FC2ブログ
理学療法士になりました                    ~リハビリ 日々是好日~
リハビリスタッフとして仕事をしながら、日々思うこと、記憶に残ったことを記録していきます。

プロフィール

どら吉

Author:どら吉
年齢   : 39歳
性別   : 男性
略歴   : 大学  ドイツ文学科を専攻
     : その後 金融機関に就職
           システムエンジニア
     : 退職後 専門学校に入学
           理学療法学科を専攻
     : その後 病院・診療所に勤務
     : 現在  診療所にて
           通所リハビリ業務
           訪問リハビリ業務



カテゴリ



最新記事



最新コメント



月別アーカイブ



検索フォーム



RSSリンクの表示



リンク

このブログをリンクに追加する



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



QRコード

QR



スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


精神疾患に関して

こんにちは。

 日本には、32万人以上が精神科病院に入院しています。
そのほかにも、一般病院へ入院している方もいるため、この数字はもっと大きくなるかと思います。

入院患者のうち、
20年以上にわたる人が11%
10年以上-20年未満 11%
5年以上-10年未満  14%
と長期入院患者かなり多いのです。6ヶ月未満での退院は26%しかいない状態です。
つまり、1年以上入院の人が2/3以上いるのです。

 現在、脳卒中や骨折など、一般病院では回復期までの流れを含めて最大で 6ヶ月までしか入院できない
ことを考えると、ここに日本の特徴を見ることができます。
つまり、政策的に、精神疾患の患者を隔離・収容するという形が、続いているのです。
以前のハンセン病患者さんもそうでしたが。。。

 実際に、入院患者32万人の10倍にあたる、320万人の人が精神疾患を抱えています。

10年ほど前に、厚生労働省が、治療に入院の必要がない社会的入院の7万2千人の退院を
すすめて、病床を減らし、そこを介護施設にするという 病院 → 施設 の方針を示しましたが、
現実にはほとんど進んでいないと思います。

 薬物療法に関しても、入院させ、薬を使って患者をおとなしくさせれば家族から感謝される、という
医師の側の大義名分もあるようです。

 このような方々の行き場を作って、少しでも社会活動ができるようになることは、現在の日本では
かなり難しい試みかと思います。昔の座敷牢のように、自宅の中に監禁するような風習がつい明治時代
まであった国です。
 欧米諸国とくらべて日本の精神疾患への対応はかなり遅れているようです。

 今後、家に引きこもっているひとも含め、いかにして社会活動に参加させていくか、これは、
身体機能の疾患と同じ程度に重要な問題かと思います。

 実際、私の勤務するデイケアにも、精神疾患の方が来ていますが、服薬のコントロールがうまく
いかず、椅子に座ったままずっとひとりごとを言っており、リハビリに誘っても泣きだして椅子に
しがみつくなど、なかなかうまく誘導できません。

 ただ、それでも家から外に出て、聴覚や視覚、雰囲気で刺激を受けていること自体を社会活動への
参加だと大きく捉えていくことも大切かと思います。

 認知症への対応だけでなく、精神疾患の患者さんも年齢とともに介護保険下で接する機会が増えていくかと
思います。
そのような方々への対応に関しても、勉強していかねばと考えています。
理屈が通じないため、なかなかこちらも精神面での努力を強いられはしますが。。

 さて、では良いお年をお迎えください
スポンサーサイト

拘束に関して

こんばんは。

 本日は、最近繰り返し新聞等にて見かける、身体拘束の話題に関してです。
’都内の制度外ホームにて130人が体拘束や施錠’などなど

そもそも、新聞記事などで見る、
’高齢者マンション’だとか’シニアマンション’、’制度外ホーム’だとかいう
単語自体、なんだかあいまいな感じがします。
特別養護老人ホームの入居待ちが、50万人を超えるという現状自体がかなり厳しい状況であることは
確かです。

 病院や施設退院後、自宅以外の高齢者の居住環境としての選択肢を調べてみると、

①介護老人保健施設(老健)
②療養病床(介護療養型医療施設)
③特別養護老人ホーム(特養)
④グループホーム
⑤介護付有料老人ホーム
⑥住宅型有料老人ホーム
⑦健康型有料老人ホーム
⑧サービス付高齢者向け住宅(サ高住)
⑨高齢者専用賃貸住宅(高専賃)
⑩高齢者向け優良賃貸住宅
⑪シニア向け分譲マンション

などなど、いろいろな種類があるのが分かります。
このような施設のうち、民間のものとなるタイプがほとんどですが、
それぞれが少しずつ定義が違います。
新聞などでその施設について述べるならば、ある程度この中のどのジャンルに入るのか、
明記して欲しいところです。

さて、拘束に関してですが、以下の写真を見てください。
1201051525.jpg
kousokutoha03.jpg733395-1.jpg
厚生労働省の定義では、 身体拘束とは、

① 徘徊しないように、車椅子や椅子、ベッドに体幹や四肢を縛る
② 転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひもで縛る
③ 自分で降りられないように、ベッドを柵で囲む
④ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひもで縛る
⑤ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、または皮膚をかきむしらないように、
   手指の機能を制限するミトンなどの手袋をつける
⑥ 車椅子や椅子からずり落ちたり立ち上がったりしないように、
   Y字型抑制帯や腰ベルト、車椅子テーブルをつける
⑦ 立ち上がり能力のあるひとの立ち上がりを妨げるような椅子を使用する
⑧ 脱衣やオムツはずしを制限するために、つなぎ を着せる
⑨ 他人への迷惑行為を防ぐために、四肢をひもで縛る
⑩ 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる
⑪ 自分の意思で開けることの出来ない居室等に隔離する

となっています。 こう考えると、利用者さんがベッドから転落しようが、椅子から転落しようが、
何の手段も講じるな、という意味合いにもとれます。

 実際に現場の介護士は、このような拘束に慣れてしまっている、という現状が多いようです。

厚生労働省としても、
① 切迫性   :利用者や他の人の生命が危険にさらされる可能性が著しく高い
② 非代替性 : 身体拘束以外に代替する介護方法がない
③ 一時性   : 身体拘束は一時的なもの

この3つ、  全て  が該当する場合はOKとしています。

私の以前勤めていた病院においても、つなぎ服の使用・ミトンの使用・ベッドに体幹を縛り付ける
などの行為は、行われていたのが現状です。
ただ、その際には家族の許可をとる書類は作成していました。

一方、退院後の長い施設生活の中で、拘束をするということは、
利用者さんを転落させて骨折や廃用症候群などのリスクを生まないようにするという面と、
マンパワー(介護職員)の少ない施設における、風評リスクを軽減するための拘束という面、
いろいろな思惑があるように思います。

 私が見てきた中では、体幹の拘束が一番厳しいです。
背臥位から寝返りすらうてなくなり、かなりのストレスを相手に与えることになります。
転落して骨折しないとしても、自由を奪われることに関しては、かなりの精神的な負荷を相手に与えます。

 一方で、家族の側の意見では、転落して、骨折などしてお金がかかったり、介護が大変になる
くらいなら、相手が認知症ならばもう本人はわからないのだから抑制しておいてください、
というような場合もあるのです。

 ベッドを一番低く設定し、万が一転落しても本人の怪我のリスクを減らし、また、離床時に警報が
なるような仕組みを徹底するなどして、なるべく本人の身体を抑制しない環境づくり、
これは、病院や施設では特にそうですし、自宅においても、家族指導においても、
心すべきことだと考えます。

 ベッド柵をしっかりセットしてしまったら、アウトです。これは気をつけたいところです。
kosoku.jpg


戦争体験談について

こんばんは。

 クリスマスの日の毎日新聞の記事にて、有権者1800人へのアンケート調査において、

太平洋戦争を経験した人、または親や祖父母から、戦争体験談を聞いたことがありますか?

という質問に対して、全体としては、
53%が 聞いたことがある
47%が 聞いたことがない  という結果でした。

30代では、
43%が 聞いたことがある
57%が 聞いたことがない  という結果でした。

20代では、
39%が 聞いたことがある
61%が 聞いたことがない  という結果でした。

40代から80代は、過半数が聞いたことがあるに対して、30代からは、過半数を割っています。

我々のような仕事をしていると、戦後69年がたった現在でも、戦争の時の話を聞くことがあります。
ただ、徐々に、、その頃まだ小学生だった、中学生だった、というレベルの人の話になってきています。
以前は、実際に戦地に赴いた方々の話を聞くことが多かったように思えますが、
やはり、そのような方々は、80代後半~90代になってきていることを考えると、
今後ますます戦争体験について話を聞く機会は減っていくのかと思います。

 私の愛媛出身の祖父も、海軍に所属し、広島の呉市の軍港にて訓練をつみ、戦争に参加しました。
私がシステムエンジニアを辞めた頃、祖父の存命中に、
一度、広島の江田島にある海軍学校に連れて行ったのですが、その際、懐かしそうに、
訓練での瀬戸内海の遠泳の話や、人間魚雷の話などをしてもらいました。
実際、現在でも海上自衛隊の訓練場として現存するこの学校には、以前の人間魚雷が
そのままの姿で残っています。
p0272023.jpg
当時の特攻隊というと、ゼロ戦の話がよく聞かれますが、
海の中でもこのような地雷に乗って敵艦に突っ込んでいこうとする若者がいた事を考えると胸が痛みます。
果たしでどれだけの魚雷が、実際に敵艦まで辿りつけたのでしょうか。。

