか、
あやしいものでした。反省です。

介護ロボット

こんばんは。

 2015年度は、介護保険の改訂が実施されますが、それに伴って、
介護ロボットも、適応範囲が拡大するということです。 詳細はまだ不明ですが、

介護ロボットを分類すると、以下の5つです。

① 義肢・装具   ~ 利用者が 上肢や下肢に装着することで、運動機能を補助する

② リハビリ支援  ~ 利用者のリハビリを支援

③ 移動・移乗支援 ~ 利用者の移動を支援

④ 日常生活支援 ~ 利用者の日常生活(排泄・食事・入浴)を支援

⑤ コミュニケーション ~ 利用者との言語・非言語でのコミュニケーションにより
                 メンタルや見守りに活用

どれにどんなロボット?というのは興味あるところですが、
例えば、
企業としては、
ロボットのリースを行なう大和ハウス、リハビリロボットの安川電機、
歩行アシストを手掛けるトヨタ自動車やホンダ、
食事支援ロボットのセコムなどが一例です。
a0091605_9434695.jpg
例えば、トヨタの開発している上の写真は、
③にあたる移乗用ロボット(奥) と 移動用ロボット(手前)です。
自立歩行アシストと呼ばれるこの手前のロボットでは、階段昇降も可能となります。
showa_0116-thumb-230x182-11834.jpg
これは昭和リースというところの、足漕ぎ車椅子と呼ばれるものです。
左右どちらかの足を、少しでも動かせれば移動が可能なようです。
toyot.jpg
上のものは②にあたり、歩行やバランスなどの練習ができます。
nkx20150107bcac.png
こちらは⑤にあたり、 オリヒメ と呼ばれるコミュニケーションツールですが、
カメラやスピーカーを利用し、パソコンを通して会話ができたり、
動きまで起こせることにより、例えば、利用者は、離れていても
自分があたかも家族と共に外出したり、食事をしたりしている感覚を楽しめるというものです。
日曜日の朝のテレビ番組で取り上げていましたね。

 現在、月額5万円くらいで貸出しらしいですが、保険適応になると、5000円?ですかね。
ALSや難病にてベッドに寝たきりの方でパソコンの扱いが少しできる人などには
朗報かと思います。
 
 介護保険の診療報酬の改訂、個人的にはあまり期待はできませんが、いろいろと気になります。


横断歩道について

こんばんは。

 本日は、脳梗塞により、左片麻痺の運動麻痺を生じている利用者さん、Nさん48歳に関してです。

Nさんは、左下肢に短下肢装具を装着し、T字杖を利用すれば、何とか屋外歩行ができる方です。

まだ若いこともあり、1人で30分ほど歩いて、古本屋さんを訪れて、何冊かを購入してくることを
日課にしています。
歩行中は、かなり過剰努力により麻痺側の上肢は緊張が強くなり、脇が開いて、肘が横に突き出す
ような形になるのです。 左上下肢ともに感覚が重度に落ちているため、足の裏をしっかりと
ついて体重を載せられていない分、歩行も努力的なものになるのです。

 さて、このNさん、何とか横断歩道を渡りたい、という希望があります。

この横断歩道について、少し述べたいと思います。

 原則として、横断歩道は、日本では、
青     → 渡れ
青の点滅 → 半分を渡っていなければ 引き返せ

です。

 そして、多くの調査により、1m を 1秒 かけて歩くことができれば、渡り切ることができる、という実証が
あるようです。 
 (どの程度の検証かは分かりませんが、95%の人がこのスピードで歩いているとのこと)

 点滅も含めると、青になった瞬間から歩けば、 1m を 0.75秒 かけて歩いても渡り切れる
という根拠があるようです。そしてこれは高齢者がそうだから、ということらしいです。

ただ、私が思うに、多くの高齢者や、Nさんのように、脳卒中の方は、歩行速度が横断歩道を渡るまでに
達しません。
点滅の秒数は、横断歩道の半分の長さで計算されているようですが、 引き返せ っと言われたって、
方向転換することがそんな簡単にはできないかと思いますし、かえって転倒や混乱をさせるのでは
ないでしょうか。。。
other-bot-11.jpg    nih-bot-4c.jpg
このような弱者用押しボタン が設置されている場所では、青の時間が 1,3倍 になるということです。
夜間押しボタンならよく見るのですが、これ、あまり見ない気がします。

さて、この色に関しても、 最初は交通法では 赤い色 にて ボタンを押してください とか表示されていた
ようですが、高齢者や視覚障害者は 赤い色 は見にくいため、 比較的見やすいとされる 白を基調にする
表示が多くなってきているとのことです。

 ちなみに、イギリスでは、日本よりもっと条件が厳しく、
20フィート(6m) を 5秒 で渡る計算にて、信号機が作られています。
つまり、 1秒にて 約 122cm を歩かなくてはならず、 これもいろいろとクレームとなっているようです。
過去の新聞にて、65歳以上の高齢者の7割が渡りきれない、とありました。

 ボタンを押さずに渡る心理として、自分一人のために、多くの車を停めるのが忍びない、という方が
いるようですが、車中心社会ではないはずの日本にて、このような意見がきかれるのは
何だか寂しい気がします。
TUG.jpg
Nさんの場合も、普段から実際に横断歩道にて練習するわけにもいきません。
なので、歩行速度については、時折チェックします。
 
我々セラピストがよく使う歩行速度の指標は、このTUG
time up & go  という指標です。 これについては、詳細はまた後日述べたいと思いますが、
簡単に述べれば、

① 普段のスピードで3m歩いて、コーンを回って、戻ってください。

② 全力のスピードで3m歩いて、コーンを回って、もどってください。

この2通りで、安全性も含めて、評価する感じです。


介護タクシーについて

こんにちは。

 本日は、介護タクシー について述べたいと思います。

介護タクシー  というのは、 よく聞く言葉ではありますが、 これはあくまで 概念 です。
つまり、正式な言葉ではありません。

介護タクシー という言葉を、世間的に使う場合、

< 介護保険を利用したタクシーによる移送サービス > を イメージする人が多いと思いますが、

実際には、 介護保険適応外の移送サービスとなってしまうことが多いようです。

介護タクシー とは、 介護保険上の制度として言えば、 

< 通院等乗降介助 > という区分となり、 訪問介護 に含まれます。

定義としては、、、、
 
通院等のためホームヘルパー
(今は、ヘルパーとは言いませんね。ヘルパー2級のことを、今では 介護職員初任者研修 といいます。
覚えにくいですね)
が自らの運転する車両への乗車又は降車の介助を行うとともに、
乗車前もしくは降車後の屋内外における移動等の介助
又は通院先もしくは外出先での受診等の介助を行うこと

です。 
利用者の負担は、 100 円 くらいです(地域差あります)。

タクシー代金は、当然別途かかります。 自分は、これが1割負担かと最初勘違いしていました。

例えば、埼玉県さいたま市のケースでは、

① 介護保険適応のプラン
    ・対象は要介護認定を受けた方
    ・料金 1回 100単位
    ・運賃 15分ごと 700円 

です。ちなみに
② 介護保険適応外 (上記のいわゆる < 介護タクシー > の場合)
              (介護保険使えないので、、、自費プランとも言えます)
    ・要支援・要介護・障害者手帳を持っているかた
    ・初乗り    2740円  
    ・30分ごと  2740円
 
です。
①の場合は、通院の場合のみです。 
自宅 → 病院 → 自宅  という流れが、いわゆる 通院 です。
このケースのみ、介護保険が使われるのです。

②の場合は、通院以外でも、 レジャー、冠婚葬祭などにも使えます。

病院から退院する時
病院へ入院する時

このような場合は、 ①を使えないのです。つまり、介護保険は使えません。
あくまで、自費プランとなります。

この、 通院等乗降介助は、 20分までは同じ料金で、100円です(つまり介護報酬1000円です)
20分をこえる場合は、通院前の準備に着替えや体位交換、食事を含めて行ったようなかたち
となり、 通院等乗降介助 ではなく、 < 身体介護 > となります
254円くらいです(介護報酬2540円)