江田島の松の木は、普段から大声で’気をつけ’の号令をされているためか、
まっすぐまっすぐと上に向かって伸びていたのが印象的でした。

このような戦時の話は、話をする高齢者の記憶も徐々に薄れていくものです。
特に、女性はその当時の本土の生活について語ってくれますが、戦地や基地での話は、
男性が経験したものです。その男性が、徐々に少なくなっているとひしひしと感じます。

 私がこのブログを書こうと思った直接のきっかけも、この時代を生きた人々のナマの声をなるべく
書き留めておきたいという気持ちが強くあったからでもあります。

私の祖父もそうでしたが、無理やり聞いてもなかなか話が出てくるものでもありませんが、
相手と信頼関係が生まれ、何か思い出した話をしてくれるのであれば、
襟を正して聞くつもりです。
直接そのような昔の回想を聞けることは、この仕事をしている特典の一つと思っています。
男女、それぞれの立場から見る戦争体験は、、非常に強興味深いと感じます。


冬のAED

こんばんは。

 昨日、朝の通勤時間帯に、私が普段利用している駅のホームにて急病の方が出ました。
その方はホームで倒れていたのですが、私がその人に気がついた頃には誰かが
’救急車’と叫んでいました。電車も止まっていたので、おそらくは電車から外に出された直後だった
のかもしれません。

 駅員さんが電車の運転手さんから’早くしろ’と怒鳴られているのが聞こえてきました。
電車はしばらくは止まっていましたが、
その後、その倒れていた男性の下に二人ほどの一般人が残っている状態で、
さっさと動き出し、運行を続けました。

 何だか釈然としない気もしましたが、私も時間があったのでその方に付き添い、
電車に乗らず駅員さんと救急隊員が到着するのを待ちました。
先にその人を救護していた一般人の声掛けに頷いて目を開けていたので、意識は戻っていたようです。

 普段利用している駅において、あまりAEDの場所を意識しませんが、おそらくは駅員室にあるのでしょうか。

AEDは、使用する際の気温の条件が0度から50度とされていて、
氷点下での使用はメーカーの保証の対象外となっているようです。

実際、3年前には関西地方で、救急車に搭載されていた医療用のAEDが
氷点下の寒さが原因とみられる不具合で作動せず、
心臓発作を起こした男性を蘇生できなかったケースがありました。

スキー場など氷点下の環境でAEDを使わざるをえない施設などでは、
使用する直前まで暖かい室内に保管するなど独自の対策をしているようですが、
そのような対策をとれないでいる施設も多いのでは、と思ってしまいます。

AEDを作っているメーカーは6社だとのことです。

メーカー側の問題というよりは、使用する精密機械の条件がなかなか冬場は厳しいと感じます。

保管場所が屋外であったり、使用環境が0度以下になることは、今後増えてくると思います。

胸骨圧迫による蘇生よりは、AEDの方が確実に蘇生できます。

医療職である我々セラピストは、緊急時の対応に関して、冬場は特にいろいろなリスクを考えないと
いけません。寒さのため、利用者の血流障害も普段以上になっていますし、血圧も高い方が増えています。

AEDの限界に関しても、リスク管理の一つとして知っておくべきことだと考えます。
 

簡易ポータブルトイレと立ち上がり

こんばんは。

 本日は、以前10月11日に、<補高便座について>という項目でポータブルトイレについて触れた
ことを受けて、
変形性膝関節症など、立ち上がりや立位保持の能力が低下した方の使用しているポータブルトイレ
について、考察したいと思います。





 現在のポータブルトイレは、木調のがっちりしたものや、プラスティックのものであっても、
四足がしっかりついていて、高さも調整できるものがあります。
ただ、ポータブルトイレは、介護保険ではレンタルというわけではなく、購入になり、
一度購入した利用者さんに、再度購入を勧めるのは、費用や廃棄の手続きなど、
なかなか難しい面もあります。

 特に、昔の利用者さんは、シンプルなポータブルトイレを持っている場合が多いのです。
E348720H_S2.jpgこんな感じのタイプです。高さが35cmー40cmと、やや低いタイプも多いのです。
以前はこれがシンプル・軽量で、問題なく使えていた方も、徐々に下肢筋力低下や膝の痛みなどにより
立ち上がりの際に大変な思いをすることが増えてくるかと思います。
とくに、下肢筋力の低下の人に関しては、
 ①便座からの立ち上がり動作
 ②下衣(ズボンやパンツ)を上げる動作
この2点が非常に難しい動作となります。
①に関しては、
0291.jpg
このように、立ち上がる場合の重心が、前方へしっかり移動し、それから上方へと伸びるという
重心の移動をイメージして、利用者さんが前へ体幹を倒すための前方の空間を十分とれること、
利用者さんが立ち上がるだけの上方への抗重力的な動きをサポートできること、
をポイントとして考えます。
t004379-z2.jpgcx-ch04.jpgCEA.jpg
前方へしっかり体重を乗せるという意味では、上肢の力を利用するために、ベッドの柵や、
左写真のような手すりの利用も効果的です。
真ん中の写真でわかるように、 足部のポジションが 膝を曲げて踵をひくようなポータブルであれば
よいのですが、足が引けない場合は、その分臀部を前にずらしてもらう必要があり、
前方に必要とされる空間はさらに伸ばさなくてはなりません。
ポータブルでなく、普通のトイレを利用できる方であれば、右写真のようなギャッジアップできるような
便座があれば、それにこしたことはありません。
l.jpgT-801.jpgT-822.jpg
さて、以前買った簡易トイレでは使用が難しくなった方の手すりとして、上写真のような手すりもあります。
これを用いて、高さを上げたり、手がかりを増やしたりするような工夫もできます。
特に、足を引いて立つなど、足部のポジションを変えられない場合は、
純粋にポータブルトイレの便座の高さを上げる工夫が必要です。便座の補高でもよいのですが、
足元の高さを上げるほうがよりシンプルです。
現在すでに簡易型を持っている家では、このような手すりの導入も考慮の一つとなります。
10537.jpg999-S1.jpg
現在は、上の写真のように、便座をセットするだけの折りたたみ式、携帯用のようなポータブルトイレも
あります。
簡易トイレと言うのは、移動や使用は簡単にでき、安価に購入もできますが、応用をきかせることがなかなか
大変になります。
いずれにしても、既に以前購入したタイプをお持ちの方、経済的に余裕があれば、なるべく最新の福祉用具を
購入するなどして楽をしていただければというのが、一番のお勧めです。
無理な場合は、一緒に頭を悩ませながら工夫をしていきましょう。

 メリークリスマス


通信簿の季節

こんばんは。

 本日は、退職前に脳梗塞にて倒れ、小学校の教員の職を辞さざるを得なかった59歳の女性、
Sさんのお話しについてです。

 本日は24日なので、学生にとっては、2学期の終了の時期です。
ありがたいかどうかはさておいて、当然、成績表とやらを担任の先生からいただくわけですが、
Sさんのお話しを聞いて、私が学生だった時代に比べると、現在はだいぶ通信簿のあり方も
変わったようです。

 私がまず聞きたかったのは、

通信簿は、市区町村によってその形式が違うのか?どの学校も一緒?

という点ですが、これは、

 市区町村どころか、学校によって違う。

というのが正解のようです。
 ある程度の基準はあるのでしょうが、基本的には各教科の成績の出し方、分析の仕方、
部活動や委員会活動などに関するコメントの書き方や形式などは、学校ごとに違い、そこで
特色を出すこともあるようです。

 さて、その右半分の教員の記述欄ですが、
現在は、先生の直筆ではなく、なんと、プリントアウトされた用紙を貼り付けるというらしいです。
私の時代は、先生が手書きにてコメントをしていたので、
当時の成績表を見ると、なんとなく先生の特徴もその字に宿っている気がしたものですが。。。

 Sさんの話では、最近はモンスターペアレントといわれる親の存在に対して学校側もピリピリしている
ため、教頭や校長が成績表のコメントにも目を通すような場合もあるようです。
その際に、成績表を回すのではなく、その文面をパソコンなどで確認するようです。

 Sさんはベテランの教員として、新人先生の指導にもあたっていたようですが、
新人先生の文章力の低下、敬語や謙遜語を含めた表現力の低下も嘆いていました。

 成績に関しても、以前のように、5段階にて相対的に順位をつけるような
ランク付けの要素が弱まり、
強化の各要素に関して、3段階程度にて絶対的な評価をすることが増えているようです。 

 次に、家庭訪問についてです。
家庭訪問は、だいたいの先生が、1学期の間に各家庭におじゃまするようですが、
これがなかなか大変なようです。
 現在は共働きの家庭も多いためか、または、子どもたちについてあまり根掘り葉掘り聞かれたくない
ためか、居留守を含めて、約束の時間に行っても親がいないことがあったり、玄関にすら
あげてくれないようなお家もあるようです。

 実際に、給食費を払いたくても払えない家庭も増えているようで、貧困層の家庭では、家庭訪問を
かなり嫌がっているところもあるようです。
一方で、お金はあるにも関わらず、給食費は義務教育なんだから払う必要はない、と、わざと払わない
ような家庭もあるようです。
 そういう親の家庭は、かなり教員に対して反抗的な態度をとっていることもあり、教員側のストレスに
なっているようです。
 
 現在は、1学年を担当してすぐに次の年にクラス変えとはならず、2年間くらい同じクラスを受け持つことも
増えており、その場合には、時間をかけて家庭訪問を行うということでした。

 日本は諸外国に比較すると、教員が尊敬される職業となっておらず、
親が教師に対して文句ばかり言っているごいう現実もあるようです。
ただ、親が働いている間、学校で子どもたちを預かり、いろいろと教育をしている教員の存在意義を
もっと見直してほしいというのが、現場の教員の声です。
 現在、精神的に参ってしまう新人先生が増加している現状が、我々の教員への見方を表している
かもしれません。

ウィルス療法 ~ 第4の治療法? ~

こんばんは。

 本日は、東京大医科学研究所が発表した ウィルス療法 について延べます。

wirus.jpg

これは、がん細胞をウィルスに感染させて、 正常な細胞は傷つけずに
がん細胞にのみ感染し、がん細胞を死滅させるような手法をとります。

ウイルスそのものががん細胞を殺しながら腫瘍内で増幅していくという、
これまでにはない発想に基づいた腫瘍に対する新しい治療法です。
ウイルスが直接がん細胞を殺すことに加え、がん細胞に対するワクチン効果も引き起こします

 今後、脳腫瘍の患者さんに対しての治験を行うとのことです。

現在、がんに関しては、
①手術
②抗がん剤治療
③放射線治療 
の中で、組み合わせたり、単独で行ったりして対応しています。
今後3-4年以内に、このウィルス療法が第4の治療方法として確立される可能性が出てきました。

対象となるのは、脳腫瘍の中で最も治療の難しい 膠芽腫 の患者さん30名とのことです。

この膠芽腫は放射線治療や抗がん剤治療を行っても、がん細胞が残っていたり再発したりする
場合が多いがんです。

通常は、診断から1年ほどにて亡くなる方が多いがんなのですが、
臨床研究において、副作用もなく、3年以上の生存率が3割を越えるなど、現状としては
期待ができる流れになってきているようです。

遺伝子組み換えウィルス(ヘルペスウィルス)を使用するのも特徴的で、これにより、
正常な細胞を攻撃しないようなしくみが生まれるのです。

是非とも、このような試みが、実用化レベルまで発展してほしいと思います。
3-4年後、期待したいところです。

再審査請求 と 区分変更申請

こんばんは。

 本日は、ポリオ後遺症・左大腿骨頚部骨折・右膝蓋骨固定術後の利用者さん、83歳の女性Mさん
のお話しです。

 この方は、18歳のうら若き乙女の頃にポリオとなり、右足関節の固定術を受け、
結婚などせずに現在まで独り身を通した方で、親や兄妹の協力もあり、現在都内の
マンションに独居されている方です。

 ただ、ポリオの後遺症から、両肩はあまり上がらず、右足は膝関節の可動性がほとんどなく、また
足関節は固定術を受けて動かないため、
両上肢によってロフストランド杖を用いて、移動しています。
 自宅内では、足を引きずりながら、何とか伝い歩きができている様子です。

 つい先日、要介護’2’だった彼女は、介護認定を受け直しました。
その結果が、’要支援2’となり、
現在、週に1度のデイサービス、週に2度の訪問リハビリを受け続けると、介護保険の点数を
オーバーしてしまい、自費での負担となってしまうと、ケアマネージャーにより言われたとのことでした。

 この認定調査というのは、なかなか厄介です。
現在担当のケアマネージャーが審査するのであれば、だいたいその利用者さんの身体状況や
日頃のADL上の訴えを知っているのですが、その審査だけ、
認定員がさっと自宅にやってきて、15分ほど軽くその人の話を聞いたり、歩き方などを見て、
利用者の介護認定を行うのです。

 この基本調査と、医師の意見書により、一次判定がなされ、その後、介護認定審査会により
二次判定がなされるのですが、年々、厳しさを増しているようです。

 Mさんの場合、時間よりかなり早くきた審査員の来訪にあわてて、頑張って早歩きで
玄関の扉を開け、その後、審査員を招き入れてから、ベッドで何とか着替えを行って、
応対したとのことですが、
 その審査員は、’先ほど玄関からベッドまでの移動については見ましたから結構です’
と、歩行に関しては、その他のことは何も聞かず、審査用紙にいろいろと書き込んだようです。

 実はMさんは以前にも要介護’3’から一気に要支援’2’となり、再審査を行ったところ、
要介護’2’となったという経緯があります。
 本人にとっては、

 ’以前よりも身体は動かしにくくなって、訪問リハビリも追加して、なんとか現在の生活を保つ
身体を維持しているのに、なぜ何段階も結果が良くなるのか分からない。また再審査を請求するのは
手間がかかるし、納得もいかないし、なぜなんだろう’

という感じだそうです。 
 たしかに、セラピストとしての私から見ても、Mさんは要介護レベルの方です。
ただ、介護認定に関しては、認知症の人にはあまく、てきぱきと頑張って応対している独居の人には
辛口の感じがします。そして、再審査となると、何故かまた同じように要介護認定されるのですが、
それまでには時間がかかります。

 さて、 ここで、 再審査 と 区分変更 について、述べたいと思います。

 再審査 というのは、認定を受けた結果に関して不満があり、もう一度審査をしなおして欲しいという
要求を行うことです。
ただしこれは手続きが煩雑で、非常に時間もかかります。
さらに、その間に受けた介護保険上のリハビリやデイサービスなどのサービスは、仮の(暫定的な)もの
なので、場合によって、介護認定が出なかった場合は、10割負担の、自費となります。
そのようなリスクがあるのです。また、3ヶ月以上という時間もかかることが多いようです。
また、反論書のような書類もあるので、かなり負担が大きいのです。

 一方で、 区分変更 の申請というのは、 現在の身体機能が急に変化があったような場合に、
現在の介護度ではサービスが十分に受けられないとして、再審査を請求するものです。
この場合は、比較的にスムーズに判定が行われ、1ヶ月ほどで結果が出ることが多いようです。

 ケアマネージャーさんがよくわかっている人であれば、
不服があった場合は、再審査請求ではなく、 区分変更 の申請をかける方が、
比較的早くことが収まります。

 市区町村によって、または、認定員の技能や判断によって、この認定に関してもかなりムラが
あるように思うのは、我々セラピストだけではないかと思います。
 医師の意見書とありますが、医師よりも、セラピストのほうが、確実のその人の身体機能や
ADLの状況を把握しています。

 認定員から認定調査にあたってこちらに連絡があったり、あれこれ質問されたりしたことが
あまりない、というのが寂しいながらも現実なのです。
 
 

HAM (HTLV-1関連脊髄症)

こんにちは。

 本日は、難病の一つ、HAMの利用者さん53歳の男性について、述べたいと思います。

HAMというのは、ハム と発音して良いと思いますが、
これは、HTLV-1関連脊髄症(HTLV-1 associated myelopathy) という病名の略です。
全国に約3000名ほど程の患者さんがいますが、まだ治療方法は確立していません。

HTLVー1といのは、ウィルスの名称で、ヒトT細胞白血病ウィルスというのが正式な言い方です。
白血球の一種であるリンパ球のうち、T細胞と言われる種類の細胞に感染します。
それが、脊髄に入り込んで、炎症をおこすわけです。

脊髄というのは、神経の中枢とも言えますので、脊髄に影響があると、さまざまな症状が出ます。
両下肢がつっぱったり(筋の緊張も上下します)、しびれたり、排尿障害があったりと、
脊髄損傷の症状に似た症状がでますが、個人差が大きいようです。

私の受け持つ利用者さんは、若いこともあり、また、以前、母親から腎移植をうけた方です。
両手にロフストランド杖を使用して、何とか歩行をしています。

このHTLV-1の診断がくだされるまで、この方は、よく転び、下肢の筋力低下やつっぱりに悩んでおり、
下肢ニューロン障害という、とりあえずの診断をくだされていました。

若いだけあり、いろいろと診断を受けるために積極的に自分で病院を調べ、
K応病院にて検査入院を行いました。そこでもよく分からず、他の病院に回され、
Sマリアンナ病院にて、1ヶ月以上検査を行い、ようやく診断が下されました。

そこで、治験といいますか、検証しながら治療を行いました。

基本的にはドカンとステロイドパルス療法という、ステロイドを一気に入れて経過を見るような
入院しながらの治療を行い、自宅復帰をしました。

12月12日の厚生労働省のHPにて、
腎移植におけるHTLV-1感染に関する注意喚起
という項目にて、腎移植の方のHAMへの感染リスクが高いことが初めて示唆されました。

家族らから生体腎移植を受けた5人が、HAMを発症 というのがニュースにもなりました。

そのうちの一人がこの利用者さんです。
この方は積極的に自らの病気に関して調べあげ、多方面にはたらきかけている方です。

難病に関しては、どんな病気であれ、国の側から、病院の側から、
そして、患者さん自身からの情報発信が大切かと思います。

現在この利用者さんは、身体障害者手帳の取得だけでなく、
介護保険での特定疾病の認定のもと、
介護保険下において、デイサービスや訪問リハビリにて経過観察を行っています。

症例の少ない難病患者さんに対しては、対症療法的な介入をすることになりますが、
個人差もあり、資料も少ないため、我々セラピストも、情報の収集や勉強を
していく必要があるといえます。