今回私は、入院中の利用者さんが退院するにあたり、病院にて家族やケースワーカー、病院の
セラピストや看護師と相談してきました。
その際、利用者さんの家族が、何気なく 介護タクシー という言葉を使っていることが気になりました。

やはり、その名称が一番メジャーですが、
実際には介護保険は使えないこと、
ただ、運転手さんがある程度の研修を受けていること、くらいに考えておく必要があると思います。

上記の例はさいたま市の例ですが、市区町村によりサービスには差もありますし、
自宅までの距離によっては、運賃が多少安くなる、くらいに考えておけばよいかと思います。

介護保険の請求に関して

こんばんは。

 本日は、介護保険の請求業務に関して述べたいと思います。
pic_img_22.jpg

これは、介護保険のサービスは、介護保険という保険制度のもとに行われるので、
サービスに対して、

①利用者さんからお金をいただく (原則 1 割負担です)

②残りを 国民健康保険団体連合会 ( 国保連 とか略することが多いです) からいただく

ということになります。

国保連?てなに?てな感じでしょうが、これは、

国民健康保険法の第83条に基づき、会員である保険者(市町村及び国保組合)が共同して、
国保事業の目的を達成するために必要な事業を行うことを目的にして設立された公法人

ということらしいです。 各都道府県に1団体あるので、全部で 47 団体となります。

介護保険は、 < 市町村 > が保険者なのですが、 請求自体は < 県 > に行う
という感じです。
comparison_image_20150220124239f61.gif
図のように、サービス事業者は、 請求用のソフトを用いて、
利用者さんの実績 ( いつ、どのようなサービスを受けたか )を入力します。

 この実績の管理は、お金が絡むだけに非常に重要です。
私の所属するような小さな診療所やデイケア・訪問リハビリ事業所では、
事務員などを用いずに、自分たちで請求業務をしているところもあります。

 用いる請求用のソフトはいろいろありますが、
うちでは、毎年 10万円を超えるソフト使用料を払っています。
これはあくまで < 入力用 > のソフトのお話。
flow03_tab02_01.jpg
上のサービス提供表と同じようなものを作成します。

そしてさらに、
その入力したデータを、 国保連 に請求する < 送信用 > のソフトは 、 
現在のところ、ほぼその国保連が独占?しているような形です。
図では、 ISDN とあります。
実際、今は違うのですが、つい先だってまでは、ISDN回線でのみ
請求できるという、これもまた、 独占? 的な形でした。

独占?と?マークを追加したのは、、、まぁ、法律に違反するようなことをまさか公的な団体がやらないだろう、
という気持ちからです(笑)

いずれにしてもこの、 伝送ソフト なる送信用のソフトが、3年くらいの使用で、今後6万くらい
かかります。( ソフト代:47000円 光回線を使う場合のパソコンでの証明書:約 13000円)
3年前の更新の際は、全部合わせて 29000円だったのに。。。国保連さん。

いやはや、1事業所からこれだけのお金をとるわけですから、結構がっつりとりますねぇ。

いずれにしても、
毎月の10日までに、入力データを 国保連に 送信し、残りの9割をいただくわけです。

この入力データは、

 ① サービス事業者  側 
 ② ケアマネージャー 側 

がそれぞれ作成し 国保連に 送ります。  そのデータ(合計単位)が一致することが大切です。

一致しないと、受理されず、お金は支払われません。

また、利用者さんによっては、生活保護、特定疾患や原爆手帳保持者など、
いろいろな条件によっては、単純に1割負担とはいかない場合もあるので、
それらも入力していきます。

 まぁ、セラピストはリハビリだけやっていればよい、、、わけではないこともわかっていただければ
と思います。 

肺高血圧症について

こんばんは。

 本日は、肺高血圧症の利用者さんについてです。
ただし、今回デイケアを利用するに至った主な診断は、廃用症候群となっており、
肺高血圧症といのは、あくまで付随する既往、ということになります。

さて、この肺高血圧症、耳慣れないひとのほうが多いのかと思います。

何らかの原因で肺動脈の血圧が高まり、心拍出量低下を生じ、
右心不全をはじめ心臓や肺の機能に障害をもたらす、予後不良の進行性の疾患です。
Pulmonary Arterial Hypertension  を略して <  PAH > と言われることが多いです。
img_shikkan_02.jpg
肺動脈というのは、 肺から取り込んだ 酸素 を 心臓 に移して、 全身に送るためにあります。
それが不十分となると、
全身に十分な酸素が送られないということになります。よって、下の図のような症状を起こします。
000313_01.jpg
つまり、
運動能力の低下
疲れやすい・息切れ などです。

上記の肺動脈性の疾患以外にも、
COPD の合併症としての肺高血圧症や、 間質性肺炎 の合併症としての肺高血圧症もあります。

いずれにしても、症状としては、

<息切れ><何となく疲れやすい>・脱力・動悸など

胸痛(全身に行き渡る酸素量が低下した結果として、右心室にて酸素需要が増大し、胸痛が生じます)
失神発作

心不全による 浮腫 腹部膨張 食欲不振

などに変化していきます。 よくある症状が多いのですが、意外と深刻です。
体に回る酸素が少ないのですから、運動量が減ったり、疲れやすいのは、よくわかると思います。


同じ、 < 血圧が高い > であっても、この肺血圧症による血圧高値に関しは、なかなか難しいです。

この肺高血圧症、特定疾患として登録されており、いわゆる、難病の一つです。
実際に診断されていない人も多いかと思いますが、
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の方は、日本で2140名(2013年)と言われています。
女性に多く、若い人にも多いのですが、COPDのように必ずしもたばこを吸っている人、とは限りません。

私の所属するデイケアにきた利用者さんは、とても立派な一軒家に暮らしています。
玄関から公道までに、石畳の通路や、15段の段差を通過しますが、20m近くも歩くのです。

先日この利用者さんのご自宅にうかがって、SPO2を測定すると、10m程度の歩行にて
95%から88%まで低下しました。そして息切れです。
階段に到達する前に、外に椅子をおいて、一休みして頂いてから、公道までの階段を降りていただく
ことにしました。

 このように、いろいろなリスクがある利用者さんですが、何とか外出をして頂いています。
fig_pah_072.gif
エポプロステノールという薬を、持続的に投与する装置を用いて、常に薬を投薬し、
肺動脈の血管を拡張するような治療法もありますが、場合によっては年間に数千万円もかかる場合も
あるようです。
多くの人は、
fig_pah_073.gif
いわゆる対症療法的な介入をしているようです。

いずれにしても、肺高血圧症は、
疑わなければなかなか診断につながらないという、難病の一つであることを知っておくことが大切です。
症状が、< よくある症状 > なだけに、見落とされがちな病気なのです。

リハビリに関しても、このように難病の方の場合は、ケースバイケース、個人個人、となります。
息切れや疲労の訴えは、重要なサインとなるわけです。

アンダーソンつながり

こんばんは。

 ふとしたことで、リスク管理のガイドブックを読んでいた私は、リハビリのセラピストが運動療法を行う場合に、
必ず頭に入れておくべき、運動時のリスク管理の一つの基準、アンダーソン改訂基準という言葉に引っかかりました。
これは、古くから多くの文献に紹介されています。

 ①訓練を行わない方がよい場合
 ②途中で訓練を中止する場合
 ③途中で訓練を一時中断し、休ませて様子をみる場合

この3点です。 我々セラピストが、どのような利用者・患者であっても、頭の片隅に入れておくべき基準です。
もちろん、絶対ではありませんし、疾患によってもだいぶリスクに違いがありますが、
まずは最低限のものです。

 リハ学会のガイドラインでは、これに加筆修正して、もう少し細かく中止基準を出しています。

 ①積極的なリハビリを実施しない場合
 ②途中でリハビリを中止する場合
 ③途中でリハビリを中止し、回復を待って再開する
 ④そのほか注意が必要な場合

です。 もしこのブログを読んでいるセラピストが、この項目を出された場合、、、どれだけの人が、
これらの基準の内容をすらすら言えるでしょうか(笑)。まぁ、皆さんそんなの常識ですよが
望ましいのでしょうが。。。

 ここで出てくる、アンダーソンさんって何者?と思っていくら調べても、なかなかヒットしません。
アンダーソンの基準を日本に分かりやすく修正して発表した、土肥 豊 医師は、
日野原先生に引退後の指針を相談されたのち、現在、
聖路加国際メディカルセンター サテライトクリニック ライフ・プランニング・クリニック
というところに所長さんとして勤務されているようですが、これを調べるのも意外と苦労しました。
 土肥アンダーソンの基準 という言葉も、我々セラピストは一度は耳にする言葉です。
ただ、意外とこの土肥さんってどんなひと?というのは知らない人多いのではないでしょうか。

さて、肝腎のアンダーソンさんが出てこないのです。

 アンダーソンで検索していると、たいていの人が < MDアンダーソンがんセンター > に引っかかります。

このがんセンターは、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンにある、世界的に有名ながんセンターです
(まぁ、世界的 センター がん トップ という感じです)

日本のがん< センター > とはかなり規模が違うようです。

49もの医療共育研究機関があつまっていて、

職員数は 17,000人、研修者(医師、科学者、他の医療職種・・)も約6900人。
2010年度の実績では年間105000人以上の患者を診療(うち32000人が新患)しているようです。

臨床試験は年間約5000件ほど行なわれており、世界中から患者があつまり、
radimg1-2.jpg

29台のリニアック(上の写真です。放射線治療装置)が稼働し、
世界最大の陽子線治療センターでもあるようです。

さて、このアンダーソンさんは、 綿花工場で巨額な富を得たもののがんを患った
方で、この方が 多額の寄付を行い1942年にできたようです。この人はこの人で偉大ですが、
私の求めるアンダーソンさんとは違いました。

 こういう業界にいると、人の名前などがさくっと出てきますが、その方自身について興味を
もったとしても、なかなかその人物像が見えてきません。
今回私がもったような興味、疑問は、おそらく他の誰かもおもちではないでしょうか。

 さて、実際のリハビリの運動療法の中止基準・リスク管理に関しては、また別の機会に
述べたいと思います。 

 アンダーソンさんについて、何か分かったらまた記述したいと思います。



車椅子と飛行機

こんばんは。

 本日は、脊髄小脳変性症の73歳女性、Yさんについて述べたいと思います。

 この方は、2月5日のブログにて以前にも書きましたが、普段の生活での移動動作は、
車椅子にて行っています。
 体幹の失調症状も強いため、立ち上がり動作、立位動作はかなり体幹が動揺するため、
かならず何かに両手にて捉まること、立位の場合は両膝をロッキングして骨性の支持を得ることが
必要となります。
 ただし、端座位は保つことができます。

 さて、このYさん、今度、遠い親族の結婚式に出席するために、東京羽田から、出雲空港まで飛行機
に乗る決心をしました。それに伴い、リハビリをしている私としても、いくつか調べてみました。

 基本的には、車椅子を利用している方は、飛行機を利用する場合は事前に航空会社に相談します。

・ 搭乗まで : 車椅子は、空港が用意したものに乗り換えます。
          搭乗用車椅子という言い方をする航空会社もあります。
mokuseikurumaisu13.jpg
 上記のように、木製・ゴム製の車椅子に乗り換える場合があります。
これに乗れば、金属探知機はなりません。

・ 飛行機内 : 搭乗は、他のお客より先んじて乗ることができます。機内の狭い通路にも対応した、
          シート幅30cmとかなり小さい車椅子にて、搭乗員が介助してくれます。
          タイヤなども、普通車椅子のゴムタイヤは横幅をとるので無理ですし、ハンドリムもありません
          よって、介助されるのみ、となります。
          また、スカートガードやアームレストもないタイプが多いようです。
          機内用車椅子という言い方をする航空会社もあります。
          ちなみに、普通車椅子の中で、シート幅がかなり小さいものでも50cm弱はあります
          JIS規格ではハンドリムを合わせて70cm以下が標準となりますので、
          いかに30cmが狭いか、イメージしてみてください。
image_plane_wheelchair.jpg  index044004.gif
          原則として、座席に移乗できない方は、飛行機に乗ることは困難です。
          トイレに行く場合は、かならずフライトアテンダントに介助してもらう必要があります。
ths.jpg
・ トイレ : 上のように、車椅子が入るタイプのトイレもあるようですが、これではうまく移乗したり、
        下衣の上げ下げはかなり難しいかと思います。

 機内に自分の車椅子を持ち込めるのは、大きな飛行機の一部のみのようで、
原則は受託手荷物として、搭乗前に預けることになります。(松葉杖などの杖は持ち込み可能なようです。)
ですので、搭乗日よりだいぶ前に、航空会社より、預ける車椅子の寸法をお知らせくださいという
連絡があります。 実際、私も採寸し、電話にて航空会社に伝えました。まだ2ヶ月前ですが。

・ 降機時 : 一番最後に降りることになります。搭乗時と反対です。

 Yさんは、飛行機の問題だけでなく、宿泊するホテルに関しても、車椅子を利用して入浴ができるホテル
を探すのに苦労しています。そのようなホテルが地方に少ないこともあり、せっかく見つけても、他にも
かなり同様の希望者が多いようで、連泊ができないと嘆いていました。
せっかく出雲まで行っても、1泊2日で帰宅するのはもったいない気がしますが、
交通手段や宿泊場所、現地での移動手段など、いろいろな問題があります。
image_oxygenbottle01.jpg

 ちなみに、酸素を利用する人も、航空会社の用意したものでないと持ち込めません。
酸素は発火性が高いため、やはり火災などの事故との関連から、
航空会社もナーバスにならざるを得ないようです
 



  



変形性膝関節症  再生医療 vs ヒアルロン注射

こんにちは

先日の新聞にて、再生医療にて膝の軟骨が修繕するという記事がありました。
nankotu.jpg
鉄の粒子 と 幹細胞(自身の骨髄よりとります) を合わせて
体外から患部に誘導するという技術らしいですね。

軟骨のすり減りによっては、今まで人工膝関節だったものが、このような再生医療で出来てしまう日、
くるのでしょうか。 人工膝関節のリハビリは要らなくなるのでしょうか。

さてさて、
 変形性膝関節症は、 基本的には2種類あります。
一次性の変形性膝関節症は、加齢により膝の軟骨や半月板が消耗し、
長期的なもので、原因がはっきりとしないものです。肥満や遺伝子も関与するらしいです。
knee_osteoarthritis_01.gif

二次性の変形性膝関節症は、リウマチや、骨折・脱臼・十字靭帯損傷・半月板損傷、
また、化膿性関節炎によるものなど、ある程度原因が特定できているにより起こる膝の変形です。

だいたい、1:4にて女性に多く、加齢と主に発症し、700万人を超えると言われます。

主な症状は、 痛い  ・  水がたまる  です。

症状が軽い間は、以前はよく、 水を抜く ・ ヒアルロン酸注入 と言われてきました。

ただし、2013年7月にアメリカの整形外科学会にて、
変形性ひざ関節症の臨床診療ガイドラインにて、ヒアルロン酸は推奨しないと明記されており、
関節内注射のエビデンスが得られていないこともうたわれました。

 その他にも、

 関節症の症状のみで、関節内遊離体や半月板損傷など他の問題が見られない者には、
 関節鏡下洗浄治療は行わない

 BMI が 25をこえている人は、5%減量する

 低負担の有酸素運動を積極的に取り入れる 
   
とありました。

 基本的に、ヒアルロン酸は、いろいろな種類がありますが、鳥のトサカなどを原料にしたもので、
 今までは 1週間おきに5回注射して、その後は必要に応じて注射を追加するタイプ
しかありませんでしたが、2010年12月から、
 1週間おきに3回注射するだけで比較的長期間の効果が期待できるタイプが日本でも使えるようになりました
 (その後1年は注射できません)
 contents_hyaluron_summary_pic2.gif

 日本整形外科学会変形性膝関節症委員会による治療に対する推奨度では、

 ヒアルロン酸関節内注射は膝関節OA患者において有用な場合がある。
 副腎皮質ステロイドIA注射に比較して、その作用発現は遅いが、
  症状緩和作用は長く持続することが特徴である  

 と、アメリカと逆に、推奨(推奨度B)したりしています。

 ちなみにうちの医師は、
経験上、改善が認められず、対症療法的なものでお金ばかり取るのはよくない
と、自分では中止しており、現在は、まわりの整形外科の医師も
あまり積極的に行っていないと説明してくれました。