投票について

こんばんは。

 昨日、選挙が行われました。
私は、日曜日にたまたま都内の訪問リハリビを行っている関係もあり、
利用者さんのうち、歩行ができる方の中には、何とかリハビリの時間内に投票に行きたい、
という希望があります。
 今回、1人の脳卒中後遺症を持つ方に付き添い、実際に投票所まで、屋外歩行練習も兼ねて行きました。
ただし、この方はたまたま自宅から歩行圏内に投票所があったからです。
実際に訪問リハビリとして計上できる時間は、20分x2単位=40分なのですが、やはり、
選挙の投票となると、投票所への歩行、投票行為があります。なかなか時間内には収まらないのが現実です。
実際に、これはリハビリと言えるのか、という声もあるかと思いますが、
立派な IADL練習と言えるかと思います。

 投票会場に行くと、投票用紙を持たない私は部外者となり、付き添いも基本的には拒否されます。
私は訪問リハビリの間は、白いケーシーの上着に紺のズボンですので、ある意味目立ちます。

 会場には付き添いを代理してくれる人がいますが、その人はおそらく医療的な知識はないので、
ある程度、その人の状態や、麻痺の程度、見守りのポジションなどを簡単に説明して、
会場内の歩行の近位監視をお願いすることになります。
今回の利用者さんは、たまたま左麻痺でしたので、利き手の右手にて投票用紙への記入は自分で可能です。
よって、あとは私は会場の出口付近(小学校でしたので、実際には教室の出口となります)にて
待機するばかりです。

 もう一人、その方はパーキンソン病の方ですが、この方は、訪問リハビリの車に乗せて、会場まで
行って欲しい、という希望がありました。
 この方に関しては、残念ながら車での送迎といのは、ある意味事故などのリスクを伴いますし、
こちらの判断のみで、仕事としての、リハビリ時間としての車の利用は難しいと判断しました。
気持ちとしては、まぁ、それくらい、ともありますが、万が一、億が一、ということもありえます。
このような依頼は、ただ、選挙の度にあるのが現状です。特に、日曜日のリハビリにおいては、です。

 さて、現在、期日前投票などを含めて、
市区町村が指定している病院や老人保健施設などに関しては、本人が氏名を自署出来る場合には、
入院しながら、施設に入居しながらの投票が行えます。
(余談ですが、船にて海洋を渡航中の労働者であっても、郵送にて可能なようです)

 ただし、実際には、自宅にてなかなか外出が難しい利用者さんは、多くの方が、その投票所までの移動
や、投票所内での移動、投票行為に伴う困難のため、投票をあきらめている場合が多く見られます。
投票所は、学校や公民館ではありますが、そこへの移動、その中での移動、筆記場所の狭さ、車椅子への
配慮の欠如、付添人の排除など、いろいろな問題点があるかと思います。

 これだけネットワークが充実してきている中で、何かしら投票率を上げる工夫をしていっても良いかと思います。
日本の高齢化率を考えると、選挙の投票率を上げるためには、自宅や施設、病院での投票率を上げていかなければ
ならないと、ひしひしと感じます。
 利用者さんや患者さんにとっての社会参加の貴重な経験にもなりますし、本人のQOLにも絡んできます。

 各自治体の一層の努力が必要です。それとは別に、セキュリティの問題はありますが、
インフラを整備して、もっと自宅での投票環境が整えばと願います。

 総務省のホームページによると、

 身体障害者1級の、上肢・視覚の障害を持つ人  または、 戦傷病者の一部の人は、
代理人の筆記による不在者投票が可能です。

 また、
 身体障害者1級ー3級の特定の障害の方、 または、介護保険にて 要介護5 の方は、
 不在者投票が可能です。
 
ただ、現実には、そのような重い障害の方々以外にも、多くの方が、参加したくても参加できない状態です。

このことは、選挙のたび、利用者さんの生の声を聞くたび、訪問リハビリの立場から痛感します。

病院検索

こんばんは。

 12月9日より、国立がん研究センターが開発したシステムが、インターネットにおいて活用できるように
なっています。

 <がん情報サービス> と検索すればまず出てきますが、(http://ganjoho.jp)

これにより、患者さんは、それぞれのがんについての情報をより得やすくなり、
限られたエリアで、どのような治療を受けられるかが、検索できるようになっています。

 新システムは、全国407のがん診療連携拠点病院で登録された2009年ー2012年の
約220万人分の患者情報を活用し、
3年間で患者登録が5例以上ある病院と症例数を検索できます。
がん
ここでは、治療の種類についても、病院ごとに、
手術 ・ 化学療法 ・ 放射線療法 など、どの治療は行えて、
どの治療は行っていないかが、○ と X にて記されます。

 また、 < がん相談支援センター > < 小児がん拠点病院 >
      < 緩和ケア病棟のある病院 > < リンパ浮腫外来の受けられる病院 >
などの検索も
行い易くなっています。 これにより、希少がんと呼ばれる がんについてもある程度は網羅されている
ようです。

 現在、がんは2人に1人がなると言われ、 
 全体の5年生存率は、どんどん上がり、6割ほどになっています。
 つまり、がんは非常に身近になっています。
 
 32万5000人もの人が、現在治療を受けながら仕事もしているといいます。
 
 今後は、企業側にもがんの患者さんが治療を受けながら仕事を行えるための
職場環境を提供するしくみが、今まで以上に必要となりそうです。
特に、女性のほうが、乳がんや子宮がんなど、女性特有のがんの発生が男性よりも若年において
発症するケースが多いため、働き盛りの人たちが退職せざるを得ないような環境だと、
ただでさえ少ない正職員の労働人口がますます減ってしまう結果になります。

 現在、 がん対策基本法 に基づき、
厚生労働省が推進する がん対策推進基本計画は、24年~28年の5年間で
全体目標として、

 ① がんによる死亡数の減少
 
 ② すべてのがん患者とその家族の苦痛の軽減 療養生活の質の向上

 ③ がんになっても安心して暮らせる社会の構築

とあります。 この③が、新しく加わった部分です。
そして、この③の実現には、現役の労働世代の患者たちの労働環境を守ることもテーマの一つと
なると考えるべきだと思います。

 


脳について

こんばんは。

 我々のような仕事をしていると、脳卒中の利用者さんと接する機会が多いためでしょうか、
学生の頃に漫然と興味を持っていた以上に、’脳のメカニズム’ ’脳の発生学・起源’などという部分に
興味がわきます。

 脳科学者のスザーナ女史がTEDにてプレゼンテーションしていましたので、
それについて述べたいと思います。

まずは、

 < 哺乳類の脳というのは、’どれも同じように’できているのか?   >

ということです。
同じ重さの脳であるならば、情報処理を担っているニューロンの数は同じなのか?ともいえます。 
400gの脳でいうならば、 ひとつはチンパンジーの脳・ひとつは牛の脳 がこれにあたります。

しかし、多くの人が、チンパンジーの方が牛よりも緻密で理論的な行動ができることが分かります。
脳は、同じように はできていないようです。

次に、

< 大きな脳は、小さな脳よりも 優秀なのか >

だとすると一番大きな脳は最も優秀な認知機能を持つのか。。

例えば、人の脳はおよそ1.2-1.5kg程度です。 それに対して、象の脳は 4-5kgもあります。
クジラに至っては9kgもあります。大きさも人より大きいのです。
ただし、ゴリラの方が人より2-3倍大きいにもかかわらず、人の脳のはゴリラの3倍あります。

こう考えると、人間の脳は、特別なのか。。。

脳のサイズは、身体のサイズに比例すると言われますが、我々の脳は、身体のサイズにしては
大きすぎるようです。

<<  人の脳は、体重の2%程度しかないのですが、
     人が一日に消費するエネルギーの25%を脳が消費します >>

では、他の動物に比べて、人の脳のニューロンの数はどのくらいあるのでしょうか?

一般には、1千億 と言われます。ただ、実際に数えたのでしょうか?
この科学者は、脳を溶かして、スープのようにして、郭清し、細胞核の数をかぞえたようです。
そして、人の脳には平均して  860億  のニューロンがあることをつきとめました。

 ネズミの場合、ニューロン自体の平均の長さ・太さが大きくなり、
ニューロンが増えるにつれて脳自体が大きくなるようです。
一方で、霊長類では、ニューロン自体は大きくならず、その数が増えるようです。

 << 860億のニューロンのうち、160億が大脳皮質にあるようです。>>

これは、他のどの動物も持ちあわせていないわけです。
 
 ネズミが同じような数のニューロンを持つとしたら、脳自体がおおきくなるため、脳の重さは
36kgになるのです。そして、36kgの脳に見合う身体のサイズは、89トンの動物になるというわけです。

 ただ、霊長類のニューロンは、数が多いというだけで、消費されるエネルギーは、他の動物と
変わらないようです。
 おおよそ  10億のニューロンに対して6kcal  です。
 860億だと。。。。6 x 86 = 516 kcal ま、だいたい25%のエネルギーを使ってるのです。

では、ここで本題です。 

< なぜ人類は、このような 莫大な数のニューロンを手に入れたか ? 大きな脳を手に入れたか? >

 それは、 人が 料理をする からです。 

これにより、我々は、現在の脳のエネルギーと身体を維持できるのです。 料理です料理。

もし、オランウータンが人間の半分以下ですが300億のニューロンを脳に持とうとすると、、
1日のうち、8時間半、ずーっと食べていないと、その脳を維持できないのです。