 注射の一時的な効果よりも、それによる感染症のリスクが怖いとも言っていました。
ヒアルロン酸に、軟骨を修繕する働きは全くないことは、日本もアメリカも同じ見解なようです。

豆知識としては、 ヒアルロン酸の注入に関しては、 

保険が適応       ~  四十肩・五十肩 
(1回/週のみ)        変形性膝関節症
                  関節リウマチ       

以上の3つのみです。 それ以外の疾患や、部位に関しては、いわゆる自由診療、保険外です。

 

腰椎圧迫骨折について

こんばんは。

 本日は、腰椎圧迫骨折について述べたいと思います。
vertebral_compression_fracture.gif
図のように、転倒や転落の場合に生じることが多いのですが、
もともと骨粗鬆症のある方だけでなく、高齢というのもリスクの一つですので、
年を取って、クッション訳である椎体と椎体の間の椎間円板とよばれる軟骨のクッションがうまく機能しない
場合は、どしんと椅子に腰を下ろしただけで、気付いたら圧迫骨折をしていた、
なんて方はかなりいるようです。 
photo_sekichu.jpgbkp2.png

レントゲンやMRIでみると、こんな感じです。この方はわかりやすい方です。
orthopedics01.jpg
上の写真は、左から、椎体の部分の骨折の圧迫骨折、
椎間円板の髄核がはみ出てきた腰椎ヘルニア、
脊髄の通る部分が障害される腰部脊柱管狭窄症、 と並んでいますが、それぞれの特徴の違いが
よくわかるかと思います。

痛みの出方も、気がつかないくらいの人もいれば、かなり痛みを生じる強い骨折の場合があります。
d067f317.jpg
程度にもよりますが、手術以外の保存的な治療を行うことが多いため、最初の数週間は硬性のコルセット、
その後2-3か月くらいまでは就寝時以外は、写真のような軟性コルセットを装着することが多いようです。
2013050822271850d.jpgsurgery10_img02.jpg
骨折して最初の1か月くらいまでは、上のように体を回旋させるような動作や、体幹の屈曲は禁忌になります。
ま、椎体に負荷をかけないように、です。
2013050822272040a.jpg
例えば、寝返りをする場合は、しっかりと腹圧をかけて、全体で丸太のように寝返る、という指導を行います。
ただ、2-3か月くらいで、医師のほうでレントゲンやMRIにて、ある程度骨の状態が改善してくれば、
ある意味、今までだめだとされていた体幹周りの運動を促していかないと、
却ってますます体は固くなり、本人も痛みを恐れて体幹の動きに過度に慎重になりすぎてしまいます。
コルセットも、あまり長くつけすぎると、外すのが異常に怖くなり、傍脊柱筋群も固くなり、
コルセットが機能的にも心理的にも逆効果となります。
yjimageMFCUNQQN.jpgyjimage83HFUWLL.jpgexercises01.gif
本人の痛みの出現具合を見ながら、2-3ヶ月を経過したら、上図のような腹部周囲の運動を強化していく
必要があります。もちろん、コルセットをしながら実施→外して実施、という感じで構いません。
SLRはだめですか?ともよく聞かれますが、そんなことはありません。
まずは右図のようにして足をあげてください。
yjimageQBYD3CPK.jpg
また、回旋運動や、四つ這い、膝立ち、などの運動も、3か月をこえる頃には開始するケースがほとんどです。
もちろん、医師のゴーサインを根拠にしてもよいのですが、私の関わってきた医師には、
徐々に何をやってもいいよ、とあいまいな指示を出す医師も多いようです。
ですので、ある程度時間が経過したのちは、こちらからのアプローチも必要です。

怖いのは、利用者さんが心理的に動作を抑制してしまうこと、
また、骨折による痛みではなく、
長時間の臥床による、循環不全や筋の硬さによる反射の亢進からくる、
< 筋スパズム >という痛みの出方です。
筋や筋膜からくる疼痛、
これが、慢性的な痛みとも言われますので、そうならないよう、
適度な動作介入が必要となります。

 筋スパズムに関しては、いずれまた。
 


ホリスティック医療 その2

こんばんは。

 本日は、昨年10月26日のブログにても述べた、ホリスティック医療について述べます。
(http://yoshixdora.blog.fc2.com/blog-entry-91.htm)
 以前は、NPO日本ホリスティック医療協会の会長の帯津医師の話を砕きましたが、
先日、副会長の降矢医師(心療内科)の話を聞いてきました。
ホリスティック
 以前にも述べましたが、ホリスティック医療とは、全体的な視点で患者・病気を見ていくことです。
その中には、上の図のように、
もちろん我々が普段セラピストとして属している西洋医学の分野も包括します。

西洋医学(現代医学)だけでなく、それ以外の 代替療法 に関しても併用・統合するのが 
統合医療 ・ ホリスティック医療 という考え方です。
 
 ホリスティック医療の定義としては、

① 全的な健康観に立脚する  ~ 人間を 体・心・気・霊性 などの総体と捉える
                      body mind spirit という考え方です。
② 自然治癒力を癒やしの原点におく  ~ 自分の外側からの 治療 という考え方でなく
③ 患者が自ら癒し、治療者は援助する   (リハビリなんかもこちらから指導する限りこちらですね)
                           自分の内側からの 癒し という考え方

④ さまざまな治療法を選択・統合し、最も適切な治療を行う
⑤ 病の深い意味に気付き、自己実現をめざす   ~ 単に否定的に捉えず、充足感のある自己実現
 
この5つです。ま、あたりまえっちゃあたりまえの感じがしますが、
これらは、現代医療が病院などで行うにはやはり限界がある、と降矢医師は言います。

 このホリスティック医療という用語、昨年私も発掘しましたが、意識してみると、
がんの緩和ケアでの分野や、心療内科の分野では、少しずつ浸透してきているような気がします。

 この医師の心療内科では、
50%の患者さんが代替療法を実施していて、
鍼灸・整体・カイロプラクティック・心理療法(催眠・ヒーリング)・アロマトリートメント・
オイルトリートメント・ホメオパシー・波動測定・植物療法(ハーブ・精油)などなどだそうです。

 ですので、メディカルハーブに関する知識や、ヨガの知識なども非常に豊富です。

例えば、メディカルハーブに関しては、
 鎮静緩和 ~ カモミール ・ リンデン ・ オレンジフラワー
 睡眠    ~ パッションフラワー ・ ヴァレリン
 抗うつ   ~ セントジョンズワート
 月経不順 ~ アンジェリカ ・ チェストツリー ・ ブラックコホッシュ
 抗ストレス ~ メリッサ ・ ローズヒップ ・ ハイビスカス ・ルイボス
 肝臓保護 ~ ミルクシスル ・ たんぽぽ

ヨガのチャクラのエネルギーに関しても以下のような7大チャクラについて
説明してくださいました。
chakra.gif

 日本語だと、代替療法 という言い方になりますが、
ヨーロッパでは     補完療法   ( complementary medicine )
最近では、欧米では、 補完統合医療  ( complementary integrative medecine )
と言われているようです。
 
 代替療法は、現在、心療内科だけでなく、がんの緩和ケアとしても
用いられていますし、患者さんにとっては、副作用の少ない、
非常にありがたいアプローチです。

 医師も言っていましたが、日本の社会では、
ピンポイントで、即効で、という、何か一つの薬や手術が全て、という考え方が強すぎるという点について
は非常に共感出来ました。

 理学療法士なんだから、リハビリだけやればいい、脳卒中に対しては、ボバース療法やら
PNFやら、とにかく手技をしっかりやればいい、というのは、かなり古い考え方です。
実際、地域医療を行っていると、病院で行ってきた狭い分野での治療が、かなり限定的なもの
と分かってきました。
もちろん病院で働くセラピストの役割を否定するわけではありません。
ただ、上記のような考え方からは遠いところにいたような気もします。

 問題として、現在の医療保険では、この代替医療の分野に関しては保険がききません。
よって、この医師のクリニックにおいても、保険において心療内科としてアプローチできるフロアと、
保険外として代替医療を行っているフロアに分けているようです。

 今後、ホリスティック医療という概念が、日本でより認識されるためには、保険診療の枠組が
変わり、混合診療なども浸透していく必要があると医師は述べていました。 

*******
 さて、参考までに心療内科において行っている心身医学的な治療法について列記します。
1  身体療法
2  生活指導
3  一般心理療法
4  カウンセリング
5  薬物療法     → 精神疾患に対してはこれが中心です。保険外ですが上記のハーブもこれに含みます。
6  ソーシャルケースワーク
7  催眠療法
8  自律訓練法
9  自己調整法
10 筋弛緩法
11 簡便型精神分析療法
12 標準型精神分析療法
13 交流分析
14 行動療法
15 バイオフィードバック
16 認知療法      → だいぶ前からリハビリ分野でも取り入れられています。
17 家族療法
18 作業療法
19 遊戯療法
20 箱庭療法
21 音楽療法
22 読書療法
23 集団療法
24 ゲシュタルト療法
25 生体エネルギー療法
26 ロゴセラピー
27 バリント療法
28 絶食療法
29 森田療法  → 日本で開発されました
30 内観療法
31 鍼灸療法
32 ヨガ療法   → 上記しました
33 禅的療法
34 気功法
35 神経ブロック
36 温泉療法

 心と身だけでも、いろいろありますね。

超低床ベッドについて

こんばんは。

 本日は、福祉用具の代表選手、電動ベッドについてです。

先日、私がたまたま訪問リハビリ先の利用者さんの家にいた時に、ついていたテレビにて
CMを見ましたので、少し調べてみました。

 以前まで、超低床ベッドというと、床上から14cm程度のものでしたが、
現在は、床上から 5cm の高さにまで下げることのできるベッドが介護用ベッドとして
用いられているようです。
192.png
高齢者が電動ベッドから転落したり、臀部がずり落ちたりすることは、
いろいろな場面で起こりうることです。
 tachiagari017.jpg
tachiagari012.jpg
 転落した方々が、まず最初に試みるのは、ベッドに向かって身体を正面に向けて、何とか腕の力や
脚の力にて、這い上がろうとするのです。

 この場合、まずその方々が、 両膝立ち → 片膝立ち → 立ち上がり → 臀部の方向転換 → ベッド坐位
まで行えるのかどうか、というのが問題になりますが、
 脳卒中の方、下肢の骨折などを伴う整形外科分野の方、廃用症候群にて下肢筋力が低下している方、
などにとって、この這い上がり というのは、かなり困難です。
その理由の一つが、ベッドの高さです。

 電動ベッドの高さは、基本的には高さの変更が可能です。 現在の電動ベッドでは、
まずは、 ベッドからの立ち上がり動作が行い易い高さ (40cm~)に合わせているはずです。
 よって、いざずり落ちた場合は、まずはベッドの高さを下げることが大切です。

多くの場合は、本人の力、動作だけでは困難な場合が多いので、家族などが介助を行うのですが、
これもなかなか大変です。
 本人は何とか上の写真のように、前方から何とか起き上がろうとするので、介助者は
臀部などを介助して、臀部と下肢をなんとか持ち上げようとするのです。
しかしこれはなかなか上手くいかないことが多いのです。
top1.jpgyukapita00.jpg
以前ブログに書きましたが、我々も、
両上肢を用いて、後方へのプッシュアップというのを、利用者さんに指導します。
ただ、お尻を持ち上げてエビのように後ろにひょいと浮かす動作は、なかなか難しい方が多いのです。

 上のような低床ベッドであれば、
踏み台などを利用して、10cmずつ2回に分けて臀部をプッシュアップしたりしなくても、

マットの高さ+5cm のぶんだけ、何とかお尻を浮かすことができれば、
本人の力だけで、 または、 介助者が後方より引っ張りあげて、
ベッドに戻ることができるようになります。

 また、こういう低床ベッドを利用すれば、和室においても、ある程度生活ができる可能性が広がります。
長座位のとれる方、いざりによる移動ができる方であれば、
本人も、家族も安心して畳の感触をお尻で味わうことが
できるようになります。

 このような超低床ベッド、今後、
臥位からそのまま坐位姿勢がとれるラクリアモーション電動ベッド(下写真)とともに、
その人の身体機能に合わせた形で、各家庭に普及するのではないかと考えます。
両方の機能があればなお良いですね。
rakuriamotion2.jpg

お給料のこと

こんばんは。

 本日は、あまり景気のよくないお話し、お給料のお話しです。

訪問リハビリをやっていると、時折われわれは、医者を基準においている利用者さんの家族から、
’先生はいいお給料を貰っているんだろうから、、、’
みたいなことを言われたりします。。

いやいや医者や看護師と違いますよ、とコメディカルの自分を説明することもありますが、
あまり本気には思われていないようで、謙遜しているくらいに思われているのでしょう(汗)

 先日、ある新聞にて、看護師さんのお給料の話が出ていました。

厚生労働省による平成25年賃金構造基本統計調査によると、
看護師さんの平均年収は 472 万円 ということでした。

 これを、 理学療法士の 平均年収 397 万円 と比較すると、 年間 75万円ほどの差があります。

ただし、看護師さんの 夜勤手当の平均は、 1万745円 だそうです。 それを 月に6日と考えると、
まぁ、この夜勤手当分、 看護師さんの方が年収が 多い ということになるのかもしれません。

 まぁ、夜勤手当も、 一般病院だと1万2000円以上、 医師会病院などだと 6500円 と、
勤務先によっても差があるようです。

 看護師さんの業界では、 准看護師というのもを廃止して、 看護師 の資格に統一しようという動きがある
ようです。 もともと、看護師が不足した時代に、それを補うために作ったのが准看護師という制度です。
 ただ、現在では、医師会の側が、看護師一本化には反対しているようです。
つまり、看護師とほとんど仕事内容の変わらない准看護師の方が、安く雇えるから、という理由があるようです。

 なんだか、経営者としての医師も、人件費を安く抑えていこうとしているようです。

 世の中、看護師不足と言われていますが、これには、看護師の給料を安く抑えようとする医師会の問題も
あるようですね。

 さて、一方で理学療法士は供給過剰気味もあり、求人も少なく、給料も少なくなってきています。

 世の中全体の産業における 平均賃金が、 年収 469万円 という結果の中、

理学療法士を目指す人が、今後、一般企業のほうがよっぽど稼ぎが良いではないか、
となるのは確実です。
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 まぁ、この平均年収を見ると、
商社・テレビ・ビール・損保・石油 などの業界はかなりいい具合ですね、銀行は24位に落ちています。

 商社の平均年収1286万円にはかないませんが、 

 職種としては、 弁護士(1189万)についで、医師の平均も 1072万です。
 私の以前の職業、システムエンジニア は平均   598万、

 地方公務員                 は平均   656万、
 警察官                     平均    813万 
 公立の小・中学校先生            平均   742万
 電車の運転手さん               平均   611万 
 薬剤師                     平均   533万  です。 

 まぁ、お金の話は、なんだか この寒い時期にさらに寒い感じになるのであまり長くはやめましょう。
介護や医療の分野で、コメディカルがあまり貰えていないのが、アピールできればよいかな、
と思っています。

実際の労働時間での平均時給で見てみると、

 医師     : 4844円
 看護師    : 1966円
 理学療法士 : 1651円 

となるそうです。  まぁ、これ以上は、やめておきます(笑)

厚生労働省 分科会について

こんばんは。

 昨日、2月6日に、厚生労働省の分科会において、介護保険分野においても、
診療報酬について審議が行われたようです。

 これが、おそらくほぼ決定事項になるのでしょうが、、、

全体で2.7%の減算、とあったように、かなり厳しい結果となったように思います。

 とりあえず、リハビリが関わることに関して、ざざっと結果を書いていこうかと思います。

< 訪問系のサービスについて >

・ 訪問看護ステーション による リハビリテーションの見直し

    318単位  → 302 単位  (1回 ・ 20分 です)

・ 訪問リハビリテーション

    307単位  → 302 単位

・ 訪問リハビリ リハビリテーション マネジメント 加算 Ⅰ   60単位  / 月
                               加算 Ⅱ  150単位 / 月