食べ物を効率よく摂ることができるようになったこと。これはすごいことなんだな、、と改めて思います。


IADLとは?  調理訓練について

こんばんは。

 本日は、脳卒中にて右片麻痺の運動麻痺を生じた利用者に対してのIADLアプローチの一つ、
調理練習に関してです。

 ADLという用語は、徐々に浸透してきているように思えますが、これは、
Activities of Daily Living を略した形です。 
日常生活動作 が意味するもの、複数形の意味するところは、
 食事・整容・更衣・トイレ動作・移動・移乗・入浴・排泄機能を意味します。

それに対して、
IADLという用語は、あまり浸透していませんが、今後、介護保険分野の診療報酬改訂に伴い、
生活行為向上リハビリテーションなどの項目が新設される可能性もあり、
生活期リハビリテーションという用語とともに、徐々に浸透していく可能性があります。

IADLとは、Instrumental Activity of Daily Living を略した形で、
手段的日常生活動作 を意味しますが、 この手段的というのもあまりぴんときません。

具体的に言えば、買い物・掃除・洗濯などの家事全般 や 金銭管理 ・ 服薬管理 、
外出しての乗り物の利用などについてです。

今後、デイケアやデイサービスでのリハビリの介入においても、これらのことに関して介入していくように
という方針が、おそらく次回、平成27年4月からの改訂にて具体的になると思います。

さて、このIADLのうち、上述したように、多くの日本人の利き手である右上肢の機能がうまく使用
できなくなってしまった利用者さんのうち、特に女性の要望が強いのが、
’調理’です。 理学療法士の弱い点でもあり、また男性のセラピストの弱点でもあるわけですが、
この調理動作は、やはり機能訓練のさきに目標として掲げられることが多いものの一つです。

 現在、この調理を左手一本にて行う場合、利用者さんを助けてくれる強い味方を少し紹介します。
onehandchouriki.jpgsiyoure2.jpg
まな板に囲いを取り付ける、 まな板に釘をうち、野菜を固定する、というアイディアは、
非常に優れたアイディアだと考えます。

 この写真では右手で包丁を持ちますが、左手のみでの作業では、特に、’固定’というのが重要になります。
じゃがいもやニンジンなどをピーラーで皮をむく、また、包丁で刻むなどの時には、やはりしっかりとした固定が
必要です。図では少し見にくいですが、3点の釘のような部分に、野菜を突き刺すことで、固定ができるのです。
img60888771.jpg
写真のような、グリップが自在に変えられる包丁をUD包丁、ユニバーサルデザインの包丁という言い方をします。
左手で握り、上から下に押し付けるという切り方も出来ますし、角度によっては、左手での巧緻性が低下した
人であっても、上手く使用できます。また、このUD包丁は、リウマチなど手首に痛みを伴う方であっても、
グリップの角度を調整することで、手首の動きを最小限に抑えて使用できます。
ud-20130109-00.jpg
上図のように、包丁の先にレールにフィットさせるための凹みをつくり、そこに包丁の刃を引っ掛けることにより、
安定して包丁を上下に動かせ、野菜などを着ることができるようなまな板もあります。
上図では、両手をもった形ですが、包丁の刃が固定されていれば、片手での操作であっても、安心して
素早い動きが可能となりますし、横に少しずつスライドできるため、千切りのような形も可能となります。
yjimage_201412121258380c0.jpg
960082-2.jpg
この写真もあいにく右手でかき回していますが、野菜などの対象物の固定だけでなく、
ボウルなどの固定に関しても、まな板としてだけでなく、固定装置としてもこのようなデザインのものは使用できます。
ある程度のちからなら、安心してかけられることで、ボウルにておたまをかき回すという動作も可能となります。
img59145953.jpg
固定装置としては、上の写真のように、しっかりとビンや缶を固定し、蓋を開けたり、缶切りを使ったりということも
可能となります。ペットボトルの蓋などもそうですが、思った以上に握力が必要ですし、固定が必要となります。
このような装置もアイディアの一つです。
img59148123.jpgimg59999127.jpg
直接調理とは、関係無いように思えますが、レトルトパックや、ちょっとした封切りに使うためのハサミに関しても、
上の写真のように、上から手の平で押し付けることで切ることができるようなタイプや、
ハサミの刃を ’開く’ ’閉じる’の繰り返しが困難な方のために、ハサミの刃は基本的には開いており、
その刃を ’閉じる’つまり、’切る’ことだけに使用するようなハサミも登場しています。
右の写真のものは、握りこむと切れますが、離すと勝手にハサミが開くため、自分で開く必要がない、
ということになります。

 今後、我々セラピスト(特に理学療法士)も、料理ができるように、までは難しくとも、
料理をしやすくするための自助具を提案できるよう、勉強していかねば、と思っています。



どぶろく に ばくだん

こんばんは。

 本日は、腰部脊柱管狭窄症の86歳の女性、Wさんのお話しです。

私が以前、自分の父親が、生前はかなり酒を飲み、どちらかと言うと酒に飲まれていたという話を
Wさんにしたところ、

 Wさんの父親もかなりの酒好きだったようで、Wさんが覚えている話では、母親に対して、
’もう一口、もうちょっと’というのが口癖だったらしいです。
 
 戦後などは、純粋なアルコール飲料などはあまり手に入らなかったとのことです。
もちろん戦時中は、アルコールは、ガソリンの代わりに航空用燃料として使用されていました。

 ヤミ市などに流れていたお酒は、この燃料用のガソリンの成分が入っていたということで、
メチルという有害な物質が混じっていたらしいです。 燃料に火をつけると、ガソリン部分が燃えて、
残ったものが バクダン と呼ばれるお酒だったようです。

 この舌をさすような刺激のある バクダン の味をごまかすために、 梅割り ぶどう割り などという
いわゆる現在の チューハイ のような飲み方が広まったようです。 炭酸割り もその後出てきたようです。

 ただ、この バクダン は、メチルがかなり混ざっていると、 失明や死にいたるということが多かったようです。

Wさんの父親は、仕事中に50代にて倒れ、その後2年間ほど寝たきりだったようです。

 ただ、お酒好きは最後まで辞められず、一度、往診の医師に対して、
’匂いだけでもかぎたい’ということで、おちょこ一杯分のお酒を医師についでもらい、匂いをかがせてもらった
とのことでしたが、あっという間にそれをひょいと口に入れ、医師が注射器と格闘しているうちに、
空にしてしまったようです。

 Wさんは、その時の驚きを未だに覚えているようです。
その後、医師は二度とお酒を出さなかったようですが、、、

 そのような 恐ろしい バクダン とは別に、 どぶろく というのも当時はお百姓さんの家を中心に作られた
ようです。

 Wさんの家でも母親が作っていたようですが、基本的には密造は禁止という建前の中での作業であった
ようです。
 お米を炊いて、そこに米こうじや酵母などを入れて発酵させるようですが、桶の中にその米等を入れて、
その桶に布団をかぶせて発酵させたとのことでした。

 まだWさんが10代後半だったころ、その味見を母親と共にして、二人して縁側で大の字で酔っ払って
寝てしまった、という何とはなしに微笑ましいエピソードを聞かされました。

 一日一回ほどかき混ぜながら、3週間ほどかけてつくり上げる どぶろくは、甘くてフルーティで本当に
美味しかったとのことでした。

 にごり酒が飲みたくなるエピソードでした。


くまの肉と炭焼き

こんばんは。

 本日は、92歳の男性、左大腿骨頚部骨折の利用者さんOさんのお話しです。
Oさんは、現在は首都圏に住んでいますが、生まれは新潟です。

 小さな頃は、3月から4月にかけて、冬眠明けのクマを猟師さんが仕留めて、
それを煮て皆に振る舞ったとのことです。
ツキノワグマは美味しいとのことですが、それ以外のクマは、時期にもよりますが、
この時期はあまり美味しくないとのことでした。

 ただ、クマの肉は臭みがあるので、醤油では味付けせず、味噌にて煮こむことが多かったようです。

冷凍してもクマの肉は寄生虫が死滅せず、潜んでいる場合もあるとのことで、医学的には
クマの生肉は食べないほうがよいとのことらしいです。

 さて、Oさんの話では、新潟は雪が深いこともあり、スキーも盛んであったとのことでしたが、
ある程度雪が溶けてきた時期に、炭焼きにも参加していたとのことでした。

 炭焼きにはそれを行うための窯の作製が必要ですが、現在のようにドラム缶などの即席なものはなく、
当時は、いろいろな土や粘土や木材の破片などを混ぜて、固めて、2-3日かけて自家製の
窯を作ったとのことでした。そのように作った窯は、2年ほどはもったというのですから、なかなかのもので、
窯作りの名人という人もいたようです。

 さて、この炭焼きというのは、竹などの木材を炭化させることですが、
黒炭 と 白炭 があるようです。

 黒炭は、我々にとってもよく分かりますが、窯を密封して、自然に火が消えて
完全に窯が冷えてから取り出します。黒炭は、木をゆっくりと炭化させるため、良質の炭ができるとのことです。

 白炭というのは、仕上げの段階で窯のなかに空気を入れて高温にし、
その後、窯から掻きだすようです。そして灰やら土やらをかけて一気に冷やすことでできます。
灰がついて白っぽくなるので白炭というらしいです。