・ 短期集中リハビリテーション加算    
  
     1月以内 340 単位/日
     3月以内 200 単位/日      →  3月以内 200 単位 / 日

・ 社会参加支援加算              →  (新規) 17単位 / 日

< 通所系のサービスについて >

・ デイサービス(7時間ー9時間の場合)
                 要介護1  695 単位/日   →  要介護1  656 単位/日
                 要介護2  817 単位/日   →  要介護2  775 単位/日
                 要介護3  944 単位/日   →   要介護3  898 単位/日
                 要介護4  1,071 単位/日  →  要介護4 1,021 単位/日
                 要介護5  1,197 単位/日  →  要介護5 1,144 単位/日

  個別機能訓練加算
                 Ⅰ :  42単位 / 日   →  46単位 / 日
                 Ⅱ :  50単位 / 日   →  56単位 / 日

・ デイケア ( 6-8 時間の場合)
                要介護1   677 単位/日    →   726 単位/日
                要介護2   829 単位/日    →   875 単位/日
                要介護3    979 単位/日   →  1,022 単位/日
                要介護4   1,132 単位/日  →   1,173 単位/日
                要介護5   1,283 単位/日  →   1,321 単位/日

  個別リハビリテーション加算      80単位/日  →  0単位

  リハビリテーションマネジメント加算            →   リハビリテーションマネジメント加算(Ⅰ)
                230 単位/月           →    230 単位/月
 
  リハビリテーションマネジメント加算(Ⅱ)
     (新設)                               開始月から6 月以内 1,020 単位/月
                                        開始月から6 月超 700 単位/月
                                  
  短期集中加算 
     退院(所)日又は認定日から起算して
     1月以内 120 単位/日
     
     退院(所)日又は認定日から起算して
     1月超3月以内 60 単位/日             →     3 月以内 110 単位/日

  生活行為向上リハビリテーション実施加算(新設)
      開始月から起算して3 月以内の期間に行われた場合      →   2,000 単位/月
      開始月から起算して3 月超6 月以内の期間に行われた場合  →   1,000 単位/月

  社会参加支援加算(新規)                 ⇒      12 単位/日

  中重度者ケア体制加算(新設)              ⇒       20 単位/日
 
  訪問指導加算  550単位 / 日           →    0単位

さて、、、、、まぁ、まずは、ざらっと述べましたが、、、、
詳細は今後、こちらも検討していかないといけません。

生活行為向上リハビリテーション実施加算に関しては、原則としてPTは研修を受けなければなりません。
OTは、、経験あれば良いのかも、、、です。

どの程度の研修となるのか、、、うーむ。

女中さんとして

こんばんは。

 本日は、腰部脊柱管狭窄症の女性の利用者さん、Wさん87歳に関するお話です。

Wさんは、大きな一軒家に、夫と二人で暮らしています。
夫は昨年転倒し、腰椎圧迫骨折により同じく腰を痛めてしまい、自分のことを行うのが
精一杯であり、かつ、認知機能に低下が顕著です。
本人は、T字杖と伝い歩きで、ようやく居間とトイレを往復できる程度で、
それ以外は、夫が車いすを押して寝室まで連れて行っていました。

Wさんは女性ながら、中学校の理科の教師として働き、夫もまた教員をしていました。
私が以前、< 利用者さんのお話 > として記述した話にも、何度か登場したかと思います。

さて、このご夫婦に対しては、ケアマネージャーもなかなか手を焼いており、私が訪問リハビリに
入るようになるまでに2人、その後4人も変更しています。
なかなか自宅内に人を寄せ付けないご夫婦なのです。

 ご主人が圧迫骨折の際に、ようやくヘルパーさんが介入することができましたが、
2か月後、そのサービスは中止となりました。
理由としては、
 ’ 1日に1時間しかいてもらえないんじゃ、家のことが全て中途半端になる’
 ’ 家に人を入れるのに、たびたび違う人が来るのは都合が悪い ’
 ’ ヘルパーが来てもいいようにこちらが家の準備をするのが大変 ’
 ’ 夫の洗濯物はいいが自分のはダメなんて、そんな洗濯のされかたでは困る’
などなど。。。

 まぁ、自分が介入する前にも、デイサービスやデイケアの利用に関しての提案も
あったのですが、ご本人のプライドなのか、性格なのか、介護保険のサービスは
ほとんど使うことができませんでした。

 なぜか私は本人の許容範囲だったのですが、正直理由はよくわかりません。
ただ、本人は運動療法をしたいというのではなく、話し相手がほしかったのだと
思います。

 実際、私はしびれや鈍重感のある両下肢をマッサージしたりストレッチしたりしながら、
お話を聞くことしかしてきませんでした。
 先週で3年半ほどたちますか、その際に、
 ’先生、今日はお願いがあるの’ ときりだされました。 

 その内容というのは、 
’夫の腰の状態がさらに悪くなり、自宅で寝てばかりいるので、
 自分が一人で生活するのも大変になってきた。
 先生のお母さんがこないだ仕事を辞めて一人で生活しているという話を聞いたので、
 そのお母さんに、 女中 としてうちに来てほしい。
 2階には登れないので、2階の12畳と8畳の部屋は自由に使っていいし、
 電気もガスも水道も全部こちらで持ちます。 もちろん、年金の中から、お給料もお出しします。
 食事も、基本はお弁当だから、何か一品くらい作ってくれたらいいし、
 食費も全てこちらもちです。 どうでしょうか?向こうの家をひきはらってこちらに
 一緒に住んでもらえないでしょうか? ’

という感じでした。
 Wさんには近所に50代の娘さんがおり、毎日手伝いに来ていたのですが、どうやら
娘さんもだいぶお疲れの様で、Wさんの好きにすればよい、という話になっているということでした。

 こういうこともあるのだなぁ、と思い、私もその話を持ち帰り、母親に話をしましたが、
まぁ、なかなか急な話でしたので、さすがに母もすぐには難しいし、いきなり知らないひとの家に
住み込むのは。。。という感じです。
 まぁ、そうだろうな、、とは思っていたのですがね。

 Wさんにとっては、最後の砦のように考えていたのでしょうか、すぐにでも電話で返事がほしい
とのことでしたので、私としては、本人を傷つけないような形で母親がすぐ住み込むのは困難だと
電話にて返答しました。

 それが、先週です。今週の訪問リハビリの時、当日急にキャンセルがありました。
体調不良でなく、本人が、施設に入るから、リハビリは中止して欲しい、という連絡が診療所に
あったようです。
 
 私が連絡したところ、私の返事の2日前にご主人が腰の痛みで入院しようとして病院に行ったが、
入院はできないと言われた、ただ、家でも動けないので、有料老人ホームに入ることになった、
Wさんもそれに伴い入所する、ということでした。 
どうやら娘さん夫婦が調べてくれて、
急遽、入れるところを見つけてくれていたようです。
(まぁ、前からある程度調べてめどをつけていたかもしれませんが)

 Wさん本人からは、’検討してくれてほんとうにありがとうございました’と何度もお礼を言われましたが、
こちらがまたお伺いしようかとお聞きすると、それにはおよばない、とのことでしたので、
もうお会いする機会が作れないことになりました。

本人も会いづらいと感じていたのでしょうか、または、お断りに対しての怒りのようなものも
あったのかもしれませんし、かなりのショックであったのかもしれませんし、
予想される選択肢の一つであったのかもしれません。

 ただ、このようなエピソード、訪問リハビリをしていて、そのようなお誘いを受けたのは
(まぁ、私というよりは、私の家族にあてて、ですが、、、)
初めてです。 

少し複雑ですが、このWさんとの経験は私自身、一生忘れることはないでしょう。
この出会いには大きな感謝をしています。
 
 Wさんのご健康とホームでの安寧な生活をお祈りしたいと思います。







脊髄小脳変性症

こんばんは。

 本日は、脊髄小脳変性症という難病に関してです。
私の訪問している利用者さんは、73歳の女性、Yさんという方ですが、
この方は、現在、車椅子での生活を余儀なくされています。 