 このような雪国ならではの経験を、四国出身の私が聞かせてもらうことは、非常に貴重なことかと思います。
当時の人々の越冬の技術や、雪との共存の仕方、自然や動物との関わり方などは、
なかなか新鮮なお話しかと思います。

 窯作り、火入れ、炭出し、それぞれの過程を、是非体験してみたいと思いました。

変形性膝関節症

こんばんは。

 本日は、我々セラピストが、学生時代から、よく臨床実習などでお目にかかる、整形外科分野の
患者・利用者さんの病状である、変形性膝関節症について述べます。

 日本人は、欧米人と違い、O脚が多いかと思います。これは、見た目の問題をいうのであって、
実際に下肢の骨が変形しているのか、痛みが出ているのか、診断がついているのか、という点に
よって、変形性膝関節症というネーミングに変わるわけです。
O脚だ、というだけでは、ただの見た目の特徴なだけで、心配するには早すぎます。
ただ、将来、こうなるかもしれない、という考え方をしていてもいいかもしれません。

特に、出産経験のある女性や膝を酷使するアスリートなどは、軟骨のすり減りなども懸念すべきです。

また、太っている方も注意です。 歩行中、膝には、体重の約7倍の負荷がかかります。
体重が5kg増えた場合は、、、、掛け算するとこわいですね。
timg01.gif
この図は、右膝です。
いわゆる、日本人に多い変形性膝関節症は、膝の内反変形という、右図の形を伴うことが多いのです。
つまり、痛くなるのは、膝の内側です。
軟骨のすり減り、骨硬化・骨破壊・骨棘の発生などなどありますが、簡単に言えば、
関節軟骨は再生しないため、そのクッションをがしがし使いすぎると、自然に摩耗し、堅い骨同士の
衝突を生むわけです。そりゃ普通の感覚神経を持つひとなら、痛いはずです。
image004.jpg
レントゲンで見ると、これも右膝ですが、内側の大腿骨と脛骨の間の隙間が狭くなれば、当然堅い骨同士
がぶつかるので痛みます。隙間があってレントゲン上透明に見えるのは、関節軟骨の存在です。
真ん中の写真は、 膝蓋骨(お皿) と 大腿骨の隙間が分かります。また、骨棘という骨が飛び出ている
棘のような状態も分かります。
右の写真では、膝を曲げていったときに、大腿骨と脛骨の間で骨同士の衝突が起きているのがわかります。
これ以上曲げようとすると痛いわけです。
artificial-joint-img.jpg
相当にひどい左の写真のような膝の場合は、右のように、人工関節に切り替えて、大腿骨と脛骨とが重なる部分
にメスを入れて修正します。この場合、痛みは出なくなりますが、膝の屈曲にはある程度限度がある場合が
多いです。
ftanew1.jpg56810b7a-s.png
膝の変形の程度を測るときに、よく用いられるのが、
大腿脛骨角(FTA) (大腿骨という角度や、
Qアングル(上前腸骨棘と膝蓋骨中央を結んだ線と、膝蓋骨中心と膝蓋腱の軸を結んだ線) という角度
が用いられます。

FTAは正常値が174‐176度程度  Qアングルは男性10度、女性15度程度です。

内反膝というのは、このFTAが180度以上になるような場合です。Qアングルも20度超えるとお皿は
脱臼しやすいといわれます。

よく、学生さんから、 大腿長 と 下腿長 を合わせれば、 下肢長(正確には転子果長) になるのですか?
とか、聞かれますが、このFTAをみればわかるとおり、
大腿骨と脛骨は一直線ではありません。

よって、下肢長のほうが短いですよ。 が正解です。 いやあ懐かしい。
leglong.jpg
ちなみに転子果長とは、 大転子 - 外果 を結ぶ線です。

ついでに、 この 転子果長 と 棘果長 の左右差があった場合、どう考えるか、、、なのですが、、、

① 転子果長 は左右同じ  棘果長は左右差があり

  → 大転子 から 上前腸骨棘 までの空間に何か問題ありかもです。

② 転子果長 も 棘果長 も差がある

  →  大転子 から 内果 までの空間に何か問題ありかもです。

③ 転子果長 は左右差があり  棘果長は左右同じ

  →  計測をやりなおしてみてください。このケースはないような。。。

④ 転子果長は左右同じ  棘果長は左右同じ

  →  まあふつうの脚です。

まぁ、実際の左右差に関しては、いろいろな要素が絡みます。
変形性膝関節症の場合は、片方だけというケースはまれです、どちらもある程度の変形が
ある場合が多く、片方が先に痛くなると、反対側も時期にきます。
yjimageEK2YGQTA.jpg
こうなると、なかなか厳しいです。  膝は、消耗品です。 今のところ。

排便動作について

こんばんは。

本日は、我々人類においては毎日の大事な儀式の一つとも言える排泄動作のうち、
排便動作についてです。

排便のメカニズムは単純ではなく、中枢神経、末梢神経、結腸壁内神経叢、腸管運動、心因的要素等が複雑に絡み合っており、未だ解明されていない部分もあります。

ただし、我々セラピストがアプローチできる範囲での
排便動作については、以下の3つの要素をピックアップしました。

①腹圧
②姿勢
③重力

①に関してですが、寝ている姿勢、立っている姿勢で比べると、図よりよくわかります。
通常の排便時には、腹圧は150mmHg~300mmHg程度かかっています。
臥位では自然に10mmHg 立位では自然と50mmHg程度の腹圧はかかっています。
07_fig_06.png

以前も述べたかもしれませんが、
腹圧に関わる筋肉には、横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群があります。
このうち、図では骨盤底筋群を示していますが、これが緩むと、腹圧がかかりにくくなり、
直腸と肛門との角度も変わってきます。

細かく言えば安静時は、恥骨直腸筋(これも骨盤底筋群の一つなのです)に引っ張られて直腸と肛門の角度が保たれているため、便が直腸に保たれます。 排便時は、排便の体勢を取ることと筋肉が緩むことにより、直腸肛門角が開き、便が出やすくなります。つまり、骨盤底筋群を鍛えること、これも良い便をするために大切なことです。具体的なアプローチに関しては、以前のべましたが、またいずれ加筆します。
koumonkaku02.gifkoumonkaku01.gif
control04_img_01.gif

次に、②姿勢・③重力についてです。
背臥位と座位では、直腸の肛門とのなす角度が重要です。
図のように、背臥位だと、直腸と肛門の角度は90度±10度ほどで、かつ、肛門から便を出すには、重力に抗う必要があります。これでは、いくら腹圧をかけてもなかなか排便されません。腹圧がなければ、残便となってしまいがちです。寝たきりの方は、このような残便感に悩まされる場合が多いようです。
style01.jpg

 座位での排便は、筋力が弱くても、座位のほうが排便しやすいのがわかります。
姿勢としては、骨盤を前傾させたほうが、直腸肛門角が広がるため(130度±15度)、また、重力の助けを借りられるため、比較的スムーズに排便を導くことが出来ます。骨盤が後傾位の場合は直腸肛門角が90度ほどになり、同じ座位でも排便のしやすさには差がでるわけです。
4-101-1_5.jpgreason1.jpg
 図のように、座位の姿勢によって、排便のしやすさがあるため、トイレでの姿勢を指導する場合もあります。
前方にレストテーブルや、手すりをおいたり、クッションを前方にて抱かせる場合もあります。
また、しっかりと足底をつけてもらうことも姿勢としては大切です。

 ポータブルトイレに関しては、座面の角度を5度程度斜めにできる場合もあるため、骨盤の
前傾位を促し、体幹を前傾にさせるために、座面の角度を調整する場合もあります。

 パーキンソン病の人などは特に、便秘に悩まされる場合が多いため、このような座位姿勢の調整を
徹底し、本人に少しでも残便感のない体勢を作ってもらうことを心がけています。

 排便に関しては、まだまだいろいろな要素があるかと思いますが、それはまたの機会に。。。


厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会資料

こんばんは。

 本日は、厚生労働省にて、現在平成27年における介護保険の診療報酬改訂や制度改訂に向けての
分科会における資料を参考に述べたいと思います。

 医療保険に関しては2年に1度、 介護保険に関しては3年に1度、制度の見直しが行われます。

正直に言えば、医療従事者としては、何でこんなに頻繁に診療報酬やら制度やらを変えるわけ?
せっかくシステムに慣れたと思ったらすぐ変更。利用者にとっても、医療従事者にとっても面倒なこと
この上ない!!というのが、現場で働く当事者の声です。

 まぁ、制度に関して私個人の意見を述べたところで、大勢は変わりないようですので、今回は、その中で、
デイケアに関しての資料から抜粋して、一言述べたいと思います。
リハビリ
 まずは、アンケート結果ではありますが、
通所リハビリテーションにおいて、本人のリハビリ継続理由は、

 身体機能を治したい   79.0%
 筋力や体力をつけたい 75.5%
 移動や食事、入浴や排泄等の動作ができるようになりたい 56.0%
 社会的活動をできるようになりたい  42.3%
 
でした。 痛みを治したい 52.9%というのも印象的です。
上位2つはともかく、 社会的な活動に対する要望も強いこと、これが非常に特徴的なものと感じました。

リハビリ2
上のグラフは、要介護度別の統計ですが、
 要介護度の低い、要支援の方々などは、職員や仲間などに会いたいという要望も強いようです。
 要介護度の重い(3-5)方々は、
 排泄等の動作ができるようになりたい という希望が、他の介護度の方々よりかなり多い結果となっています。