 この脊髄小脳変性症というのは、主に、小脳性の運動失調を主な症状とします。

小脳、というところは、s28.jpg
120-135gほどの小さな部分ですが、
これは、運動の微調整を担っている脳の重要な部分です。

 例えば、野球選手の場合、何度も何度も素振りをします。大雑把に腕をぶん回すことはできても、それを
球の速さや、ボールの位置に合わせて、微妙に筋肉の動きを調整するのが小脳です。
素振り = 小脳 に微調整を覚えこませる  です。

 イチロー選手なども、何度も何度も素振りを繰り返し、また、いろいろなボールを捉えるために、
無意識の下に小脳に運動の微調整を叩き込んでいたからこそ、
同じようなプレイ、同じようなバッティングができるわけです。 天才でもなんでもないのです。
 努力、反復、小脳へのインプットありきです。繰り返しが大切とはこのことです。小脳を鍛える、です。
img1951-01.jpg
脊髄小脳変性症は、日本に3万人ほどいると言われます。
 
 この中で、遺伝歴のない 、孤発性 と言われる
脊髄小脳変性症(多系統萎縮症とかオリーブ橋小脳萎縮症といわれます)
が最も多く、約 <  2 / 3 >をしめます 。 

 残りの 1/3 が、遺伝性です。これも、細かい分類が現在可能となっています。

マニアックに言えば、、、、
孤発性 : オリーブ橋小脳萎縮症
       皮質性小脳変性症
遺伝性 : SCA1  SCA2  SCA3(マチャド・ジョセフ病) SCA6
       DRPLA(歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症) フリードライヒ失調症
       遺伝性痙攣性対麻痺 ・・・などなど
SCADX.jpg
ま、、、、細かいことはおいておいて、
優性遺伝なのか、劣性遺伝なのかも、現在では、検査によってわかるのです。
(保険、きかないようですが )

 現在では、多くの脊髄小脳変性症に対して、その原因が判明しているのです。

 さて、この運動の微調整がうまくいかないことを、リハビリを含めた医療の分野では、
失調 という言い方をします。 

小脳に変性がある場合は、この微調整が困難になるため、 体幹失調 というのが目立つ症状です。
つまり、動作の < 過程 > に問題が生じます。

私の利用者さんに関しては、
坐位 は可能  平行棒内においては、両手をしっかり把持していただけば、立位保持も30秒程度可能
ただ、
立ち上がり動作 の過程、 つまり 、 坐位 → 立位 の途中の動きは、 
ガックンガックン、グラグラ、ってな感じです。 

 リハビリでよく、体幹の筋が不安定なかたに対しては、
四つ這い の練習 
坐位    の練習
膝立ち   の練習 
 などを行います。 もちろん、その利用者さんによって、体幹の状態は違いますが、
体幹の失調は、 なかなかやっかいなのです。

 thK5H46QX7.jpg
このように、身体を支える形の歩行器にて歩行をさせる場合もありますが、そこまでいかない場合は、
なんとか四つ這いでの移動を練習します。
立ち上がり練習などの際には、腹部にしっかりと筋活動を行わせるために、
R0410_600.jpg
このような、マジックテープでしっかりと体幹に腹圧をかけられるベルトを巻いて、
立ち上がりや、坐位練習を行ったりします。
 
立位の際に、筋力を使おうとしてもグラグラしてしまい、うまく立位がとれない方も多くいます。
膝もロッキングしてしまうことが多いので、反張膝などにもなりやすいようです。

そのような方には、以前にもブログで紹介したCBブレースによる立位練習なども効果的です。
cbbrace1.jpg

いずれにしても、脊髄小脳変性症の方の進行は非常にゆっくりであり、認知症などを伴うものでないため、
本人と根気強く共に付き合うことが大切となるかと思います。

症状も、人により微妙に異なります。

ただ、その人の脊髄小脳変性症のタイプなどの詳細な情報は、なかなかリハビリ側に伝わってこない場合
が多いようです。






フロントバーの代わりに

こんばんは。

 本日は、トイレでの立ち上がり動作と下衣の上げ下げの介助に関して、述べたいと思います。

対象となる利用者さんは、左上肢の上腕骨の骨折の既往がありますが、保存的な治療を家族が
選択したこともあり、三角巾にて上肢を吊るしているだけです。上腕骨自体は、既に転位してしまっている
ことが、よく分かります。また、立ち上がり時の重心の前方移動も非常に拙劣です。
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 更に、この利用者さんは、高度の認知症もあるため、
’左手は使わないでくださいね’と言ったくらいでは言うことを聞きません。
痛みもあまり出ていないため、この左上腕を動かす動かす。。。こまったものです。

 立ち上がり動作においても、折れているはずの左腕にてしっかりと手すりを掴もうとします。
なかなか指示が入りません。 既に転移している上腕骨に対してのこちらの気遣いが伝わらない状態です。

 また、この利用者さんは、下肢の支持性が低く、膝がふらふらするため、立位を保持することが難しく、
10秒位、何かにつかまって立位をとるのがやっとの状態です。

 よって、デイケアにおいて、トイレに誘導するにあたって、次のステップが必要です。
(介助量にも、むらがありますが)

① 車椅子から 便座 に移乗する  (実際には補高便座です)
② 便座から立ち上がり、 下衣(ズボン)を下ろす
③ 便座に腰を下ろし、排便・排尿を行う
④ 便座から立ち上がり、 下衣を上げる 、便座に腰を下ろす
⑤ 車椅子に移乗する
  
 デイケアにおいては、それまでこの動作を、、介護職のスタッフが2人介助にて行っていました。
スタッフより、立ち上がり動作がなるべく介助量を減らしたい、というお話しがありました。
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立ち上がる際、上の写真のような手すりがあれば、身体を前傾し、上肢によって身体を支えることで、
なんとか臀部が浮き上がるかと思います。
前腕を手すりに乗せて、たちあがればよいのです。
ただ、、、、自分の勤務するデイケアのトイレには、このフロントアームバーというものがないのです。。。

 今回、私としては、利用者さんの立ち上がり動作の際の介助量を軽減することを目標としました。
 21xIi-eTMnL.jpgimg_bath_chair.jpg
 上のセラボールと、車椅子の写真をみてください。
今回、私が挑戦したのは、 まず、 自分の使用している車椅子自体を、トイレに移乗した後に、
なるべく使用するという工夫です。座るための車椅子から、支えるための車椅子への変更です。

 デイケアにおいても、スタッフの数には限界があるため、利用者さんのうち、トイレ介助が必要となる
利用者さんの場合は、何とかして介助量を減らす、マンパワーを減らす、というのが課題となります。
 51x3xznl+fL.jpg
 セラボールといのは、本来は、写真のように、上に乗ることにより、
バランス能力や体幹・下肢筋力の強化、のために用います。

 ただし、今回は、立ち上がり時やトイレ動作時の介助量軽減というのがテーマですので、
上の写真のような使い方ではなく、車椅子の座面にそのセラボールをぐっと
押し付けることで、本人が乗ってきた車椅子を、身体を支えるための支持物、
という違う形での用い方をします。

今回、私が工夫したのは、
 ① 車椅子の座面に セラボールを乗せる。
    利用者の前方に、向かい合わせの形でセラボールつきの車椅子を設置する。
 ② 利用者さんが立ち上がる場合に、セラボールにもたれかかるようにして立ち上がる
    (この際に、自分の体幹をセラボールに任せて、支持させる)
 ③ 前方のセラボールにもたれかかって立ち上がっている間に、下衣をさげる。
という流れです。
img_bath_chair_20150203215511ae3.jpg
このようにして、車椅子にセラボールを押し付け、便座と向かい合わせにします。
そこに向かって立ち上がり、体全体をもたれかけてもらうのです。

 ボールに身体を預けると、どうしても顔がボールの上に乗って不快な思いはするかもしれませんが、
そこはしばら我慢してもらうか、顔ののっている部分にタオルなどを置きます。
また、車椅子のフットサポートやフットレストの部分が、
その利用者さんの下肢(膝や下腿前面)を支えてくれるのです。

 このようにした結果、トイレでの立ち上がり、下衣やパンツの上げ下げの介助量を減らすことが
できました。(2人介助 → 1人介助) うまく写真が乗せられずすみません。