リハビリ3
 デイケア と デイサービスの 違いがどの程度あるのか、
また、どのような共通点があるのか、という点に関しては、この表が現状をよく表しています。

 共通しているのは、デイケアもデイサービスも、平均するとだいたい4年間程度の継続利用を行うことが
わかります。

 相違点の最たるものといえば、PT・OT・STのリハビリセラピスト が実際に個別訓練を行ったのが、 
デイケア 96.1% に対し、 デイサービスは 12.3% です。

 このことから、デイサービスにおいては、運動療法士などの簡易資格をもつマッサージ師や看護師などにより
個別訓練加算をとっていることがわかります。

 今後、27年度より、デイケアにおいても個々人に行うリハビリの個別訓練の加算が とれなくなる との話
が出ています。 いくら、短期集中加算を増やし、生活行為向上リハビリテーション などという加算を半年間
とれたとしても、
4年間利用する利用者さんに対して、半年間しか加算をとれなくなること、リハビリとしての特異性を
しめせなくなること、を考えると、
なんだか、全体的な介護報酬の引き下げの気配をひしひしと感じます。寂しい話です。

訪問リハビリに関しても、現状として、
訪問看護ステーションからの実施する訪問リハビリと、 病院や診療所から実施する訪問リハビリでは、
同じ時間リハビリを行っても、差がありました。 
 これこそ政治力が底辺にかいま見られるかと思います。

今回の改定で、
リハビリ4
この格差が是正されるという点に関しては大賛成です。

さて、利用者さんからのアンケートに関しては、我々セラピストとしては、重く受け止めておきたいと思います。
筋力強化や関節可動域の維持や拡大だけでなく、
利用者さんが 痛みの除去や、排泄動作の確率などに関して、改善欲求が強いことを改めてひしひしと
感じた次第です。

 今後、27年度の診療報酬改定に向けての決定事項に関しては、耳を研ぎ澄ませておきたいとおもいます。

自分個人の意見としては、訪問リハビリの診療情報提供に関して、主治医の3ヶ月に1度の提供書に関しても、
診療所からの訪問リハビリも、訪問看護ステーションからの訪問リハビリも、同じような規定となれば、
(訪問看護ステーションであれば、半年に1度情報提供してもらえばすむようです)
より望ましいと考えています。


 



 


リクライニング車椅子の選択

こんばんは。

 本日は、リクライニング車椅子に関して、述べたいと思います。

以前は、リクライニング車椅子を選択する上で、我々セラピストが悩むことはあまりありませんでした。
というのも、それほどリクライニング車椅子にはバリエーションがなく、
おおよそどれも同じ、というものだったからです。

ただし、現在は、いろいろな機能が附加できるようになりました。
基本的には、車椅子の背もたれがしっかりと倒れること、ここが語源となり、リクライニング車椅子となりました。
普通車椅子を使用する → 困難  → リクライニング車椅子の検討 という流れで決定してきました。
13-555-2_1.jpg
リクライニング車いすが必須な場合

 ・ 坐位姿勢において、頭部の位置が保てない人(頭部が不安定・頚部の筋力低下顕著・頭部~頚部の過緊張)
 ・ 長時間の坐位が保てないひと
 ・ 上記の状態かつ嚥下障害が強く、誤嚥の可能性が高いひと(食事の際にリクライニングさせる必要がある人)
 ・ 一部の整形疾患手術後(下腿骨折や大腿骨折にて固定が必要な時期など)

メリット
 ・ 頭部の不安定性や過緊張をコントロールしやすい
 ・ 背もたれ部分と、フットレスト部分が連動しないため、それぞれの角度を調整することができる
 ・ スカートガード(肘掛け部分)やフットレスト部分が取り外し可能な場合が多く、移乗介助が楽
   (一人介助であっても、移乗動作を介助しやすい)
 ・ 普通の車いすに比較すると、背もたれや頭部にて体圧を分散することで、臀部への圧を軽くできる

デメリット
 ・ 円背の強い方、脳卒中などで体幹が突っ張りが強い方、骨盤が後傾している方などは、
   リクライニングさせる度に、臀部が前方へずり落ちやすい
  ( 仙骨部・坐骨部の褥瘡などがあった場合に、摩擦を生じる危険がある )
 ・ 急にリクライニングさせた場合に股関節が伸展となった場合に、股関節周囲や大腿前面に伸張痛
   を生じてしまう
 ・ 普通車椅子に比べて、重い また、 リクライニングのため、タイヤが後方にあるため、
   移動の際や方向転換などにスペース・介助者の力が必要となる

上記のようなデメリットなどに対応して、メーカーの方からは、ティルト機能をもつリクライニング車椅子の開発
がありました。

13-521-1_1.jpg

ティルト車いすの特徴としては、
  背もたれを倒した時に、座面部分も傾くため、臀部のずり落ちを防げることで、坐位姿勢を保持できる点です。

メリット
 ・ 背もたれと臀部に全面的に体圧が分散されるため、臀部に褥瘡などを生じにくい

デメリット
 ・ 背もたれの角度とフットレスト部が連動するために、姿勢の微調整がききづらい
 ・ 股関節の角度が一定なため、長時間の使用にて股関節の固さを誘発しやすい
   また、膝の屈曲位を是正できないため、膝の拘縮に繋がる可能性がある
 ・ 純粋なリクライニング車椅子より、若干 値が上がり、 また、重量も重くなります
 ・ 本人の視線が、前方ではなく、上方を向いてしまい、視覚からのフィードバックが変更される

そして、最終的には、現在、上記のような、
リクライニングとティルトの両方を併せ持つ、 リクライニングティルト 車椅子 が登場しています。

まぁ、セラピストも、悩んだ場合はこの リクライニングティルト双方の機能をもつ車椅子の使用を提案し、
そのうち利用者さんの適性を判断しても良いかと思います。

 基本的には、現在は、リクライニング機能以外にも、車椅子の機能はいろいろ注文できます。

 ①フットレスト   ~ エレベーション機能(上の写真のように、下肢の角度を変えられます。)
              膝の角度を調整できるため、屈曲拘縮の予防にもつながります。
 ②タイヤの大きさ・ハンドリム ~ 自走する場合はハンドリム付きの大きなものを使います。
                      介助のみであれば、車輪の大きさを選択できます。
 ③背もたれのはり ~ ベルト式になっており、身体に合わせて背中のはりを調整できます。
               13-494-1_5.jpg
 ④肘掛けの昇降 ~ スカートガードとも言いますが、ここの部分を取り外す場合や昇降する場合
               跳ね上げる場合なども検討できます。これを押し下げるタイプの場合は、
               利用者さんの移乗が全介助の場合など、ベッドからそのまま引っ張ることが多い
               ようです。
13-494-1_10.jpg
 ⑤フルリクライニングの有無 ~ 背もたれの角度も、どの程度まで倒すことになるのかによって、
                     リクライニングのタイプを検討します。
                     最後まで倒し、完全に寝てしまえるタイプの場合は、本人は楽なのですが、
                     移乗介助は、二人がかりでベッドからそのままスライドさせる場合が多いです。
13-494-1_2.jpg

 以上のように、リクライニングのタイプだけでなく、それに付属する機能も含めてセラピストは福祉用具の
担当者と相談する必要があります。
 ほぼ全部の機能がついている、つけられるようなタイプも出てきています。
フルリクライニング・ティルト車椅子などは、ティルトも可・リクライニングのみも可・フルリクライニングも可と
いいとこ取りをしていますが、ただ、値が高く、重く、スペースの問題がある場合が多いです。

 よって、やはり、最低限どの機能が必要で、どのようにして移乗させるのか、一人介助か、二人介助か、
座ってなにをするのか、食事をするのか、寝るのか、移動のみか、
誰が介助するのか、本人が自走可能なのか、
本人に褥瘡があるのか、また危険があるのか、
本人に関節の拘縮などのリスクがあるのか、などなどなどなど、
こういった判断が必要かと思います。

基本的には大きな車椅子のため、一般の自宅での使用は、広い間口、居間をお持ちの方でないと困難かと
思われます。重さもあるため、スロープにて段差を昇降する必要もあり、
玄関を出入りする場合は、上がり框の高さも影響します。






終末期の決断

こんばんは。

 本日、私は以前録画していたクローズアップ現代の、’最期の時を決められない’
という番組を見ました。

 現在の日本では、70%の人が、人工呼吸器の装着や、AEDの使用、胃ろうの造設など、
救急の際の延命治療を望まないという意志を持っているようです。
 ただし、それを文書として所持している、または作成して親族に渡している方は、
3%にすぎない、ということでした。

 医療の現場においては、多くの方が、延命治療を望まない、という希望がある一方で、
11%の方が、何としてでも生き延びたい、という希望があるようです。(厚生労働省調べ)

 現在、普段付き合っている身寄りがなかったり、また、本人の意志が確認できないままに、
脳卒中などで自ら意思表示ができなくなってしまった方が、意識のない状態で延命治療を受けている
ケースが増加しているようです。
 医師は、本人の意志が確認できない場合は、なるべく親族に連絡をとり、その親族により、最終的に
延命治療をどのように終了させるかか、続けるのか、やめるのか、判断してもらうとのことでしたが、
親族の中には、その人と何十年も連絡をとっていないような場合もあるのです。

 番組上では、諏訪中央病院の鎌田医師が意見を述べていましたが、現場の医師は、その最終的な
決断をするにあたって、かなり苦慮しているようです。

 今後の日本では、死者数が増えていくにつれ、1人で亡くなるケース、医師を含めた医療チームが看取るケース
が増えていきます。
そういった場合、意識がないような患者さんに対して、延命治療を継続するのか、打ち切るのか、これは
大変大きな問題となるかと思います。

 たとえ親族であっても、何十年も会ってもいない親族であれば、では治療を打ち切っていいですよ、と
なってしまうのは目に見えています。 やはり、我々一人ひとりが、普段から周囲や配偶者、子供に対して、
自分の死生観をしっかりと伝え、できれば書面にしておくことが大切かと思います。

 私自身、今年、20年ほど音信不通であった父親が亡くなったことを知りました。
両親が離婚してから、ほぼ会っていませんでした。
 ただし、妻ではなく子供の場合は、生活保護を受ける段階にて、必ず福祉事務所から、
いったいどのくらいあなたには資産があり、どのくらいの援助ができますか、という問い合わせがきます。
なので、私は父親がどのような状況にあるかはわかっていました。

 本人は、脳卒中に2度なり、肝硬変もあり、生活保護を受け、
かなり身体機能は低下していたと思います。
ただし、最期までヘルパーや介護保険上のサービスの導入を拒否しており、ある意味頑固、気丈な
態度を貫いたようです。
その時に住んでいたアパートを訪れた際、トイレは全く使用した形跡がなく、風呂も蜘蛛の巣がはり、
たばこのヤニにて真っ茶色でした。部屋中ゴミだらけで、エアコンすら取り付けてありませんでした。

 そこで1人亡くなっていた父親の座っていたこたつの上には、生活保護費から何とか捻出して購入した
と思われる、何箱かのタバコと、日本酒が置いてありました。
 還暦を越えて亡くなりましたが、この父親は、最期まで、タバコとお酒を愛したのでしょう。
私も父親の思い出の中に、タバコやお酒を買いに行かされたこと、酔っ払ってかなり人の変わった
父親の姿、これが多くを占めています。

例えば、この父親が病院に救急搬送された後、意識もない状態であった場合、
病院から、この人をどうしますか、と聞かれたとします。 私はどう答えたか、これは私にとって、
かなり悩ましい問題です。 知った事か、という気持ち、 一方で、 オヤジなら どんなになっても生に
固執するだろう、死ぬまで飲みたいと言うだろう、という気持ち、双方あります。
 
 そういった意味で、かなり、家族や親族にとっても、自分以外の人間の最期を決断することは、
大変むずかしいと思います。
ただ、国レベルでは、身寄りのない患者の延命の可否を、医師が決定できる方向性であるようです。
医師の決断、これもまた、かなり困難になるでしょう。

 鎌田医師も述べていましたが、残り11%の、どうしても生きたい人の存在を考えると、
医師が軽々しく、その人の延命治療を打ち切るというわけにはいかなくなる、ということが、よくわかります。

 先日、自分の勤務するデイケアの利用者さんとの会話の中で、こういったものがありました。

’先生は、この診療所のAEDの置き場所を知っていますか?’
’知っていますよ’
’私に何かがあったときに、絶対にAEDを使用したり、延命しないでください、絶対にですよ’
’・・・・’

 この方は、梨農家をずっとささえてきた奥様で、まだ70歳台の方で、非常にしっかりしています。
ただ、この方の意思は、非常に多くのことを意味していると感じています。
私としては、すぐに返す言葉がありませんでした。



筋力増強訓練

こんばんは。

我々セラピストが、普段リハビリを実施する項目の一つに、
いわゆる 筋力強化練習 なるものがあります。

以前は、筋力強化<訓練> なる言い方をしましたが、 訓練 ってなんだよ、軍隊かよ。
ってな具合に、用語の使い方に関しては、かなり問題になっていました。

 現在では、○◯訓練 という言い方は、古いセラピストを除いてあまりしません。
個人的にも、このような言い方は、なんだかセラピストが悪い意味で相手を 指導 するという
響きとなってしまい、あまりいい気がしません。
言われる方も、なんだか嫌なのではと思います。 訓練 という言い方は、少なくとも私は用いなくなりました。
まだ筋力強化トレーニング、のほうが響きとしてやさしいです。英語なので、何となく誤魔化せていますし。

 さて、この筋力強化練習なのですが、
我々は、よく リハビリの際に、 10 カウントを行います。

「はい、では10回、足を蹴っ飛ばしてください」 という会話は、セラピストの声掛けとしてはよくあることです。
10回、なんで10回?きりがいいから?

まぁ、確かにきりがいいのですが、それだけでもないのです。

 さて、ここで出てくる用語が、10RM です。 10 repetition maximum という概念です。
これは、
 < 関節の全可動域にわたり、10回反復してできる最大の負荷量 >

つまり、 なんとか頑張って、ようやく10回ならできます。でも11回目は無理です、の回数です。

これは、 筋力をこれから肥大させていく ための練習を行うための基準となります。

 この < 10回なら何とかできる負荷量 > を見つけることで、我々セラピストは、筋力強化に対して
考えながら、相手に対して徒手的な運動を促せます。
まぁ、年配の方は、この10RMを正確にはわかりませんが、だんだんと関わっていくにつれて、このくらいかな、
というのはわかってきます。

 徒手的な抵抗運動による筋力強化に関しては、
10RMの50%を10回  → 10RMの70%を10回 → 10RMの100%を10回 の反復運動

10RMの50%を5回   → 10RMの100%を10回 

10RMのの25%を10回 → 10RMのの50%を10回 → 10RMの75%を10回 → 10RMの100%を10回

など、、
それぞれの抵抗運動をある程度の期間をかけて徐々に行っていくことで、筋力増強、筋繊維の増大を目指します。

 ただ、この運動は、関節運動ですので、過負荷になったり、関節痛をおこしたりする場合があります。

また、このRMを用いた考え方を用いた筋持久力のトレーニングもあります。

 筋力発揮水準(自分の筋力のどの程度の力を発揮するか)
100%   1RM というのは、 100%の全身全霊のちからで、ようやく1回だけ行える運動、 ということです。

 100%      1回
 90 %      3-6回    → これらの運動にて、最大筋力のアップが期待できます。

 70-80%    8ー15回   → これらの運動にて、筋の肥大(筋繊維の増大)が期待できます。

 30-60%    15-60回  → これらの運動にて、筋の持久力の増大が期待できます。

 年配の方に対してのリハビリでは、主に一番下段の負荷を主眼にいれます。
つまり、 軽負荷(30-60%) x 頻回 (15-60回 疲労するまで) 

 この運動を行うと、 回数の変化がわかりやすく、モチベーションも上がりますし、ADLにも直結します。
つまり、ある動作が、持久力のある動作に変容するからです。

基本的には、MMTと呼ばれる、セラピストの行う抗重力的な運動評価のなかで、MMT3以上ないと、
筋の持久力の向上は望めない、とされます。

 まぁ、これらは、一概に、これしかだめです、という方法ではないので、
その人に見合った形を作っていくことが大事です。 
利用者さんに対しては、 今回は10回できたので、今度は15回やりましょう。というように、誘導できれば
一番良いかと思います。
高齢者に対してはとくに、疲労との兼ね合いがあるため、筋力増強よりは、持久性の向上を主眼において
リハビリを行っている場合が多いかと思います。

 スポーツ分野や若い人の筋トレであれば、10RMの運動を基準に
筋力増強を考えていけばよいかと思います。

 

障害者週間

こんばんは。

 12月3日から9日までは、障害者週間です。 ご存知でしょうか。
駅などのポスターでは、よく見るようになりましたが、興味の向かない一般の方々には、スルーされている
気がします。

 12月3日というのは、国際的にも障害者デーです。
これは、国連が主体で、障害者に対してその認識を深めようと、定められました。
1992年からなので、かれこれもう22年たちます。
昨年は、スティービー・ワンダーが、国連本部にて演説をしましたね。

 12月3日は、もう一つ、昭和45年に定められた 障害者基本法 の公布日でもあります。

これはその後2004年、2011年に改訂がなされています。
< 何人も、障害者に対して、障害を理由として、
   差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない >
こんなの当たり前と思うようなことは、2004年に追加されています。

 障害者

の定義は、徐々に、徐々に広がっています。

 身体障害者 → 知的障害者 → 精神障害者 → 発達障害者 → 性同一障害者

なども含まれるようになり、
議題としては、 

 性犯罪傾向者 異常性欲 露出狂 女装趣味 夜型人間 

などの人たちはどうか、というところまできているというのだから、 あまり幅広い解釈もどうかと思います。

これは、

 日常生活または社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの

という定義を追加したため、とも言われます。

さて、ではなぜ12月9日までなのか?

 これは、12月9日が、以前1975年に国際連合にて障害者の権利に関する決議が採決された日であり、
日本においても1980年に  障害者の日 として決定した日でもあるのです。
障害者の日は、障害者週間ができてからは、消えたようですね。

ま、この障害者週間には、ポスターによる啓発以外には、パラリンピック種目体験などのイベントが行われている
ようですが、各自治体によっては温度差ありますよね。

 皆さんの地元では、何かやってますか~?




上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。