本人が認知症もあり、保存的な介入をしている左上肢をなるべく使わせない、それでいて
立ち上がり時の介助量を軽減すると言う意味で、上記のようなアイディア、
どうですか?使えるかとおもうのですが。。。
 


希少がん ・ 5大がん について 

こんばんは。

 本日は、 < 希少がん > という用語に関して述べたいと思います。

 この言葉は、私自身は、実際に私の友人にて実際に希少がんを経験したセラピストと知り合うまで、
医療や介護の現場にて、リハビリの世界にて仕事をしていたにも関わらず、
耳慣れない言葉の一つでした。
 私の友人から聞いたこの 希少がん という響きは、その時の私にとってはかなり耳慣れない響きでした。
現在は、それがどういうものなのか、自分なりに理解していますが、本日はその用語について述べます。

 希少がん、という定義は、
実は日本では2014年(つまり去年)ようやく厚生労働省において希少がん対策推進事業
がはじまり、定義(暫定的ではありますが)がなされています。

 ① ヨーロッパ での定義
      年間の発生率が 人口10万人 あたり、 6例未満のがん

 ② アメリカでの定義
      年間の発生率が 人口10万人 あたり、 15例未満のがん

 ③ 日本の定義
      年間の発生率が 人口10万人 あたり、 6例未満のがん 

つまり、 100人に1人が1%  1万人に1人が0.01% 10万人 だと 0.001% です。

飛行機が事故にあう確立は 20万分の1 、 ジャンボ宝くじの1等の確立は 1000万分の1です。
そう考えると、10万分の1という確立、、、かなり低いです。
まぁ、比較すべき対象が間違いかもしれませんが。。。

 罹患率、という側面からみると、がんには、 5大がんというのがあります。
年間の発生率が、人口10万人 あたり、

 ① 胃がん    67.1 人
 ② 肺がん    57.5 人
 ③ 大腸がん   41.6 人
 ④ 乳がん    40.2 人
 ⑤ 前立腺がん 37.1 人

 それに対して、希少がんというのは、いろいろとあります。
例えば、

 ・ 軟部肉腫    3.6 人
 ・ 脳グリオーマ  2.5 人
 ・ 皮膚メラノーマ 1.1 人
 ・ 骨の肉腫    0.6 人
 ・ 胎芽性腫瘍   0.3 人
 ・ 絨毛がん    0.1 人以下 

希少がんの場合は、何が問題かというと、他のがんに比較すると、
的確な治療が受けられない可能性が高いこと、
情報があまりに少なく、希少がんセンターなどのホットラインがほぼ無いため、
その診断を受けた人は途方にくれる、
民間主導の開発や研究がなかなか進まない、という面があります。

 私の友人の希少がん経験者も、自らブログなどを立ち上げ、そこで自分の経験をいかして、
希少がんと診断された人びとに対して、相談窓口を開いています。
まさに、個人レベルにおいて、本人の強い意志と善意によって行動しているのです。

 現在、ようやく厚生労働省も、 難病 と 希少がん に対して重い腰を上げようとしています。
まずは、難病指定に対して、今までの 56疾患 から 1月に 110疾患に増やし、
今後は、300疾患にまで対象を広げるようです。

 次に行うは、やはり2人に1人がなるという がん のうち、 希少がん に対する
対策だと思います。

 ただ、そうはいっても、日本は、世界的に見ると、希少がんに対する対応は進んでいるほうです。
 希少がんの治療のできる施設は、

 肉腫に限って言っても、

 日本   人口1億2000万 に対して 80  の大学病院    30  のがんセンター
 アメリカ 人口3億1000万 に対して  5  の大きなセンター  2  の小さなセンター
 イタリア  人口 6000万  に対して  2 の大きなセンター  2  の小さなセンター

希少がんは、患者の側もそうですが、治療をする医師の側についても問題があります。
そのがんに対する治療に関する知識がない医師も多くいるのです。

 gan.jpg

 希少がん というのは、多種多様です。
今後、さまざまな視点から、そのがんに対する公的な介入、また民間からの介入が望まれます。
現在、個人レベルにて必死に情報の提供、相互理解が図られています。
組織だった動きが大きな助けになると思います。

 昨年くらいからようやく、国立がん研究センターにおいても、希少がんセンターが活動を開始しています。
今後の活躍を期待しています。

 また、来週の平日、希少がんをテーマに「第1回国際がん研究シンポジウム」が開催されます。
行きたいのですが、、、仕事です。


困った利用者さん

こんばんは。

 本日は、50歳男性の利用者Iさんについて、少しつぶやきます。
診断は、くも膜下出血・脳梗塞後遺症・糖尿病・C型肝炎・アルコール性肝炎・
アルコール依存症・うつ病・左肩関節周囲炎・・・・・など多岐にわたります。

 今回訪問リハビリを受ける以前には、少しの期間、デイサービスなどに通っていたのですが、
そこでの治療を不満として、自宅での訪問リハビリの方が長くリハビリが受けられるという理由にて、
訪問リハビリに切り替えたようです。(まぁ、実際にはデイサービスでの暴言や事件があったようです)

 ただ、Iさんは、もともとが的屋と、どこかの組織の構成員として生計を立てていたらしく、
結婚・離婚歴も3回あり、キーパーソンは2度目の結婚時の息子さんですが、
一方で現在は内縁関係の妻?と同居しています。身体中にきれいな竜の彫り物もあります。

 また、喧嘩っぱやく、口も悪いため、脳出血後のリハビリ病院においても、
医療スタッフへの暴力沙汰も含め、いろいろと問題を起こして、自分で退院し、帰ってきたようです。

 50歳にして上記のようなさまざまな疾病を持っているというのは、
遺伝的な要素や本人の体質も含めた原因もあるため、
本人の生き方そのものを否定するわけではありませんが、
実際には、、、、その要素がかなりあるかと思います。

 さて、私がご自宅を訪問した時も、Iさんはタバコもお酒も昼間っからやっており、また、その内縁関係の
妻にあたるご婦人も、同様の態度にて私を迎え入れてくれました。部屋の中はタバコの煙で真っ白でした。
ベッド横のテーブルには、水割りのウイスキーがのっていました。
バイタルサインも、とてもリハビリの適応内にあるとはいえないのですが、本人は意に介していないようです。
 
 Iさんは左片麻痺の運動麻痺の症状を呈してはいますし、歩行も自立には程遠いですが、
誰の忠告も聞かず、1人で杖をつき、装具を装着し、
自宅のそばの飲み屋さんに毎晩のように飲みに行っているというのですから驚きです。
パワーがあるため、どうしても右上下肢による過剰努力をしてしまい、左側の上下肢は
かなり筋肉が緊張し、こわばっています。

 さて、訪問リハビリをしていると、いろいろな利用者さんと関わることがあります。
私自身、詳細は言えませんが、以前ヤクザの親分さんだった方のリハビリにあたったこともあります。
親分さんレベルになると、かなりの社会性もあり、また、礼儀正しく、その方のお話からいろいろと
勉強させていただいたこともあります。

 一方で、Iさんのように、高次脳機能障害や認知症などの後天的な影響ではなく、
本人の個性として、なかなかいかんともしがたい方のリハビリにあたる場合もあります。
いろいろな意味で、とても女性のセラピストを派遣はできないという気もします。
ただし、この方の希望は、
’先生よお、5月までには、この手が動けるようにしてくれよな’ でした。

 まぁ、このように書くと、訪問リハビリを志すひとにとっては、少し不安を煽るような
感じになるかもしれませんが、とりあえず、セラピストとして介入をしてみることは大切です。
その上で、リハビリや主治医がお手上げの方は、自由に生きていっていただくしかないのかもしれません。
 
 ただし、介護保険というのは、あくまで利用者さんが主体となって、サービスを選択する、
という約束事の上に成り立っています。よって、原則としては、ケアマネや、介護事業者は、
その依頼があれば無視するわけにはいきません。
 ですので、本音とタテマエと言いますか、その中での大人のやりとりも必要となることも確かです。

いろいろ勉強になりますが、自分はたばこを吸わないので、訪問した先で、本人や本人の家族が周りで
スパスパやっている中でのリハビリは、できれば御免こうむりたいと思っていますが、
どうなることやら。。。いろいろな方がいて、いろいろな生き方があるなと思います。



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